2014年4月30日水曜日

先週金曜は、ウクライナ情勢が更に緊迫化しているとの見方から、
一時101.96円と102円を割り込んだドル円相場ですが。。。

週明け月曜は日経平均が141円安と大きく下落するも
ドル円相場は比較的堅調で102.50円近辺まで下値を切り上げる展開。

29日祝日には102.70円台まで上昇する局面も。

まあ・・・とはいえレンジ相場に過ぎないのですけれど。

ウクライナ情勢がそれほどマーケットへ影響しているということではないのですが、
その他にこれといった材料が見当たらなくて、小動きに終始している為替市場では
後付のようにウクライナ問題の悪化懸念で・・と解説されたりします。


◆「ウクライナ問題」

先週のロシア軍による国境付近での軍事演習に続き、
ロシアの航空機がウクライナ領空を侵犯したとか、ウクライナ東部の親ロシア勢力が、
ウクライナ情勢監視のために入国している欧州安保協力機構(OSCE)の監視団11名を拘束とか、
全く沈静化の兆しが見えません。

G7は26日
「ロシアに対する追加制裁に向けてすばやく行動を取ることで合意した」
という共同声明を発表、
これをうけて28日、米国は
ロシア国営石油大手ロスネフチの最高経営責任者をはじめプーチン大統領と
結びつきが強い政府関係者7人と企業17社を新たに制裁対象とし、資産凍結。
また、軍事転用が可能な米国製ハイテク製品のロシア向け輸出許可を制限。

欧州連合は制裁対象にロシア・ウクライナ国籍の15人を追加し、計48人とすることに合意。
日本もロシア政府関係者ら計23人への日本入国のビザ発給を停止すると発表しています。

格付け機関S&Pがロシアのソブリン格付けをトリプルBからトリプルBマイナスへ引下げ、
ルーブルはロシア中銀の予想外の利上げ(7.00%→7.50%)にも拘らず大きく下落。

ウクライナ情勢だけを切り取って報道すれば、決して安心できる状況ではないですが、
マーケット関係者にとってはあまり大きな変動要因ということではなさそうです。
値動きが乏しい中で、後付材料に取り上げられるにすぎず。

今週はやはり、明日30日の日銀の金融政策決定会合や、FOMC
週末金曜の4月のアメリカの雇用統計などを控えて、
イベントまでは動きにくいということなのでしょう。

◆30日「日銀の金融政策決定会合」

4月の月例経済報告で政府は景気の基調判断を1年5か月ぶりに下方修正したことで、
一部に追加緩和の思惑があるようですが、黒田総裁は前回4月8日の日銀会合で
追加緩和への期待を一蹴するスタンスを明確にしたことで、
それほど期待が高まっているという地合いにはないようです。

岡崎良介さんが、先週末の高松セミナーで

「4月8日の日銀の黒田総裁会見で「需給ギャップはほとんどゼロに近い」と
述べたことが海外勢を失望させた」と指摘しています。

内閣府は2013月11-12期の需給ギャップを▲1.6%まで縮小したと試算していました。
これは金額にして8兆円、需要が足りていない供給過多の状況だということです。
(日本のGDP500兆円に対して▲1.6%で8兆円)
対して日銀は需給ギャップを▲0.1%と試算しているのです。

この認識の違い。。。

これを受けて、日銀は追加緩和をやる気がないんだ、
と海外勢が受け止めたのだ、として岡崎さんは
明日30日の最大の注目は黒田さんがこの「需給ギャップ」について
どのような認識であるか、修正がみられるかどうかだ、と解説されていました。


◆2日金曜 米国 4月分雇用統計

現在のところの予想は

失業率6.6% ( 前回 6.7%)

非農業部門雇用者数:20万~25万人( 前回 19.2万人)

今回は4月分ですからもう寒波の影響はありませんね。
フィリー指数(フィラデルフィア連銀景況感指数)も4月は大きく改善。
ニューヨークもリッチモンドも同じく改善していることから、
今回の雇用統計の予想は相当いい数字になっています。

20万超えとなれば昨年11月以来のこと。

しかし、週末に向けて、雇用統計がいいことを織り込んでドル買いが
進むようなら要注意。結局は前回の雇用統計発表直前につけた高値
104.11円を明確にぬけられるかどうかという、テクニカルポイントが重要。
抜けたと見せかけて急落ってパターンもあるかも(^-^;で、
このところのチャート分析はアテにならないって指摘もありますが。

今週の雇用統計の数字がよくても104円台乗せで上昇できないようなら
やはり上値は相当重いということでしょう。

日米の企業決算での業績相場が相場を押し上げることで
ドル円が上昇するというシナリオもあるかと思いますが、
不発に終われば、結局はレンジがまだまだ続くことになりそうです。

FOMC?!
あんまり材料にならないんじゃない?

◆ポンドが強い

米医薬品大手ファイザーが今週にも英医薬品大手のアストラゼネカ買収への関心を
表明する可能性があると一部報道が。M&A絡みでポンド買いが旺盛に
大倉キャプテン、ポンド買ってましたよね~さすが!

◆今日29日発表された4月のドイツの消費者物価指数(CPI)速報値
前月比0.2%低下と市場予想平均の前月比0.1%低下を下回りました。

やはり欧州はデフレ傾向・・・?!

ロンドンFXこと松崎さんによると(西原さんメルマガにて)
ドイツのインフレ率は、ユーロ圏全体の27.7%のウエイトを持ちます、とのこと。

となると、明日30日発表の4月ユーロ圏HICP速報値が
弱い内容となるのではないかとの思惑が広がるわけです。

となると、欧州は緩和しないといけないんじゃないのという思惑に繋がり
ユーロが売られるということになります。

明日の21:00のHICPには注目です。ユーロが動きます。

それでも、下がったら買われるのがユーロ。
私もユーロについては押し目買い目線です。

141.60円でユーロ円を買ってみました。

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