2011年9月1日木曜日

昨晩発表された8/9分のFOMCは議事録で
QE3期待がさらに強まっているようです。

多数の委員が景気下ぶれリスクが高まっているとの認識で
さらなる金融緩和策を打ち出さざるを得ないと感じているものの
決定的な具体策、有効な手段がわからないと感じているというような印象。

FOMC委員は11名。
その内、インフレを重視するタカ派の3人の理事が現時点での追加緩和策は
不要であるとして反対票を投じています。
しかしながら多数の委員が追加緩和策について肯定的であり、
なおかつ具体的に議論がされていたとしてマーケットには楽観が広がりました。

「金利時間軸の条件に具体的な物価・失業率を協議」と、
政策金利見通しを失業水準などに結びつける異例の措置、
FRBが保有する債券ポートフォリオのうち、短めの債券を売却し、
長めの債券を購入する「オペレーションツイスト」も検討・・・・

おまけにオバマ大統領が9/6も講演で雇用創出、景気対策についてなんらかの
具体策を述べるとして期待が更に高まっている模様。
なんと50~100万人もの雇用創出が見込める策が出るらしく
それによって経済成長率が1~1.5ポイント引き上げられるんだとか。

一体何を発表するというのでしょう。
これだけの雇用を生み出すとなると公共投資以外に想像が及びませんが、
この財政状況の中、財源はどこから?!実現可能な話とは到底思えませんが、
こうした牽制球も株価の下落に歯止めをかけ、押し上げ効果となっているように
見えます。しかし、こんな話が出てくるってことは余程今週末の雇用統計が
悪いんじゃないの?!なんて邪推もしたくなるもの。。。。

雇用統計がどんなに悪くても、来週のオバマ大統領の雇用創出策が控えていると
思うと思い切り売り込むことはできませんよね。
QE3を巡る期待も上手いこと来月のFOMCはまで引きのばしましたが、
同じようにこれも雇用統計が悪いことを想定したヘッジ発言なんじゃないのかしら。

となると、今週末の雇用統計までは株価が堅調でも
その後は現実を思い知っての悲観相場がやってくると思っていたのですが、
オバマ大統領の講演までは売り込むこともできないという
動きにくい歪んだ相場つきになることが予想されます。

個人的には、雇用対策を出すだの、QE3期待に傾くなど、アメリカの景気は
考えられないところまで追い詰められていて最後のあがきとして
せめて大統領選挙まではなんとか支えたいという米政府の力技に頼るしかないという
脆弱な土壌となっているようなきがするのですが、
それでもQE3があれば楽観出来ると思っている向きも多いようですね。

アノマリー的に9月、10月は株価が下落しやすいため、
経験則から多くの投資家は8月初旬に株を処分してしまっているので
ここから売る向きはない、だとか、
大衆がマーケットに悲観的になっているため上がるだとか、
超低金利は今後2年間続くことを考えれば高利回りを求めて高配当銘柄が買われるとか、
目先の強気材料を聞くとなるほど、それは一理ある用にも思えてきます・・・・。

というわけでダウSも(まだ利益ですが)どんどん苦しくなってきているわけで、
目先は悲観が後退、楽観ムードが支配するようにも感じます。
しかしどこまで戻るやら・・・・。

万策尽きた。。。というところまでは行かないものの
明らかに手詰まり感が出てきているアメリカ。

戻ったら売りとは思うものの、為替市場は意外と反応鈍く
解りにくい動きです。
ドル円も77円台には届かないようですね。

ドルスイス・ユーロスイスが2番底を探るような流れになるように見えます。
大底は打った・・・というのが大倉さん、だいまんさんの一致した見方ですが、
素直に押し目買いする前に、一度2番底形成の戻り売り局面が
あるやもしれませんのでご注意を。

ポジションはまだ取れずにおります・・・

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