2024年6月21日金曜日

 ドル円、159円台をテストするまでに円安ドル高進行。

※ドル円日足


今日は神田財務官が久しぶりに発言しています。
■神田財務官、投機による過度な変動に「かなり効果」 5月末公表の為替介入
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/PHF3KOPVBFMFVMUFAQNXKKLI7U-2024-06-20/
足元の為替市場への牽制にも聞こえますが、市場は全く反応せず。

今日の円売り加速の背景はSNB、スイス中央銀行の利下げです。

※ドル円15分足 スイス中銀利下げから円安加速

■スイス中銀、2会合連続利下げ フラン上昇に「行動の用意」
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/MBDKLFBOVNKGJB4TF3YXGR73EM-2024-06-20/

スイス国立銀行(SNB) 利下げ決定
1.50% → 1.25%へ  

3月にも1.75%→1.5%への利下げを決定(四半期に1度しか会合がない)
世界の中央銀行に先駆けて利下げに踏み切ったスイスですが
3月会合に続いて2会合連続での利下げとなりました。
2会合連続利下げはややサプライズでした。
ドルスイスは直後1.2%急落。
スイス円も大きく下げましたね。

【声明】
「過去2年半のインフレとの闘いが奏功したため、金融緩和が可能となった」
「基礎的なインフレ圧力は前四半期と比較して再び低下」

【インフレ見通し】インフレ見通しが引き下げられました。
・2024年 1.4%→1.3% 引下げ
・2025年 1.2%→1.1% 引下げ
・2026年 1.1%→1.0% 引下げ

ジョルダン中銀総裁
「最近のスイスフランの上昇に対し外為市場で積極的に行動する用意がある」と
市場介入する姿勢を示しています。

このところ、スイス・フランってめっちゃ強かったんですよ。
通貨市場における「安全資産」ってドル、円、スイスフランだったのですが
近年「円」が安全資産の地位を失ってしまったような値動き。
有事のドル、といいますが、現在起きている欧州議会選挙を受けた後の
欧州のリスクにおいてはスイスフランが選択されているのです。

通貨高に対して介入も辞さないスタンスを示しており、
それを考えれば利下げもサプライズではなかったと言えるかもしれませんが
値動きはサプライズだったという反応でした。

※スイスクロス15分足
左上 ドルスイス 右上 スイス円
左下 ユールスイス 右下 ポンドスイス
どの通貨ペアでみても、スイス売りになりましたね。

では何故これでドル円が上がったか?

考えられるのは ドル/スイス でドル高、フラン安となったため
ドル買いが優勢になった、、ということでしょうか。
スイス、欧州は利下げをスタートしている。
対して、米国の利下げ開始はいつになるかまだわからない。故にドル高。
※通貨インデックス一覧

今日はドルとカナダドルが強い。他の通貨は軒並み安
お陰で私の保有していたユーロスイス0.9547ドルショートはコストで消滅。
もう一回売り直そうかなと思っていますが、、、

また、スイス円を除くクロス円通貨が軒並み強く、
クロス円上昇につれてドル円が上昇している可能性もありますね。
※ドル円、クロス円日足
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そして今日は、BOE,英中銀金融政策会合
■英中銀、7会合連続金利据え置き 物価動向引き続き注視
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/LLNLRNKU4JNYPG5EJGNZDGV6HM-2024-06-20/
9名の委員のうち、ディングラ委員とラムズデン副総裁の2名が利下げを主張
据え置きを支持した委員の間でも、ベイリー総裁を含む一部の委員は
据え置きがぎりぎりの決定だった

つまりハト派的。
短期金融市場では利下げ観測が強まり、8月の利下げ開始が有力に。

ベイリー総裁
「5月CPI、中銀目標の2%に低下は良いニュースだが利下げは時期尚早」
「インフレ率を持続的に目標の2%に戻すため、金融政策は十分な期間にわたり
 景気抑制的であり続ける必要がある」

クロス円ではポンド円、上昇基調を強めておりポンド下がっていないのですが
ドルストレート通貨でみるとポンド売られていますね。

※ドルストレート通貨日足
今日は、米国から出てくる経済指標が弱いものが目立ったのですが
新規失業保険申請件数がやや低下したことが好感された?
何故かドル買い優勢です。
ドル金利もやや反発していますね。

■米一戸建て住宅着工、5月は5.2%減の98.2万戸 昨年10月以来の低水準
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/7EJD3HS76VKHHME3ETQP2HXYNI-2024-06-20/
一戸建て住宅着工 前月比▼5.2% 98.2万戸
 全体の住宅着工 前月比▼5.5%  前月+5.7%

~需要が多い30年固定住宅ローンの平均金利、4~5に7%を超えて推移、低下基調

■6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:1.3(予想:5.0、5月:4.5)悪化
 
■5月住宅建設許可件数:138.6万戸(予想:145.0万戸、4月:144.0万戸)減少

■先週分新規失業保険申請件数:23.8万件(予想:23.5万件、前回:24.2万)低下
■失業保険継続受給者数:182.8万人(予想:181.0万人、前回:182.0万人)増加

※米国債利回り


今夜はナスダック指数、SOX指数が下げている反面、
ダウ平均が上昇しています。

NVIDIAがやや大きめな下落となっていることが気になりますね。


というのも明日6/21(金)はトリプルウィッチング。
米国のSQです。
S&P500・ダウ・ナスダック100・ラッセル2000などの
インデックスがSQを迎えます。
もちろん個別株オプションのSQでもあり
今日のテック銘柄下落はオプション絡みかな。
Appleも結構下げていますね。

とはいえ、米株が大きく崩れるという話ではないので
リスク回避の円キャリー巻き戻しなどにはつながっていません。

やはり、介入警戒が残るドル円を手掛けるより
6/30フランスの選挙を控えるユーロの売り継続が安心感がありますね。
ただ、今日は欧州圏から比較的強い経済指標が出ており
金融政策面から見るとスイスのように連続利下げはなさそう、という印象で
ユーロ売りは政治リスクが柱です。

■24年独GDP予測、0.4%増に小幅上方修正=IFO
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HP47CQT5INJN5JHIRP6MHLJ77I-2024-06-20/

■ユーロ圏消費者信頼感指数、6月はマイナス14.0に改善
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/NX5PNJVAD5JWLLQRTTFXL33JT4-2024-06-20/

▼14.0 前月▼14.3 0.3P改善

ユーロドル1.0844ドルショートは継続です。

ひろこのX

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