2023年12月11日月曜日

 チャート分析はエントリーエグジットにはとても需要ですね。

先週水曜深夜に4時間足で一目均衡表の基準線の抵抗が強く
これ以上上がりそうにないと考え、ショートポジションを作ったところ
木曜ドル円は大きく崩れ、今度は200SMAを瞬間割り込むまで売られたのをみて
これは行き過ぎだと買い戻したところ、やはり200SMAで下げ止まった。
フィボナッチリトレースメントの38.2%がほぼ同位置でもありました。
※ドル円4時間

※ドル円日足
もちろん、ファンダメンタルズ的にも、
米金利利上げサイクルの終焉~利下げ開始時期が
市場のテーマになりつつあるところに、日銀から発せられたメッセージが、
日米金利差の縮小を加速させたことが背景にあってのこと。
ファンダメンタルズ、テクニカル分析の
2つのアプローチが合致した時に大きな動きに乗れるものです。

しかし、ここからのトレードは難しい。

ドル円、よく動くのでついトレードしたくなりますが、
買うのが正解か、売るのが正解か?

一旦200SMAまで下落しています。
また今年の安値から高値の値幅に対しての38.2%下落も達成した。

一旦リバウンド局面入りしたように見えます。

ファンダメンタルズ的には、まだ下落余地はありそうですが
12月19日、に日銀が動かなければ一度は大きく買い戻されそう。
ただ、12月に動かなくても1月~4月のうちにはマイナス金利解除に
踏み切るだろうという観測は残るため、戻ったところは売られると思われますが。

しかし、その日銀会合の前に今週12-13日FOMCがあります。
FOMCではFOMCボードメンバーによる経済金利見通しが発表されます。

足元ではウォラーFRB理事の発言以降、米金利低下が著しく
市場はすっかり来年5月FOMCでの利下げを織り込んでいます。
一時は3月FOMCでの利下げを織り込んでいましたが
先週末に発表された11月分雇用統計が予想を上回る内容だったことから
利下げ開始時期は5月へと後退しています。

※FEDウォッチ しかしながら24年の5回の利下げを折込む
メンバーの金利見通し次第では、ドル金利のリバウンドの可能性もあるでしょう。
すでに雇用統計の結果を受けてドル金利はご覧の反発をみせています。

※米金利2年10年30年
■11月雇用統計
NFP:非農業部門雇用者数
 結果 19.9万人(予想:18.3万人 前回:15.0万人)
失業率
 結果 3.7%(予想:3.9% 前回:3.9%)
 

平均時給(前月比)
 結果 0.4%(予想:0.3% 前回:0.2%)
 
平均時給(前年比)
 結果 4.0%(予想:4.0% 前回:4.0%←4.1%から修正
 
ミシガンも良かったのよねぇ。 
ただしインフレ期待は大きく低下。

米消費者マインド大幅改善、1年先インフレ期待低下-ミシガン大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-08/S5CSCFDWLU6800

■12月ミシガン大学消費者信頼感指数
  結果 69.4(予想:61.5 前回:61.3)
■1年先のインフレ期待 3.1%(予想4.3% 前回4.5%)
  ~前月比1.4%低下は2001年10月以来:21年3月以来の低水準
■2-10年先のインフレ期待2.8%(予想3.1% 前月3.2%)
  
インフレ再加速への警戒は小さく、12月の利上げ観測はありません。
市場の注目は、利下げ開始時期と来年中に何回(何%)利下げがあるか。

現状では24年中に0.25%✕5回=1.25%の利下げが織り込まれていますが
これだけ労働市場が強く、経済指標も比較的しっかりしている中で
あまりに利下げ期待が強すぎる気がします。

それと、12日には11月の米CPIが発表されます。
予想は前年同月比3.1%上昇と、6月以来の低い伸びとなる見込みですが
これはすでに市場に織り込まれていますので
良い数字が出ればドル金利反発のリスク。
もっと低い数字がでればドル安再開となります。

