新型コロナウィルスの関連のさまざまな情報がSNSには拡散されていますが
現在までのところ新型コロナウィルスの収束は見えません。
そんな中、先週は米主要株価インデックスが揃って史上最高値を更新。
Nasdaq、S&P500に一歩遅れて2月6日ダウ平均も最高値を更新したのですが、
そのきっかけとなったのがこのニュース。
中国が14日に関税引き下げ-米国からの輸入品8兆円超
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-06/Q59I6IDWRGG501
・米国からの約750億ドル(約8兆2400億円)相当の輸入品に対する関税率を
14日から半分の水準に引き下げる。
(2019年9月1日に発動した豚肉や大豆、
原油など米国産品1717品目に対する追加関税について、
10%の税率を5%に、5%の税率を2・5%に引き下げる。)
単純に考えれば米中の摩擦解消に向けた中国の対応好感、ってことですが
本当にこれっていいニュースなんでしょうか。
米中第一段階で合意した2000億ドル相当の米国製品輸入が
新型コロナウィルスの経済ダメージで当面実行出来る余裕がなくなってしまった
ための措置にすぎないとみるのが妥当。
先般、米中通商協議は第1段階の署名までこぎつけたわけですから
これまでのように、買う買う詐欺で合意内容を履行しないというわけにはいきません。
中国もこの窮状で米中通商合意を反故にする態度はとれないということでしょう。
統計発表も予定通りいかない混乱ぶり。
中国、貿易統計発表見送り 新型肺炎が影響か
https://www.sankei.com/economy/news/200207/ecn2002070058-n1.html
3月全人代も開催が危ぶまれています。
中国、3月の全人代の延期を検討(ロイター)
https://google.co.jp/amp/s/jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKBN2000F9
4月の習首席の来日はどうなるのか・・・。
最終的に米国、中国のデカップリングで米国資産買いは
間違っていないと思われますが、
このまま調整らしい調整もないまま
高値追いの展開でいいのだろうか、、、。
確かに金余りではあるのですけれど。
FRB資金供給、量的緩和に匹敵 半年で4000億ドル増
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55437890Y0A200C2EA2000/
結局FRBは金融引き締めができないし、米大統領選挙年であるため
今年は株は上がる、とみて買いを考えているのですが
今回のこの中国経済へのダメージを日米の株価がほぼノーダメージで
上昇を続けるというのはどうも違和感があります。
ということで、雇用統計直後、ダウCFDロングを手仕舞ってドテンショートに回りました。
日経平均CFDもショートしています。というのも来週は建国記念日もありますね。
2016年の建国記念日にドル円急落、日経平均CFD急落でやられた記憶が消えません(笑)
個別株は全てロングなので、インデックスショートでヘッジしておこうかと。
1月米雇用統計
民間部門雇用者数 20.6万人 予想 15.5万人 前回 14.2万人
失業率 3.6% 予想 3.5% 前回 3.5%
平均時給 (前月比)0.2% 予想 0.3% 前回 0.1%
(前年比)3.1% 予想 3.0% 前回 3.0%(2.9%から修正)
NFPは予想15.5万のところ20.6万とポジティブサプライズ
失業率がやや悪化。
決して売られるような材料じゃないのですが、
週末リスクを避けようという動きでしょうか、
米株は下落して取引を終了しています。
もし、このまま崩れていくなら、ダウはブルトラップ。(強気の罠)
新高値を付けて強気転換と見せかけてからの下落となれば
かなり衝撃は大きくなります。
このパターンはここ数年日経平均でよくみられる形ですね。
ということで28894ドルで買ったダウCFDは29220ドルでドテンショート。
日経平均CFDは23730円でショート参戦しています。
ただし、ショートも短期目線です。
基本的には安値を拾いたいのが本音。
為替市場、ドル円は意外と高止まりのママですが、
週末はクロス円がリスクオフ気味に動いています。
※ドル円、クロス円一覧
120.80円のユーロ円ショートがようやく利益になってきましたが、
加えて豪ドル円もショート参戦。73.69円。
NZドル/円でもカナダ/円でも同じような形ですが
単純にテクニカル的な反落を見て売り参戦したのですが
豪州はやはり中国絡みでの影響は甚大かと・・・。
それとポンドドルが重要なレンジ下限を割り込んできたので
ポンドドルも6日にショートしています。コストは1.2982
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さて、今週の注目点ですが、まず11日が建国記念日ね。
現在のように不安材料には鈍く比較的楽観が広がっている時の祝日は注意が必要。
それとパウエル議長の半期議会証言。
11日に下院金融サービス委員会、12日に上院銀行委員会で予定されています。
(基本中味は一緒ですので11日に注目)
※半期議会証言=FRBは年2月と7月の年2回金融政策報告書を議会に提出、
議長が両議会で証言を行います。
RB議長が米連邦議会に出席するのは、半期議会証言だけ。
今後の金融政策の方針を確認する重要イベントとされています。
失業率が約50年ぶりの低水準と雇用市場が堅調であるのに、
19年予防的利下げに踏み切ったFRB.
