2020年2月18日火曜日

日本の2019年10~12月期のGDP速報値に注目、としていましたが
覚悟はしていたものの、そのインパクトは大きかった。

物価変動の影響を除く実質で前期比1.6%減、年率換算では6.3%減です。

10~12月期GDP、年率6.3%減 5四半期ぶりマイナス
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL17HUX_X10C20A2000000/
・14年4~6月期(7.4%減)以来の大きさ
・名目GDPは前期比1.2%減、年率では4.9%減
・内需が2.1%分の押し下げ
・個人消費が実質2.9%減と5四半期ぶりのマイナス
・設備投資は3.7%減と3四半期ぶりのマイナス
・住宅投資は2.7%減と2四半期ぶりのマイナス
・輸出は0.1%減/輸入は2.6%減と3四半期ぶりのマイナス
◆19年通年のGDPは実質で前年比0.7%増、生活実感に近い名目で1.3%増

消費増税の影響は甚大。
解ってはいましたが、、、、

そして今季、1-3月のGDPが回復基調にあると思います?!
COVID-19の影響は暖かくなるまで続くでしょう。

今日17日、天皇陛下の誕生日を祝う一般参賀の中止と
東京マラソンの一般参加の中止が発表されました。

これを受けて、日本国内でも大きなイベントは開催の中止が
検討され始めているようですので、経済へのダメージは必至。

しかも、本当に暖かくなったら終息するのでしょうか…。

シンガポールでも強、5月開催のパラ競泳の国際大会の中止が
発表されましたが、シンガポールって、
現在2月の段階で、すでに気温が30度を超えているんです。

それなのに今日もシンガポールから感染者が3名出ました。
2月13日までに感染者58名に上っています。
気温が高くても感染者が出ている・・・。

ということで、日本の感染者拡大はこれから指数関数的に
上がっていくという指摘もある中で、
1-3月期GDPが回復するとは思えず2四半期連続でのマイナスのリスク。
いわゆる景気後退、リセッション入りが見えてきました。

それでも日経平均が下げ渋った背景には
上海総合指数が力づくで上昇し続けていること。

※上海総合 急落前の水準に回復


空売り禁止、巨額の資金供給などに加え、今日はこのニュース。

中国財政相、追加刺激策実施を表明-新型肺炎受け景気てこ入れ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-16/Q5SR8ADWLU6C01
・減税や不必要な政府支出の削減といった措置を今年、一層確実に実施
・企業支援に向けて「的を絞った、段階的な」税・費用の削減措置を継続
・必需品や物流を提供する企業への増値税(付加価値税)軽減ないし免除
・地方の当局向けの資金供給拡大

ということで、株価は人為的に支えられています。
これを見て日経平均も下げ幅を縮小したということですが
米国が大統領選に向け中間層減税を打ち出したりもしている中、
日本だけが無策というわけにもいかないでしょうから
日本も早かれ遅かれ経済対策が発表されるものと思われます。

こうした期待もまた、日本株を支えている可能性も、、、

ということで、本来なら下がる局面でも下げさせない管制相場が
世界的に行われていることから
ボラティリティが上がらない。
VIX指数がスパークせずに落ち着いてしまうということが
繰り返されており、トレーダー泣かせの相場になっていますね。

ドル円なんかホント動かん!!

ということで、何もやることがないです・・・。

今夜は米国市場も休場ですので動きませんね。

気になるニュースをいくつか。

五輪延期なら金融不安? 市場が恐れる3大「感染」リスク
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL17H0O_X10C20A2000000/

この記事の下の方に

1月の日本のCPIはまだ発表になっていないが、日本相互証券によれば、期間10年の新発固定利付債の利回りから物価連動国債の利回りを引いた「期待インフレ率(BEI)」は14日に0.097%と10日に付けた直近ボトムの0.072%から0.025%跳ね上がった。一部の市場参加者は物流の停滞や買いだめで食料品や生活物資の在庫が枯渇したり、コストが上昇したりすることで引き起こされる「悪い物価上昇」を意識し始めたと受け取れる。


これまでデフレを輸出してきた中国の経済活動が停止すると、
物価はジワリと上昇するリスクがあるのでは・・・・
実際、日本メーカーが販売するマスクの7割が中国で生産されていた、
ということが今回明らかになっています。
買い占めて転売する向きが後を絶たないということもありますが
中国の生産が止まっていることから品薄状態が続いており、
ネットで買えるマスクの価格は暴騰しています。

同様に世界のスマホの7割が中国で生産されている、、、などなど
中国の立ち直りが遅れれば世界の物価は上昇していくかもしれません。

中国はCOVID-19とは別の問題も抱えており
すでに食糧インフレに見舞われています。

中国物価1月5.4%上昇 8年3カ月ぶり高水準
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55446670Q0A210C2MM0000/

豚コレラの影響で豚肉が高騰しているんです。
この豚コレラが終息していないのに、鳥インフルエンザも発生。
そしてCOVID-19です。

おかげで肉だけでなく野菜の価格も上がっている模様。

中国産野菜が値上がり ニンニクなど新型肺炎で品薄
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55709400X10C20A2MM0000/?n_cid=TPRN0026

それだけではありません、
これから穀物など農産物も上昇するかもしれません。

アフリカでバッタの大量発生がニュースになっていますが
このバッタが中国に飛来しているというのです。

禍不單行?4000億非洲沙漠蝗蟲飛抵南亞 已達中國邊境
https://news.ltn.com.tw/news/world/breakingnews/3069995
・アフリカから来た4千億匹のバッタ、インド西部および中国国境に到達

「バッタ襲来 食糧危機のおそれ」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/421154.html

大発生しているのはサバクトビバッタ。
通常は群れをつくらないようですが
幾つかの条件が重なると大量繁殖して巨大な群れを形成するそう。。
農作物を荒らし、飢饉の原因となった過去が
20世紀に6回記録されているそうです。

しかも、このバッタの群れは、エチオピア東部で発生。
それってWHOの事務局長の、、、以下自粛。

食糧インフレは暴動、革命をもたらすリスクです。

こうした中、3月の全人代は延期が検討されている模様。
前代未聞ですね。中国国内のインフレ、
そして習近平体制崩壊のリスク。

これが世界のインフレをもたらす可能性も否定できません。

インフレ到来で金利が上昇し始めたら米株が最も危険かな・・・・
社債を発行して自社株買いを続けていますので。

ということで決して楽観できる状況にないのですが
マーケットは当局からの資金供給、財政期待で楽観的。

この楽観はリーマンショックの時のように意外と長く続く
可能性もあるってのが難しい。
今年は米大統領選挙、これも相場を難しくしています。

リーマンショックの時は
ほころびが見え始めてから1年あまり上昇し続けましたものね。

米株はバリュエーション的に決して割高ではないという
指摘もあって、私も今年は強気で見ていますが
いつ崩れても全く不思議じゃないということも念頭において
資金管理していかなくてはなりませんね。
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