先週28日、中国全人代が
香港統制を強化する「国家安全法」の導入方針を採択。
これを受けてトランプ米大統領が、
中国に関する米国の新たな政策を発表する!と表明していたため、
29日のトランプ大統領の会見に向けてはマーケットが警戒から
売り込まれる局面があったのですが、
終わってみれば、買い戻される展開へ。
※米主要株価インデックス
発表されたのは
①香港の特別な地位剥奪に向けたプロセス開始(織り込み済み)
②WHOとの関係を断絶し資金拠出を停止(織り込み済み)
市場の一部には
中国に対する新たな関税や制裁、中国保有の米国債の一部償還の拒否、
第1段階の米中通商合意の撤回などに身構えていたとの指摘もあり
この程度で済むのか?という安堵が
買戻しを誘ったということでしょう。
大統領選挙を11月に控え、
また人種差別を掲げたデモが拡大していることなどから
身動きが取れないのではないか、
と足下を見られれば市場はバブルへと向かっていきそう。
全米25都市で夜間外出禁止 黒人暴行死、デモ広がる
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59803160R30C20A5I00000/
経済指標はやはり改善の傾向はみられません。
4月の個人消費支出が前月比13.6%減と、
1959年の統計開始以降で最大の落ち込みとなっていますが、
株式市場はこれら指標を気にする様子はありません。
足下で懸念されているデモの拡大は人種問題に端を発しているようだが
コロナ自粛の鬱憤を晴らしているだけじゃないのか、
なんて指摘もあるのですが
でもね、新型コロナ対策として
1人当たり1200ドルの現金が支給されたほか、
失業給付が寄与し、個人所得は10.5%増と
過去最大の伸びとなったという事実もあり
日本から見れば、コロナ自粛による支援は羨ましいくらいです。
懸念はこの全米に拡大したデモが選挙に影響すると
マーケットが警戒するところまで収まらないということでしょうか。
軍を投入するという話も出てきており
対処を間違えるとトランプ陣営にとっては命取りになりかねません。
現状では、経済指標が悪くても、
中国が香港国家安全法を決定し、米中対立が激化するだろうとしても、
そして、コロナが終息したわけでなくても相場は強い。
これは大和証券の木野内氏のレポートにあったのですが
米国では3~4月でMMFが1兆ドル以上積み上がり累計4.8兆ドルに。
過去ITショック、リーマンショック時はMMF資金の減少が始まると
株高がスタートしています。
海外勢が15週ぶりに買い越しに転じたのは
MMF資金流動化のサインではないか、
待機マネーが動き出せば株一段高期待も・・・・。
コロナ禍で高まったキャッシュ比率が膨大にあるということで
これが戻ってくるとバブルがいよいよ始まるかもしれないということね。
懸念は、ワクチン開発期待が失望に変わる、
そして、全米に拡大したデモ動向と大統領選がテーマとなること、かな??
ということで、20093円の日経CFDロングまだ持ってます。
28日22048円まで上昇しました。
21500円を割れるような下落があれば仕切ろうかと思います。
さて、為替。
先週は月末ということもあり、
月末リバランスによるフローがドル売りを加速させた局面もあったようです。
ユーロは週間では1.7%も上昇しここ9週間で最大、
日足では200SMAを超えてきましたが
米国株が5月に3%超上昇したことを受け、月末のポートフォリオ調整において
ドル売りが出たとの指摘もあるようです。
明日から6月入りということで、先週の月末フローとは逆の動きとなるやもしれません。
ユーロドル1.0926ドルLは 200SMAを再度割れるようなら手仕舞います。
だいたい1.1020アラウンドかな・・・
200SMAを維持できるようなら、
月足レベルの上値レジスタンスを狙えるかも、
なんて淡い期待もあって。
※ユーロドル月足
オレンジの〇が月足の200SMAレベルとこれまでの
高値安値の節目となったレベルと
リーマンショック後の上値抵抗ラインが重なっています。
このレベルを突破するのは難しいとしても、
月足でこの1.1900くらいまで上昇できれば、
そこそこの値幅が期待できますね。
ユーロ円117.71円Lはいったん利食って、
再エントリ―を考えるかもしれません。
金曜の安値118.85円を割り込めば手仕舞いとします。
豪ドルドル0.6534ドルL 0.6594ドルLも継続中ですが、
こちらもなるべく利を伸ばしたい・・・・様子を見ながらですね。
これは足元の金と豪ドルドルの相関チャート。
豪州は金高で金生産を増やしており、中国を抜いて金生産1位に躍り出そうな勢い。
金上昇は豪州にとってプラス。なんとなく金と豪ドル相関性が高まっていますね。
金はまだまだ上がりそうなので、豪ドルも強気継続です。
NOTE
トランプ大統領、G7サミットを秋に延期-ロシアなど招待へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-31/QB65ZCT0G1KW01?srnd=cojp-v2-overseas
今週のイベント
■6/1(月)
・1-3月期法人企業統計(8:50)
・5月自動車販売台数(14:00)
・米 4月建設支出(23:00)
・米 5月 ISM 製造業景況指数(23:00)
・休場:インドネシア、NZ
■2(火)
・5月マネタリーベース(8:50)
・豪州準備銀行理事会
■3(水)
・豪 1-3月期 GDP(10:30)
・ユーロ圏 4月失業率(18:00)
・米 5月 ADP 雇用統計(21:15)
・米 5月 ISM 非製造業景況指数(23:00)
・休場:タイ
■4(木)
・ECB 定例理事会(ラガルド総裁会見)
・米 4月貿易収支(21:30)
■5(金)
・4月家計調査(8:30)
・4月景気動向指数(14:00)
・インド準備銀行金融政策決定会合
・米 5月雇用統計(21:30)
・米 4月消費者信用残高(6日 4:00)
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2020年6月1日月曜日
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