先んじて先週提出された金融報告書は楽観的な内容に見えますが
経済巡るリスク後退、新型肺炎は懸念要因=FRB金融政策報告
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-report-idJPKBN2012BI
・主要なリスクは後退し、リセッションの可能性は減少したとの認識を示した。
という点よりも、
・新型コロナウイルスの感染拡大による副次的な影響、
「上昇した」資産価値、過去最高水準に迫る低格付け企業の債務などを挙げ、
経済悪化の一因になる恐れがあるとした。
こちらに注目かな。
議会証言の場で、新型コロナウィルス問題にどこまで言及するでしょうか。
また、ステルスQE4についての質問も出るんじゃないかと
思うんだけど議長の答弁にも要注目。
それと、先週はユーロも大きく下がりましたね。
12月のドイツ鉱工業生産は前月比▼3.5%、前年比▼6.8%と
いずれも事前予想を大きく下回るひどい結果となった事も
ユーロ売りに拍車をかけています。
DAXショート再開しようかな、、、と思ったり。
ドイツ、昨年12月の鉱工業生産が急減-輸出の伸びも予想以下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-07/Q5BMCBDWRGG201
そして、ショート参戦したポンド、英国ですが
1/31大きな波乱もなくブレグジットしました。
ただ、今後EUとの交渉においては不安材料も多い。
ブレグジット移行期間、5つの重要課題
https://jp.wsj.com/articles/SB10735515013571504269104586179662763647254
①自由貿易協定 期限12月31日 延期に関する期限7月1日
~両地域間の2018年の貿易額は8500億ドル(約92兆2600億円)
英国の総貿易額の約半分に相当する。
②金融サービスに関する判断 期限6月30日
~英国の強力な金融サービス業界は100万人以上を雇用し、国民所得の7%
③漁業協定 期限7月1日
④データーの十分性認定 期限12月31日
合意がなければ企業・銀行・大学は英国とEUの間でデータを移転できなくなる
⑤北アイルランドを巡る取り決め 期限12月31日
3月に発表になる予算案では財政刺激策を打ち出すとの思惑もあるようです。
財政支出は経済にはプラスですが
財政赤字問題にフォーカスされると売り材料にもなります。
NOTE
新型肺炎拡大でロシアも減産同意 原油価格下落懸念強まる
https://www.sankei.com/economy/news/200208/ecn2002080022-n1.html
今週の予定
10日(月)
日本貿易収支(12月)
中国消費者物価指数(1月)
中国生産者物価指数(1月)
米予算教書公表予定
11日(火)
東京市場は建国記念日祝日で休場
英GDP速報値(第4四半期)
米求人件数(12月)
パウエルFRB議長、下院金融委員会議会証言
米大統領選、ニューハンプシャー州予備選
12日(水)
NZ中銀政策金利
米財政収支(1月)
パウエルFRB議長、上院銀行委員会議会証言
13日(木)
米消費者物価指数(1月)
14日(金)
独GDP速報値(第4四半期)
米小売売上高(1月)
米輸入物価指数(1月)
米中、関税引き下げへ
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2020年2月10日月曜日
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