2019年12月9日月曜日

米10月の雇用統計は驚きました。
米国最強やん~

米雇用者、11月は予想上回る26.6万人増-金利据え置き論拠強まる
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-06/Q23RK6T1UM0W01

非農業部門雇用者数:前月比+26.6万人
         (予想:+18万人、10月:+15.6万人←+12.8万人)
                  9月:+19.3万人←+18万人)
失業率:3.5%(予想:3.6%、10月:3.6%)
        1969年以来50年ぶり低水準となった9月の数値に並ぶ    
月平均時給:前年比+3.1%(予想:+3.0%、10月:+3.2%←+3.0)


雇用統計の週の水曜日に発表される民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計が
予想外に大幅な減少となっていたことから、
ネガティブサプライズを警戒する向きもありましたが
ADPとのギャップが改めて浮き彫りに・・・。

この結果を受けて米長期金利が1.79%台から1.86%台へと窓開け急上昇。
ドル高です。

※通貨インデックス一覧 ドル高、そして円高、、、

米株式市場は再び高値を取りに行く勢いです。

※米主要株価インデックス 中小型のラッセル2000は新高値更新かな

ただし、ドル円だけは謎の失速。

※ドル円15分足チャート

誰がドル円の高値を売っているのか。
年末で円転ニーズでもあるんでしょうか。

おかげで、米株急反発のブル相場でも、リスクオン時に上昇するクロス円が上がらない。

※クロス円


特に同日発表された雇用統計の数字が悪いという悪材料が出た
カナダ円はひどいわね。
今週のカナダ中銀の金融政策決定会合の声明がタカ派的だったことから
猛烈に反発してきただけにエゲツナイ下げだわ。

◆カナダ11月雇用統計
雇用者数 ▼7.12万人(予想 1.00万人 前回▼0.18万人)
失業率   5.9% (予想 5.5% 前回 5.5%)

これでまた利下げの議論が出てくるかも。
すでに短期金融市場では来年の利下げ確率が約60%まで上昇したようです。
中銀ってこういう数字、事前に把握せずに
タカ派発言しちゃうものなのかしらね?!
カナダに触るのは止めておこう・・・。

またドル高で、ユーロが下がったものだから
ユーロ円も下げ幅が大きいですね、

実は雇用統計を受けてドル高となりましたが、もう一つ強かった通貨が。
キウイドルです。
NZドル/円、下がってないでしょう。不思議。

※ドルストレート通貨 キウイ強し


どうやらNZドル/ドルには12月高となるアノマリがあるようです。
何故なのかはリサーチ不足でわかりません💦

今週は米中通商交渉の報道が山場を迎えるとおもわれ
12月15日発動予定の追加関税が実施されるのか延期されるのかが焦点。

15日の関税発動延期されなかったら相場は崩れるとした見方が
多い割には、株式相場が楽観的なのは、
関税発動は延期されると思っているってことなのかしら。。。。

今のところ、株式市場は全くこれを恐れる節はないので
日経平均CFDは23300円で損切の憂き目にあいました( ;∀;)どんだけ―

ゼロヘッジのグラフを拝借すると今回の短期レポ市場への月額600億ドルの
資金供給は米国のバランスシートを急激に拡大させていることが伺えますね、
貿易問題無視の金融じゃぶじゃぶ相場に入ったということで
あまり心配していないのかしらね。バブルはここからスタートなのかも。。。

https://www.zerohedge.com/markets/fed-hasnt-expanded-its-balance-sheet-speed-financial-crisis
画像
ということで株価インデックストレードは失敗しておりますが

豪ドルドル0.6845ドルL
NZドル/ドル0.6518ドルL
ポンド円140.26円L
ポンドドル1.3015ドルL

の為替のポジションは悪くないので、こちらで利を伸ばします。
豪ドルドルが若干アゲインストですが。

買うのをユーロにしなくてよかった。
今、ドル高が来ると素直に売られるのはユーロですね。

ポンドはブレグジット絡みで12日の総選挙に向けてしっかりですし
キウイドルはなぜか12月が強い統計がある。
豪ドルは米中交渉次第だと思うので、あんまり自信ないんだけど
あの雇用統計の数字を受けても豪ドルに対してのドル高を大きくなかった。
豪ドルは意外としっかりしていますので、もうちょっと様子を見ます。

