この週末いろいろなチャートを検証していて
どうしても気になる3つの指標の悪化が、10月大波乱を巻き起こす予感。
一度大きな下落があるかもしれません。
今週からはリスク資産の買いを休止し、
チャンスがあれば売りで入ろうかと思います。
①ラッセル2000 アメリカの小型株指数
米国の小型株ファンドのほとんどがベンチマークとして採用
日本でいうとジャスダックとかマザーズとか、そんな感じかな。
ダウやS&Pに先行して崩れることが多く、先行指標としてみる向きも。
長い上昇トレンドラインを下抜けています。
これまで200EMAがサポートしてきましたが、ぶつかりました。
今週反発できるかどうかはとても重要。
②米国債30年債利回り月足 3.25%のレジスタンスをぶち抜いた!!
30年も下落を続けていましたが、ボトムアウトしたようです。
3.25%がレジスタンスとなっていましたが、一気に抜けてきました。
ガンドラックなど著名投資家らが、このレジスタンス越え後のリスクを
警戒していました。市場関係者の注目のラインとなってましたが、、、。
ガンドラック:1月が世界市場のピークだった
https://www.financialpointer.com/jp/post-17856/
(1月の高値が)「今回の世界株式市場の今回のサイクルのピークとして
歴史に記録されることになるだろう。」
10年債利回りも急騰していますね。
※米10年債 利回り日足 2011年5月12日以来の高水準
足元の金利急騰の背景には中国による米債売りの噂が、、、
やはり始まった? 中国の米国債売り 貿易戦争は金融摩擦のステージへ
https://www.quick.co.jp/6/article/16731
金利急上昇がマーケットの景色を変える(株の急落)という点については
大倉キャプテンも長く指摘してこられましたね。
その可能性もありそうな予感・・・。
③ハイイールド債下落
そもそもボラが大きいので、
まだとんでもなく下げたというわけじゃないのですが
200EMAが抵抗になって下げているという点に注目。
となると、ハイイールド債(ジャンク債)は2017年にはトップアウト
していた可能性があります。
エネルギー関連企業の起債が多い(全体の10%はシェール関連との試算も)
ハイイールド債ですが、金利が落ち着いていて原油が高いウチは
それほど心配ないんですけどね、金利が上がってきたことで
ハイイールド債の金利も上がり、債券価格が下がり出しています。
低金利環境でハイリターンを求める投資家の資金が
リスクの高いハイイールド債に向かっていたのですが、
価格急落となると一気に逃げだす可能性もあります。
ハイイールド債というのは格付の低い「社債」です。
社債を発行することで資金調達してきた企業の資金繰りに影響します。
ということで、ここがクラッシュすると株式市場にも影響が。。。
まだ、本格下落ではありません。
ただ、ラッセル2000も嫌な下げ方をしていますし、
なにより金利急騰は影響大です。
ここからは何はさておき「米金利」上昇ピッチに注目です。
上記の不安材料は米株、特にNasdaqの下落を加速させそうです。
※米3指標+ラッセル2000
株の大幅調整は、やはりこれまで買われてきたドル円の下落をもたらすのでは。。。
※ドル円相場 今のところまだそれほど心配なさそうですが、、、
そもそも、日米金利差でドル円が上昇してきたというなら
足下の金利急騰に反応してさらにドル円が上がるはずです。
それなのに週末の2日でドル円は陰線引けですね。
これは、米金利上昇を好感していないということ。
米株、日本株下落につれ安となっていますね。
ということで、今週はドル円、日経戻り売りスタンス。
それから、今週は休暇明けの中国市場にも注目です。
国慶節(10/1~10/7)の連休が終わります。
米国債売りの犯人と目されている中国ですが、
株価を支えるの必死です。国家隊が株価を支えているというニュースも
ありましたが、週明けから預金準備率の引き下げ実施の模様。
中国、景気先行きに危機感 準備率下げ、放出資金は今年最大
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3623402007102018FF8000/
差し引き7500億元が市中に出回る計算。
この金額は今年最大だ。7500億元は124億円強。
これは海外市場に上場しているレノボやZTEなど中国企業の株価が急落
