先週の話題は「リバースレポ」
FRBのリバースレポ取引額が過去最高更新、短期金利に一段とマイナス化圧力
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-reverse-repo-idJPKCN2D82WN
・FRBが短期金融市場における資金吸収のための調節手段としている
リバースレポ・ファシリティーの取引額が27日過去最高の4850億ドルを記録。
簡単にいうと、
FRBが景気刺激策として実施しているQE(量的緩和)とは
市中の銀行から国債など債券を買い上げて、
かわりに銀行に資金を供給するものですが
金融機関にその資金が溢れかえっちゃって
置き場所がなくなってきているため
逆にFRBが銀行から余った資金を吸収して
(反対に債券を銀行に渡す)調節手段がリバースレポファシリティ。
市場にマネーが溢れちゃって行き場がなくなっているのを
FRBが吸収しているということですが、
要するに、量的緩和をやってもその資金に需要がないということ。
まあ、その一部は株やコモディティなどのリスク資産投資にも
回っている可能性もありますが、本来、その資金を使って経済を回すのが目的。
資金を借り手より貸し手のお金がじゃぶじゃぶってことは
経済回復の伸び代がこれ以上はないんじゃないの?って話でもあるし、
FRBはテーパリングに動く必要にせまられるんじゃないの?って話でもある。
そうなれば、米国もいよいよ緩和の終了に向かうってことですので
ドルには上昇圧力かな?という連想ができますが、
カナダが4月にテーパリングを決定。
NZと英国が追加利下げの可能性を完全に排除しただけでなく
NZが来年下期にも、英国は金利が上昇する可能性を示唆。
英国も週の資産買い入れ額を減らすテーパリングを実施、
(テーパリングではないと言っていますが)、
イチMPC委員ではありますがブリハ氏は早期の利上げの可能性を示唆。
それに米国が続くとなると~・・・・。
日本は消費者物価指数が9ヶ月連続でマイナス。
4月も▼0.1%ということで緩和策の終了が見えないわけで
一人だけ緩和政策から抜け出せない可能性が高く、
これが円安をもらたし始めたのではないか、というストラテジーが成り立ちます。
先週28日金曜には、大倉たかしキャプテンとセミナーで
そんな話をしました。
大倉たかしの「本音で言わせて!」動画
https://video.ibm.com/recorded/129964460
米バイデン政権 初の予算教書発表 戦後最大660兆円規模に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210529/k10013057541000.html
何が驚きかというと
Biden Budget Said to Assume Capital-Gains Tax Rate Increase Started in Late April
https://www.wsj.com/articles/biden-budget-said-to-assume-capital-gains-tax-rate-increase-started-in-late-april-11622127432
・キャピタルゲインの税率引き上げ(43.4%)を4月下旬に開始するとの
遡及課税で組まれた予算提案
これまだ提案ですし、
民主党内にも反対があるようですので、
このままの形では通らないんじゃないかと思うのですが、
そもそも4月まで遡られちゃうと、
今から株を売って利益確定しても手遅れです。
今からできることはないってことよね・・・?
つまり、所得が100万ドル(約1億1000万円)を超える世帯の皆さんは
ことの成り行きを見守るしかないわけで
意外とこれ、うまいやり方なのかも。
株が崩れるリスクを避けることができるもの。
ただ、富裕層の株などへの投資に妙味がなくなるので(だって43.4%よ?!)
彼らが新たにどのような資産運用を考えるのかが気になりますね。
***********************
先週の米インフレ指標も強かったのですが、何故か金利は上がらない。
米コアPCE価格指数、4月前年比3.1%上昇 92年以来の高い伸び
https://jp.reuters.com/article/usa-pce-idJPKCN2D91QR
・前年同月比3.1%上昇し、1992年7月以来の大幅な伸びを記録(予想2.9%)
米金利があまり上がらなくなってきたので、
極端なドル高になりにくいため、ドルストレート通貨でのユーロ買いを
継続しているのですが、ドル円相場に限って言うと、円安圧力も強いので、
ドル円は上昇していくような気もしますね。
※ドル円
ユーロドル1.2125ドルロングに1.2152ドルロングを追加。
ユーロ円133.32ロング
キウイ円79.61円ロング(アゲインスト(泣))
カナダ円90.57円ロング
すべて継続です。
今週はポンドの押し目も狙いたい。
今週は6月に入るということで週末には早速雇用統計。
先月がNFP予想100万人増に対し21万人増とネガティブサプライズで
ドルが独歩安となりましたが、今回はどうでしょう。
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