2011年10月7日金曜日

昨日のブログに補足。
トリシェ総裁の最後のECB政策委員会、トリシェさんは
「政策金利の引き下げ、据え置きについて、
利点と欠点を議論した」と利下げの可能性を議論したことを認めたという話も
出ていたことを今朝になって気が付きました。

また、400憶ユーロのカバーボンドの購入を11月に再開、
市中銀行への期間1年以上の融資の再開を発表、
これが昨日のリスク回避ストップ地合いへと繋がっているんですね。

通常、これは緩和策なのでユーロ売り材料だと思うんだけど、
リスク回避でドル買いユーロ売りが進みすぎていたため、
リスクオンでドル売りユーロ買いに逆転したんだと思います。
ダウが11000ドル台まで急伸している中で
ユーロの上昇(戻り)がそこそこで止まっているのは
材料がユーロ売りにもかかわらず、状況としてはユーロ買い戻しに
ならざるを得ない地合いにあったということでしょうか。
カバーボンドとは債権担保付きの社債。
ECBによる資金供給やカバードボンド購入策は
08年のリーマン・ショック後に導入した危機対応策、
これで、金融政策的にはリーマンショック後の危機的状況に
逆戻りしたってことなんですね。
BOEの2750憶ポンドの資産買い入れ枠拡大とともに。

昨夜釈然としなかった値動きのわけが
今になって合点がいく思いです・・・。

ですから、一時的にはマーケットを支える政策として好感されるとしても、
「現状はそれ程に酷い」ことをECB・BOEともに認めざるを得なかったという
その事態のほうが実は深刻で、これが結局はじわじわとマーケットを
蝕む悪材料として機能することにもつながってきそうです。

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