米農産品の購入額、米中ほぼ「24時間態勢」で詰めの協議-クドロー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-06/Q23RK6T1UM0W01

ポンドに関してですが、このニュースはやや不安ですが

ジョンソン首相、自身の選挙区で苦戦か 25歳野党対抗馬に勢い―英総選挙
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120700451&g=int

6日のテレビ討論ではジョンソン首相優勢だったようです。

英党首討論、ジョンソン首相がコービン労働党党首に僅差で勝利
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-07/Q243ALT0G1KX01?utm_source=twitter&utm_content=japan&utm_medium=social&utm_campaign=socialflow-organic&cmpid%3D=socialflow-twitter-japan

ロングポジションは継続しますが、新規で追加するかどうかについては
12日総選挙の結果待ちですね。

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また、週末のビッグイベントであったOPECとOPECプラスの定例総会。

OPECがサプライズで減産拡大を1月から実施との発表で原油が急反発。

そもそも今回のOPEC総会では、
現行日量120万バレルの協調減産の実施期間が来年3月までであることから
(次回のOPEC定例総会は6月なので、延長を決めるなら今回)
4月以降の減産延長で合意があるとの期待が相場を支えてきました。
少なくても半年。長ければ9カ月の延長で合意されるかな、と。

ただし、直前になってロシアが今回のOPECで延長を決めなくてもよい、
とのコメントを出したことで一時原油価格が急落する局面がありました。

ロシアが減産延長を快く思わないコメントを出したことにサウジが慌てたのか、
減産枠を日量160万バレルに拡大するとの直前報道があり、
その数字もすでに原油相場は織り込む形で下値を切り上げてきたのですが
出てきたのが170万バレル。事前報道からプラス10万バレル。
現行の減産枠からプラス50万バレルの減産を来年1月から実施するという内容。

う~んこれだけだと相場上昇にはインパクト不足。

ところが記者会見で、サウジのエネルギー相であるアブドルアジズ氏が
「(サウジの公式生産目標からさらに)
     日量40万バレルの減産を自発的に継続する」
と表明したことに市場は驚きました。

各社報道は追加で50万バレルの減産拡大で合計170万バレルとなっていますが
サウジが自発的に₄0万バレル追加するというなら、OPECプラスの減産規模は
合計で日量210万バレルとなることに。これはビッグサプライズです。

※WTI原油価格 上昇トレンドは継続中

これはどう見てもサウジのアラムコIPOが関係していますね~
サウジ・アラムコ、12月11日に株式上場します。
サウジはアラムコの評価額2兆ドルが目標なんですが
現在の価格だと及ばないということで、思い切った減産で原油価格を上げて
目標達成を目論んだということね。

20年3月末までとしている減産期間の延長は盛り込まなかったのが
ちょっと気になりますね。おそらく6月の定例総会を待たずに
3月に臨時会合を開いて減産延長を決めると思われますが、
この点においてはロシアの立場を尊重したということか。

※ロシアの石油会社は現在の減産合意が来年3月末に期限切れを迎えるまで
ロシアの産油枠を変更しないようノバク・エネルギー相に要請しており、
これを受けてノバク氏が今回減産期間延長を
決める必要はないと発言したとみられます。

そもそも論として、OPECプラスがどんなに減産しても
米国がシェールオイルを増産するのでそれが相殺されちゃう、ということで
原油価格が上がらなくなってきていることも問題。

市場ではOPECプラスが日量200万バレルを超える減産を実施しないことには
アメリカのシェールオイル増産を相殺してなお、需給をタイト化させることは
出来ないとされてきましたが、サウジが頑張って210万バレルまで減産するとの
姿勢をみせたということですので、原油価格は売られにくくなるんじゃないのかな。

OPECプラス、1ー3月に50万バレル追加減産 サウジ割当超過も
https://jp.reuters.com/article/opec-idJPKBN1YA20X

原油上昇は、サウジのアラムコ上場を成功させたいがための減産拡大によるもので
景気回復による需要増大の期待からというわけではないので
中長期的にはマーケットのプラス要因になるとは思えませんが
短期的には、原油安というリスクオン相場を冷やす悪材料がなくなることが
株式市場にとっても歓迎できるものとなるとみています。
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