2020年4月5日日曜日

先週末の衝撃は米雇用統計。
新規失業保険申請件数が2週続けて3桁に乗ったこともあり
雇用の悪化は想定内ではありますが、それにしてもあまりにひどい。

3月米雇用統計 NFP 非農業部門雇用者数 ▼70.1万人
          ~雇用減は2010年以来初めて
       失業率 4.4%(先月3.5%から急激に悪化)
       
失業率は数カ月以内に10%に到達するとの予想も出ており、最悪。。。
今回の統計の対象期間は主に3月の早い時期のもので
政府による外出制限措置で数百万人が解雇される前の段階ですので
さらなる悪化があるだろうとのことです。
(米雇用統計の調査対象期間は毎月12日を含む週)

FRBの無制限バズーカ、トランプ政権の巨額の財政政策から
米国株式市場はすでに大底をつけた、という見方も出てきていますが
まだ停滞する経済活動の再開が見えぬ中で強気になりきれませんね。
ダウは再下落の様相。1番底を取りに行くのか…。

※ダウ RCI見てると、まだ中長期の下落は始まったばかりです。


11月、大統領選挙があるため、株価を持ち上げるはずという先入観が
相場観を狂わせてしまうことがないようにしたいですね。

感染拡大がピークアウトして収束の兆しが見えてくれば
戻りも大きくなると思いますが、経済活動の完全なる再開がないと、、、
私は、まだ底打ち確認ができる相場ではないと思っています。

著名投資家、バフェットもバタバタしてるみたい。

バフェット氏もコロナ誤算? デルタ株を異例の短期売却
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57675980U0A400C2000000/
・デルタ航空株を2月下旬に買い増したが1部売却
・米サウスウエスト航空株も売却

~長年の友人で感染症対策に知見のあるビル・ゲイツ氏から助言を受け、
世界はコロナの封じ込めに成功するとみていた。
ただ米国や欧州での感染拡大や死者の増加をみて、
中長期の見通しを変えた可能性がある。

長期投資家であるバフェットが短期に株を手放す誤算とは。。。
これは現時点では株価上昇の見込みがないということ。

今回のショック、不況は長期化するような気がしますね。

そして、マクロマーケットに重要な原油価格。

6日にOPECプラスの電話会合が9日に延期されるという不協和音。

OPECプラス延期、9日開催か-1000万バレル減産10%ロシア分担も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-04/Q89BSVDWRGG201
・6日に予定されていたテレビ会合開催延期(暫定9日開催予定)
・ロシアは他の主要産油国との新たな減産合意の下、
 米国が加わることを条件に日量100万バレルの自国の生産削減を目指す見通し
・ただし世界全体の減産の10分の1を上回る分担にロシアは応じないと関係者

トランプ大統領が2日、サウジアラビアのサルマン皇太子と会談したとした上で、
サウジとロシアが原油生産を約1000万バレル削減すると見込んでいると
ツイッターに投稿したことで、原油価格が急反騰しています。

ところが、ロシアはトランプ大統領のツイートの内容を事実上否定しています。
トランプ政権が米国の生産に上限を設けるつもりがあるでしょうか。
米国が増産を続けていて、サウジ、ロシアなど他の生産国に減産を求めるって
そりゃ虫のいい話よね。自分のところはどうなのよ、って言われて当然。

ところがトランプ大統領はそのつもりがないようで。。。

トランプ氏、関税手段も辞さずと表明-エネルギー雇用維持に必要なら
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-04/Q8A9K4DWLU6B01

1日、シェールオイル生産のホワイティング・ペトロリアムが破たんしました。
上場企業です。これを受けて2日の1000万バレルの減産の可能性に言及する
tweetにつながっているように思いますが、こうしてバタバタとシェール企業が
潰れてしまって、雇用に影響すると選挙に響く、、、ということで
関税かけるぞ、って発言につながっているんだと思うけど、
ロシア、サウジにとっては原油安が効いてシェール潰しがうまく行きそうじゃん、
って話ですから、米国も協調減産に応じなければ、減産に応じるとは思えませんね。

先週、クドロー米NEC委員長は
「米政府は米石油企業の原油生産について指示することはできない」
とも発言しています。
原油の再下落リスクにも注意が必要です。

ただし、今市場が協調減産合意には懐疑的になっているため
減産合意が出れば原油価格は大きく戻りを入れると思います。
40ドル台の窓埋めもあるかもしれません。
その場合は、株価も大きく反発するでしょう。
こればかりは、結果が出てみなければわかりません。

今スグに、どうせ減産合意無理でしょ、と、
ショートすることだけは避けたいですね。

売るなら戻りが大きくはいったところで、です。

※WTI原油価格

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為替市場は、再びドル買いの様相を呈してきました。

※通貨インデックス一覧



ドル独歩高ですね、このトレンドが今週も続くなら、ドル買いがいいことになります。
私が使っているテクニカルインジケーターで見ると
ドルストレート通貨で豪ドル、キウイ、カナダ、ポンドを売るのがよさそう。



すでに先週、ポンドドルをショート参戦しています。
ポンドドル1.2273ドルS

それとその前から保有している

豪ドルドル0.6052ドルS
ユーロドル1.1069ドルS は継続です。

今週の予定

■4/6(月)
休場:中国、タイ、インド

■7(火)
 2月毎月勤労統計調査(8:30)
 豪州準備銀行理事会

■8(水)

 2月機械受注(8:50)/
3月景気ウォッチャー調査(14:00)

■9(木)
 3月都心オフィス空室率(11:00)
3月消費動向調査(14:00)
3月工作機械受注(15:00)

地域経済報告(さくらレポート)

米 3月生産者物価(21:30)
米 4月ミシガン大学消費者マインド指数(23:00)

■10(金)

 3月国内企業物価指数(8:50)
オプション SQ
中国 3月消費者物価(10:30)
中国 3月生産者物価(10:30)
北朝鮮、最高人民会議(国会に相当)開催
米 3月消費者物価(21:30)
聖金曜日/休場:聖金曜日により米(為替は通常取引)、欧
州、アジア主要市場が休場

◆12(日)
イースター(復活祭)
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