2010年1月7日木曜日

ドル安円安のわけ

まずはコチラも→2010年の商品市場

一転して円安進行。
ドル円は91円前半まで押してからの反転で、
調整完了で再上昇といった形にも見えます。
ユーロ円、ポンド円など欧州通貨に関してはレンジの域を出ない水準ですが、
オージー円などは10/23の高値85.23円を超えそうな勢い。
キウイ円も10/23高値69.70円が目前に迫る上昇です。
ドル円、クロス円に関しては11/27が底値でトレンド転換した、
と言っても良さそうな感じに、、、、。

鳩山首相は体調不良を理由に辞意を示した藤井裕久財務相の辞任を了承し、
後任に菅国家戦略相の起用を決めましたが、これ、関係あると思う?!
市場関係者はほとんどこれを材料視していませんが(笑)
2月のG7での管氏のお手並み拝見ってとこですか。
昨年のG7では日本の失態で円安が進行しました・・・・。

そしてともにドル安です。円安ドル安。
ドルインデックスを見ても、オシレーター系の指標をみても
もうドル高のトレンドは終了したような形。

昨晩は12月ADP雇用統計そして12月ISM非製造業景況指数の発表がありました。
共に事前予想には届かず、一見あまり良くない印象ですが、よくよく見ると前月分から
着実な改善を見せており、好結果だったといえます。

ADP雇用統計▲8.4万人(予想 ▲7.5万人)
しかし減少幅は2008年3月の▲7.9万人以来最少

ISM非製造業景況指数 50.1(予想 50.5)
好悪分岐点の「50」を上回ったのは10月の50.6以来、2ヶ月ぶり。
構成項目の「雇用指数」は2009年9月の44.3以来の好数値だそうです。
この雇用指数が50に届く事があれば心理的に大きく改善するんでしょうね。

しかし、ドル安です。何故?!
単純に巻き返しが一巡したのかもしれませんが、昨晩に限っては
昨晩公表されたFOMC議事録の内容が嫌気された模様。
「資産買入れの拡大・拡充が将来的に望ましい可能性」と
信用緩和が長期化する可能性が示唆されたした。
失業率の悪化期間についても、前回の「当面(for some time」から、
今回は「長期間(for quite some time)」へと見通しが延長されています。
あれ?!昨今の指標とは逆の見方をしているのね。
何か背後に懸念材料を抱えているのかしら?!

欧州通貨が弱い背景にはこんな材料が。
イギリスは総選挙前倒しの噂があるようです。予定ですと5月前半。
与党議員がブラウン首相のリーダーシップに疑問を呈し秘密投票を実施する
というような話が出てきており、
(ブラウン政権下では総選挙に勝ち目がないと見ている?)
首相がリーダーシップを失う前に、リーダーシップを発揮して総選挙の前倒しを
決断する可能性がある、というもの。
なんだか何処の国でもゴタゴタやっているのは同じような状況のようで。
こうした混乱はポンドにとっては弱い材料となるんでしょうね。

ユーロは昨日シュタルクECB専務理事が
「EU(欧州連合)はギリシャを救済することはない」と
コメントした直後一時1.430を割り込む急落。ただし、V字回復していますが。
アイスランドの問題も燻っているようですし、ユーロ圏には火種が多そうです。
昨晩はドルが再度下落しているため、若干ユーロも戻り歩調ですが、
日足でみれば急落の後の揉み合いの中にあり、この踊り場をこなした後
再度下落するのか、上昇に転じるのかで戦略が変わってきますね。
個人的にはユーロは再度下落するように思うのですが・・・。

この年末年始のドル安のおかげで商品市場に資金が流入してきました。
寒波の影響もあるのでしょうけれど原油は80ドル台乗せですし
金は調整の域を出ないながら昨晩は20ドル近い上昇。
さらに注目は調整中の金から投機マネーはプラチナ、パラジウム、粗糖などに
移っているようで、チャートが噴火したような形状となっています。

今年は上海オリンピック、南アのW杯と新興国開催の国際イベントも控えており、
これらの成功が一次産品価格を押し上げるような形で関与してくると思われます。

そうそう、トレード戦略としては
明日の雇用統計を控えていますのでノーポジションで様子見です。

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