しているため、休暇明けからの株価に警戒が広がっていることへの措置。
米国向けの情報通信機器に中国製「スパイ」半導体が組みこまれていた、
という報道が背景。
株価を支えるのに必死です。
米国は本気で中国IT企業をつぶす気ですね。
株価が預金準備率引き下げで支えられるでしょうか。
この点にも注目。上海総合が再下落となれば日本株、ドル円は下がるんじゃ・・・。
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以下、それぞれの通貨のニュースとポイントを。
■米9月雇用統計
非農業部門雇用者数:13.4万人(前回:20.1万人 予想:18.5万人)
失業率 3.7%(前回:3.9% 予想:3.8%)
雇用統計の数字は、NFPは予想を下回るものでしたが
ハリケーンフローレンスの影響で30万人近くの労働に影響がでた、
という指摘もあり、それほどネガティブにはとらえられていないようです。
前回、前々回が8.7万人もの上方修正で、こちらを評価する声が大きい。
失業率に至っては48年9カ月ぶりの水準に改善。
この内容であれば年内あと1回の利上げ来年3回の利上げ見通しは
変わらないと思われます。
※通貨インデックス一覧
ドル高一服となりそう?!な形。
豪ドル、キウイが弱いですね。
※豪8月住宅建設許可件数が前月比▼9.4%(予想+1.0%)大きく減少
豪ドル売り加速となりました。。。。
米ドル高一服ならオセアニアもリバウンドとなるでしょうか。
カナダドルもNAFTA再交渉合意での窓開け上昇分を埋める下落、、、
これで私のカナダ円ロングも撤退です(/_;)仕切り直しや。
それから円安が止まって反発しそうなムード。
円高、、、となるリスクはあるでしょうか。
ドル高が一服し、円高が来るならドル円ショートが最も妙味あり、ですね。
■ユーロ
ドイツの州議会選挙がユーロ相場に影響するかもしれません。
14日バイエルン州
28日ヘッセン州
与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と
連立を組む社会民主党(SPD)は苦戦を強いられるとみられます。
バイエルン州は南部国境に面しており難民流入窓口となっているのだそうです。
移民政策を積極的に進めてきた与党に対する反発も大きくなっていると
見られています。
それから、10月中にはムーディーズとS&Pのイタリアの格付け見直しが。
これもユーロ下落リスク。。。事前にわかっているだけに意外と発表後
上がったりして。
■ポンド
週末、英国からの新提案をEUが歓迎した、とか、
EUが英国に最も踏み込んだ自由貿易協定案を提示するとの報道が。
ブレグジット合意が近いとの期待でポンド買い。
ポンドはヘッドラインに振らされる展開ですが、
なんとなく強いイメージ・・・・。
■中国 …これも変なニュースよね。
中国でNHK国際放送が真っ黒に “ICPO総裁不明”最中に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181007/k10011662461000.html
銭形のとっつあんが所属しているICPOですが、
中国ICPO総裁が拘束された模様。
これを報じるニュース(NHKは中国でも流れている)を中国内では遮断。
何が起こっているんでしょうか。
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■今週の主な予定 米インフレ指標に注目。強ければ金利がさらに上昇?!
9日:IMF・世銀総会開幕(インドネシア、バリ~14日まで)
世界経済見通しが公表される。
10日:EUバルニエ氏がブレグジット草案を欧州委員会に提出
(10/17EUサミットの材料に)
9月生産者物価指数(PPI)予想:前年比+2.7%(8月+2.8%)
コアPPI 予想:前年比+2.6%(8月+2.3%)
11日:9月消費者物価指数(CPI)予想:前年比+2.4%(8月+2.7%)
コアPPI 予想:前年比+2.3%(8月+2.2%)
12日:トルコで米国人牧師の公聴会~開放されればリスクテイクか
:ムーディーズが南アフリカの格付けを発表
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2018年10月8日月曜日
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