2020年12月14日月曜日

 いよいよ英国のノーディールブレグジットリスクを
マーケットが織り込み始めたか?

英EU通商合意なしの公算大、提案あれば対応=ジョンソン首相
https://jp.reuters.com/article/johnson-hints-britain-may-leave-eu-with-idJPKBN28L213?il=0
・合意が成立しないまま
 年末の離脱移行期間の終了を迎える公算が大きいとジョンソン首相

ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長は13日昼に電話で話しあい
共同声明で「何度も(交渉)期限を過ぎているが、この段階ではもう少し交渉を
続ける責任があると、双方とも考える」としていますので、
まだ話し合いが続くということですが、、、
こうした経緯を受けてポンドは乱高下しながら下落してきました。

※通貨インデックス一覧


そしてなぜか円が急伸・・・。

週末の米株市場ですが、
ダウ30種平均は30046.37  +47.11   +0.16% 
ナスダック   12377.87  -27.94   -0.23% 
S&P500     3663.46   -4.64   -0.13%  と

ダウはしっかり推移したように見えますが、
動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の契約者数の
急速な伸びが続く見通しを示したディズニーが14%高と急伸した影響で
1銘柄でダウ平均を138ドル押し上げたことが影響しています。
ディズニーがなかったらダウもマイナスなんですよね。

FDAがワクチンの緊急使用許可に向けて最終手続きを急ぐと
声明を出していますがワクチンニュースは
相場への影響は鈍くなってきています。

ワクチン期待の高まりが相場を支える一方で、米国の感染者は拡大を続けており
ニューヨーク州のクオモ知事は11日、ニューヨーク市内のレストランでの
屋内飲食を14日から禁止すると発表しています。
ワクチン接種開始より先に、経済への影響が懸念される事態となってきているのです。

なかなか追加経済対策は合意できないままですし・・・。

ペロシ議長は10日
「追加経済対策を巡る折衝がクリスマス明けの26日まで長引く可能性がある」
としており、どこかでは必ず合意されるはず、というのが
マーケットのコンセンサスではあるものの、
NY州が再び経済を止める決断をしたということは
これに他州も続く可能性があり、財政支出が急がれる状況になってきたことで
マーケットがこれを嫌気するリスクが出てきているとも思います。

また、今週はFOMCです。
前回11月のFOMC議事録では
「"資産購入ガイダンス"の早期強化を支持」
「必要ならば債券購入のペースやデュレーションを調整」という記述が。
追加財政の議論が停滞する中で、金融面での緩和強化は考えにくいですが
ガイダンス強化があるか、この点が注目ですね。

緩和への期待値は低いものの、
場合によっては、これがドル高のきっかけになるかもしれません。

英国BOE理事会もあるんですが、こちらもブレグジット交渉が
まとまらない中で、一手を打つとは考えにくい。

先週はこんなニュースがありました。

英中銀、来年末まで銀行の資本バッファーをゼロに 融資促す
https://jp.reuters.com/article/britain-boe-idJPL4N2IR2FZ
銀行に、どんどん融資して企業や経済を支えてくれというわけです。
ベイリー英中銀総裁は記者会見で、ノーディールブレグジットとなった場合の
リスク軽減に向けて、できる限りのことをしたと述べ、
金融市場の混乱に対処する用意が整っているとの考えを示していますので
それが確定的となるやもしれぬ12月31日前には動かないでしょう。

そして日銀の金融政策決定会合も。

新型コロナウイルス感染症に対応した企業支援策を延長する検討に
はいったというニュースがありましたので
新型コロナウイルス対策の期限延長を決めるものと予想されています。
来年3月末の期限を半年間延長する見込み。
日に閣議決定した経済対策には、実質無利子・無担保融資を
来年3月まで延長することが盛り込まれたことで
日銀もコロナ対策を延長することで政府に歩調を合わせると見られています。

これがマーケットに影響があるかというと、、、ないかな。

今週はFOMCの次に注目なのが、米国の小売売上高じゃないかしら。
16日に11月の小売売上高が発表されるのですが
10月は前年同月比+0.3%でしたが、これがマイナスになると予想されているんです。
予想に反して増加した場合、個人消費は予想以上に堅調だということですので
株高、ドル買い材料となると思われますが、これがマイナスとなると
財政催促で金利が上がって株安、そしてドル高になるんじゃないかな、と。
財政拡大ならドル安、ってのが教科書でも、現状ではまだ催促にすぎないので
逆に金利上昇にドルが連れ高しちゃうみたいな展開・・・・?
そうならないかもしれませんが、、、

26467円で日経CFDショートは相変わらずアゲインストのままですが
27000円を超えたら損切りスタンス維持。

また、ECB理事会後にユーロドルロング参戦していますが
週末はユーロが急反落・・・
1.2117ドルLが1.2163ドルまで上昇し利益になっていたんですが
ダレてきたのでコストでカットして週末を迎えました。

先週0.7055ドルでロングしたキウイドルは継続しています。

今週はイベントが盛りだくさんでドルが大きく動きそうな予感・・・。
ドル高となりキウイが下落するようならコストでカットします。

また、21日にTESLAの代わりにS&P500から除外される銘柄は
アパートメント・インベストメント・アンド・マネジメント(AIV)
時価総額が約60億ドル。
一方でTESLAの時価総額は6000億ドルです。
AIVは比較的小型のREITですので除外の影響はほとんどないかわりに
テスラ組み入れのインパクトは相当に大きくなってしまいます。
テスラの採用により、インデックス・ファンドは、
テスラ株を700億ドル超相当購入し、他の採用銘柄を売らなければならなくなる
と試算されていますので、そろそろその資金捻出の売りにも備えておく必要も?
(ポジショントーク)
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今週の予定
■12/14(月)
12月調査日銀短観(8:50)

・欧州議会本会議(~17日)ブレグジット交渉は・・・?
・米大統領選挙、選挙人による投票

■15(火)
中国 11月工業生産(11:00)
中国 11月小売売上高(11:00)
中国 11月都市部固定資産投資(11:00)
米 12月 NY 連銀製造業景気指数(22:30)
米 11月輸出入物価(22:30)
米 11月鉱工業生産・設備稼働率(23:15)
米 10月対米証券投資(16日 6:00)

■16(水)
11月貿易統計(8:50)
米 11月小売売上高(22:30)
米 12月 NAHB 住宅市場指数(17日 0:00)
・FOMC

■17(木)
日銀金融政策決定会合(~18日)
11月首都圏新規マンション発売(13:00)
米 11月住宅着工件数(22:30)
米 11月建設許可件数(22:30)
米 12月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数

・米モデルナのコロナワクチン承認されるか?
・BOE英国金融政策発表

■18(金)
・日銀金融政策毛低会合~黒田日銀総裁会見
11月消費者物価(8:30)
独 12月 Ifo 景況感指数(18:00)
米 7-9月期経常収支(22:30)

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