5月7日ECB理事会は、金利の金融誘導目標を従来の1.25%から1%とする利下げを発表。
予想通りの内容でした。
その後のユーロ買いは「材料出尽くし」なのでしょうか?それとも他に理由が?!
①トリシェECB総裁の声明「政策金利は適正水準」
これが今回で利下げ打ち止めを示唆したとの見方が強まりました。
でもこれはもう市場に折込済みよね。
(ところが今日金曜になってビニスマギECB理事が
「政策金利の1%水準は必ずしも下限ではない」などと述べたようですね。
どっちなのーー
②噂となっていた「非伝統的な金融手法」として
「ユーロ建てのカバードボンド」購入を発表。
カバードボンド?!何それ。
調べてみるとだいまんさんがリポートで
わかりやすい解説をされてましたので引用してみます。
社債のうち住宅ローン債権などの資産の裏づけのあるもののことで、一般的に言う「担保付債券」、 主に欧州で発行されており、米国で発行されている「資産担保証券(MBS)」と若干異なる。
カバードボンドは、銀行のバランス・シートから切り離されず、リスク見合いの資本の積み増しが必要となるが、MBSのようなSPC(特別目的会社)への売却というスキームを通しておらず、柔軟な条件変更が可能となる。 また欧州では、この発行に法的な根拠が整備されていることから、BIS規制上に有利なレシオが獲得できることもあり、高格付けが得られることで、多く発行されている。 (中略)元来銀行のバランス・シートに残っているカバードボンドを、ECBに売却することが可能になることで、欧州の金融機関のバランス・シート改善につながりことで、一定の効果が上がるとの見通しとなる。(だいまん氏)
な、なるほど、、、、(汗)詳しすぎてよく解りません。
要するに「金融機関が資産を担保に発行する債券」と覚えればいいかな。
これまでトリプルA格の債券が多くあったそうですが、
今回の金融危機以降、流動性が低下しているそうです。
そしてこのカバーボンド買取のニュース、
今日の新聞でも欧州も量的緩和と書いているのですが、、、
それがちょっと誤解を招く表現だとか?!
すでにアメリカやイギリスが行っている「長期国債買取」は
中央銀行の資産悪化は避けられないものですが、
「カバードボンド買取」は、そうしたアメリカ・イギリススタイルの
中央銀行の懐が痛むものとは違い、返済が保証されているものだそうです。ふーん。
しかも、トリシェECB総裁も「量的緩和ではない」と言っているじゃないですか。
これはアメリカ・イギリスの量的緩和と同じ括りで解説してはいけないのですね。
ということで、この声明が出た後ユーロドルは一転急騰を開始。
量的緩和なら通貨価値下落連想から売りとなるのでしょうけれど、
そうではなかったということですね。
実際にこの日MPCでは、
予想外の長期国債買い取り増額を発表し、ポンド売りが加速しました。
、、、しかし、その後すぐポン様切り返してきてますね。
まだ再びポン円150円台はありそうです。
それから今朝(日本時間8日)になって
やっとまとまった発表がなされたストレステスト!
資本不足と判断されたのは19社中10社、不足額は計746億ドルというものでした。
発表前にいろいろなところに情報が漏洩していましたよね(笑)
増資が必要な銀行数や増資額などはその事前報道よりも若干多いようですが、
ほぼ予想通り「悪くない」内容。
でも、やはり一部には審査が甘すぎるとの見方もある。
内容に懐疑的な見方もある中で国有化や破たんの懸念は消えたことになり、
市場には安堵とともにさらなるマーケットの回復期待も膨れ上がってきたようです。
というわけでドル円クロス円ともに
昨晩のイベントにボラタイルな動きとはなったものの
決してこれまでのトレンドを崩してはおらず、
今夜の雇用統計というビッグイベントを前に
またしても円売り再開の運びとなっております。
ADPの数字が良かったですからねぇ。。。。
しかしこの「雇用統計前にして買われている」状況は
数字が悪くないことを織り込みに行っていることになりますので
これが仮に悪い数字が出ようものなら、
今回ばかりは「雇用統計悪化でドル売り円高」という
教科書的動きになるかもしれません。
ここのところずーーーっと「雇用統計が悪くてもドル買い」の流れが続きましたが
今日は違うかも!!、、、、なんて。
ドル円は100円を今夜トライしてクリアできるかどうかというところでしょうか。
でも、雇用統計がどうでも、ストレステストの重しが払拭されたことで
足取り軽くなっている感じもいたします。意外に今日100円超え達成となるかもしれない。
...って。どっち?!んー手を出すか出すべからずか、今はまだ答えがでません。
この後ポジション取ったらまたご報告しますね。
【人気ブログランキングへ登録しています。応援ありがとうございます。】
人気ブログランキングへ