先週水曜の5月の米FOMCで利下げ期待が後退したことから
ドルが巻き返しに入っていましたが。
週末金曜の米雇用統計の結果を受け、ドル安再開です。
※通貨インデックス一覧 ドルが反落、他通貨反発
◆米4月雇用統計
・非農業部門雇用者数 26.3万人
(予想19.0万人 前回 18.9万人(19.6万人から修正)
・失業率 3.6% (予想 3.8% 前回 3.8)1969年以降で最低
・平均時給 前月比 0.2% (予想 0.3% 前回 0.2%(0.1%から修正)
前年比 3.2% (予想 3.3% 前回 3.2%)
・労働参加率 62.8% (予想 63.0% 前回 63.0%)
いい数字ですねぇ。
予想を大きく上回る内容で、さらに利下げ期待は後退したといっていいでしょう。
ところがドル安ってなんなんでしょうね。
平均時給でしょうか。
賃金が上がっていないということで
インフレ率の上昇が抑制的だということが、今日環境がどれだけ強くても
利上げもないだろうという観測に繋がっているということか。
FRBがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)は
3月コア指数が前年同月比1.6%上昇に留まっており、
FRBが目標とする2%上昇から一段と遠のいています。
(1月は1.8%、12月は2%それぞれ上昇)
つまり、今回の雇用統計では、インフレ指標である賃金上昇率が
最も重要視されたということじゃないかな、、、と思っています。
加えて23時発表のISMが冴えなかった。
◆4月ISM非製造業景気指数 55.5(予想 57.0 前回 56.1)
→2カ月連続での低下となり、2017年8月以来の低水準
水準としては決して悪い数字じゃないですが、
前回数字と今回予想を下回っちゃったわね。
これじゃあ、金利は上がらない、というダメ押しとなってドル安進行。
※上段:米長期債利回り 中段:ドル円 下段:ポンドドル
債券利回りにきれいに相関してドルが下がっているわね、、、、
っていうより、一番下のチャート、ポンドよポンド!!!
何でこんなに急騰しているわけ?!
ドル安だから当然なんですが、それにしても上げ方が大きい。
通貨インデックス一覧を見れば、この日ポンドがいかに上昇したかがわかります。
※通貨インデックス一覧再掲 ポンド上昇すさまじいわね、、、
5/2に英国で実施されたイングランドと北アイルランド統一地方選挙で、
メイ首相率いる与党保守党、最大野党の労働党が大敗、
EU残留を唱える自由民主党が議席を3倍に伸ばす大躍進となりました…。
英地方選、与党・保守党が歴史的大敗 EU残留派が躍進
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44417690T00C19A5EA4000/
ブレグジット交渉を進めるメイ首相の辞任圧力が強まるだろうと思われますが、
(そのこと自体は混乱をもたらすのでポンド売り要因かと考えられるのですが)
市場はブレグジットを問う再国民投票の可能性を織り込んだのかもしれません。
メイ首相、もともと残留派だったのに、ブレグジット交渉をさせられて
頑張っているんですが、英国内ではその指導力のなさに辟易とする国民が
増えているんですって。
人気が落ちていることは今回の選挙結果で明らかになりました。
しかし、この結果を受けてポンド高ってなんだか解せませんが、
連休前から保有していたポンド円は146円で損切りです(´・ω:;.:...
まあ、リスクは極力下げてありましたので、想定内ですけれど~
ただ、この連休中、警戒されていたフラッシュクラッシュの再来もなければ
世界の株式市場の急変もなく、高値圏を維持しており、
ドル円こそ円高気味に推移しましたが、週明けの日本の株式市場も
それほど波乱はなさそう。
※ラッセル2000 米国中小型株指数は一段高ですし、、、
連休明けにはドル買いも出ようかと思われますので
私はどちらかというとドル円相場ではドル買い目線です。
気がかりはこのニュース。
北朝鮮、飛翔体発射 日本海上70~200キロ先に到達
https://www.asahi.com/articles/ASM5435C1M54UHBI00C.html
土曜の朝のニュースですが、飛翔体って、、、ミサイルですよね多分。
これを受けてトランプ大統領は冷静な反応。
正恩氏は約束破らない=北朝鮮の飛翔体発射を静観-トランプ米大統領
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019050400586&g=int
2回目の米朝首脳会談がうまく行かず、ロシアのプーチン大統領との会談も
どうやらうまく行かなかったようですが、日本に向けてのミサイルで
米国の出方を見ようということでしょうか。
しかし、これが弾道ミサイルなら、穏やかではありませんね。。。
北朝鮮の飛翔体、弾道ミサイルか 国連制裁違反の可能性
https://www.asahi.com/articles/ASM5545GJM55UHBI00N.html
これを受けて円高、というような市場ではなくなってきていると思いますが
これが土曜の出来事で為替市場も動いていない時間帯だったことから
明日6日月曜のオセアニア時間のドル/円相場には注意が必要。
だって、まだ日本は祝日ですからね。。。
※ドル円日足 連休中はどちらかというと円高基調でした。
今週は5月7日にRBAオーストラリアの金融政策会合が、
5月8日にRBNZ、NZの金融政策決定会合が予定されています。
NZに利下げの思惑が広がっており、
足下のオセアニア通貨の弱さは利下げ織り込みによるものです。
今週はオセアニア通貨のボラが上がるでしょう。
豪ドルやキウイは一段安となるか、それとも材料出尽くしで上昇するか?!
トレード戦略は東京市場が再開した後に整理したいと思います。
※追記
中国との貿易交渉の進展が遅すぎるとして、
トランプ大統領は、中国製品への関税を金曜に引き上げることを表明。
5月10日㈮より、これまで10%の関税を課していた2000億ドル分の輸入品は
25%に引き上げられるようです。。。
このタイミングでのニュースって。。。
またしても日本市場が最初の試練(*_*)
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2019年5月6日月曜日
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