というわけで、FOMCに向けて、あるいはFOMCを受けて
ドルの反発が大きく入りそうな予感。

日足の一目均衡表の基準線くらいまでの戻りがあれば再度売りたい。。。
そこまで戻らないかもしれませんが。146.75円くらいかな。
146円台を超えたら細かく売り参戦というイメージ。

日銀に関しては19日に向けてあらたに観測記事が飛び交うかもしれません。
今回12月会合での緩和解除がなかったとしても
年明け~春先までにはやるだろうという観測が残るため
買い戻しで吹き上がったところは売りたいと思いますが
来週の話なので、それまでにドル円がどう動いているかも重要。

ドル円強気継続の海外勢もあるようですし。
ドル円は1-3月に155円の予想維持、日銀利上げ観測後も-BofA
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-08/S5CX3UDWLU6800?srnd=cojp-v2

IMM通貨先物ポジションは、先週火曜までのデータが最新のものですので
急落の木曜日のポジション変化が含まれません。

火曜までの先物ポジションはまだ10万5000枚もの円ショートが残っています。
これが木曜どれだけ整理されたかがわかるのが今週金曜のNYクローズ後ですね。
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今週はECB理事会、BOE理事会も予定されている中銀ウィークでもあります。

ECBも先週シュナーベル専務理事によるハト派発言で利下げ開始時期が
来年第1四半期に前倒しされましたが、流石にそれは前のめりすぎだと牽制も。

来年1-3月のECB利下げ観測は「空想科学」-スロバキア中銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S58ZE6DWRGG000
ECB、現時点で2024年上期の利下げ必要ない-ラトビア中銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S58M5VDWLU6800

ECB理事会では、早期利下げ観測を牽制する内容となり
売られすぎたユーロのリバウンドがあるかもしれません。

ユーロ高だとドル安になっちゃうので今週は忙しいな。

ECBは来年6月に利下げの見込み、エコノミストが予想-調査
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-08/S5BFIDT0AFB400

12月下旬はユーロ上昇のシーズナリティがありますので
ユーロロングは持っておきたい。。。

と思って先週ロングした1.0791ドルのポジションですが
米雇用統計が好結果だったことを受けてドル高、ユーロ安が進み
1.0752ドルに置いてあったストップヒット。損切りとなりました(T_T)

10月安値から11月の高値までの上げ幅に対して
ちょうど50%下落のところで下げ止まっています。
ここからは買っても良さそうな気がしますが、週明けの値動きをみてからですね。

ユーロドル日足


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英国BOE理事会ですが、先週ベイリーBOE総裁はこんな発言をしています。

「金利は現在の水準程度にとどまる必要がある」
「金融安定リスクに引き続き警戒を怠らない」
「インフレ見通しは不透明」

11/29にはこんな発言をしています。

「BOEは現在利下げについて議論する立場にない」
「インフレ率が2%に達するという十分な証拠はまだ得られておらず、
   確信も持っていない」

BOEはややタカ派トーンで市場の利下げ期待に冷水となりそうです。

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NOTE
中国はデフレといっていいのでは。。。
中国のデフレ懸念強まる、11月CPIは前年同月比0.5%低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-09/S5DM5MDWRGG000

*********今週の主な予定***********

11日(月)
ブロック豪中銀総裁、講演
NY連銀調査1年インフレ期待(11月)

12日(火)
日本国内企業物価指数(11月)
米消費者物価指数(11月)

13日(水)
NZ GDP(第3四半期)
日銀短観(第4四半期)
米生産者物価指数(11月)
米FOMC、経済予測公表、パウエルFRB議長 記者会見
OPEC月報

14日(木)
豪雇用統計(11月)
スイス中銀政策金利
英中銀政策金利
ECB政策金利、ラガルドECB総裁 記者会見
米小売売上高(11月)

15日(金)
中国中期貸出制度(MLF)1年物金利
中国新築住宅価格・不動産投資(11月)
中国鉱工業生産・小売売上高(11月)
ドイツ製造業PMI・非製造業PMI速報値(12月)
ユーロ圏製造業PMI・非製造業PMI速報値(12月)
英製造業PMI・非製造業PMI速報値(12月)
米製造業PMI・非製造業PMI速報値(12月)
米NY連銀製造業景況指数(12月)

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