2021年1月25日月曜日

 22日金曜、英タイムズが日本政府は新型コロナウイルスの感染で
東京五輪を中止して2032年の東京五輪開催を目指す可能性を報じました。
これを嫌気して株が売られる展開となるかと思いきや、
マザーズ市場が逆に盛り上がっていたりして、金余り相場だなぁ、という感じ。
日経平均もTOPIXも下落していますが、資金循環ということなんでしょうか。

※TOPIX


※マザーズ


ただ、これまで資金流入が続き堅調だったいくつかのマーケットが
トップアウトしたかに見えることには留意しておきたい局面。

※ビットコイン

※原油 下げ幅は縮小していますが、、、、



※小麦

※大豆

※コーン

ビットコインに関しては19日のイエレン氏の議会公聴会で、
暗号資産(仮想通貨)に関わるマネーロンダリングやテロリストの利用等、
犯罪に利用される点が課題だと指摘したこを受け
バイデン米新政権が仮想通貨の規制を強める可能性がある?!
との思惑が広がったことがビットコイン急落の一因とも指摘されています。

キーボードの魔術師、金融ライター高城泰氏は

17年のビットコインバブル崩壊時との類似点として
・CMEへの先物上場(17年はBTC、21年はETH)
・BTC最高値からETH最高値への循環
・米金利上昇(18年は10年債3%へ)
・コインチェックのCM開始

などを指摘されています。
イーサの先物が上昇されるんですね。
コインチェックのCM、2017年は出川組の参入等と言われましたが
今回のCMは芸能人は起用されていません。

というわけで、ビットコイン市場ではそれなりに下落の材料が
揃ってきているとも言えますが、

コモディティ(商品)市況においては
これと言ってトリガーとなるニュースがあったようには思えません。

押し目を拾いたい資金は世界に溢れていますので
単なる押し目になる可能性もあるんですが、
マクロマーケットにおけるネガティブ材料を上げると~

①バイデン新政権始動で、早速以下の大統領令署名が報じられています。

経済対策
・立ち退き差し押さえの猶予期間延長
・学生ローン返済猶予期間を9月30日まで延長

寄稿環境政策
・パリ協定復帰
・キーストーンXLパイプライン建設許可撤回(トランプと真逆)
・アラスカ北極圏国立野生生物保護区の石油ガス鉱区リース権売却一時停止
・寄稿機器への取り組み

移民
・「ドリーマー計画」保護
・イスラム教徒入国禁止解除
・メキシコ国境沿い壁建設中止
・トランプ政権下の移民法執行変更
・リベリア陣グループ強制送還の延期

人権
・人種間の平等を促進する取り組みに着手
・市民権を持たない住民を米国勢調査から除外するトランプ計画撤回
・性自認や性的性的指向に基づく差別の撤廃

規制
・トランプ政権が「退陣間際に発した規制関連の大統領令」を見直す覚え書発出

倫理
・政府に対する国民の信頼の回復と維持

新型コロナ
・100日間マスクチャレンジ
 (100日以内に国民1億人にワクチン接種を目指す)
・WHO脱退撤回
・コロナ対策の連邦政府連携再構築

いろいろありますが、、、
キーストーンXLパイプライン許可取り下げによって
7万の直接間接雇用が喪失されるとの試算もありますので景気に響くのでは?
とも指摘されていますが、

他にも

米電力網への中国共産党関連会社の関与を禁止するトランプ大統領令を撤回
とか、女子スポーツに元男性選手出場を禁じれば差別とする、など
物議を醸すものもありますね。。。

そして直接バイデン大統領は関係なくても、バイデン政権が指名した
イエレン財務長官によるビットコインへの発言でビットコインが下げたとするなら
バイデンリスクが早速スタートしたとも言えます。


②新型コロナ変異種感染拡大リスク

・変異種が感染力が強く、致死率も高い可能性があるとの報道に加え
 ドイツやイタリアなどのロックダウンの長期化の様相を呈している。
 ドイツなどは外出時には医療用マスクの義務付けが報じられていますが
 これ結構高いのに使い捨てです。つまり外に出るなと言うことに等しいですね。

・香港もロックダウンへ、上海でも一部地域の移動禁止制限
 中国の感染拡大の報道増加(実体はよくわからない・・)
 
・特に中国が、コロナ禍の経済回復の支えとなってきたと見られる
 コモディティ市況(原油や穀物の爆買いが報じられてきました)の
 上昇が止まったとするならば、資金が一斉に抜けていくかもしれません。

あ、中国の景気が悪化し始めたということではないかもしれません。

中国は2月13日から春節。正月を迎えます。
春節前に手仕舞い売りが出るというアノマリがありますね。
正月ですからお年玉、そして旅行などで買物が増えるなど
換金売りニーズが高まるとされています。

その春節前の売りが出る時間帯に入ってきただけ、ということも
考えられますね、特にビットコイン市場などはそうかも?!

ということで、ビットコイン、コモディティ市況の上昇が止まったことが
カナリア的リスクオフへの予兆ということがあるかもしれませんが、
新大統領就任から100日のハネムーン期間は強いと見る向きもあって
考えすぎかもしれない、、、という気もしないでもない。

豪ドルドル0.7716ドルロングもほぼコストで撤退。
キウイ円74.10円でロングは継続していますが、伸びるでしょうか・・?
 
 
どうもこのところのトレードは利が伸ばせません、、、
というのもレンジになってきちゃったからですね。

ドルインデックスの投機筋らのポジションをみていると
昨年末からかなりドルショートが増えてきていたんですよね。
これが足元2週間で買い戻されているのですが、
この買い戻しが続けばドル高基調が続く、ということになります。

そもそもドルインデックスがドルショートになることってあんまりないんです。
これは2008年からポジション推移ですが、
下に水色のグラフが伸びている状態がドルショート。
現在この12年で最大のドルショートになっていますね。
そして、これが解消される過程ではドル高になっている、、、
ということで、この先、ドル高になりやすい地合いにあるように感じます。

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今週はどこかで、ドルロングを作ろうかな。。。
どの通貨に対して、というのはまだ考えていませんが、、、
ユーロかなぁ・・・。

さて今週の予定。

25日(月)
日銀議事録(2010年7月-12月開催分)
ドイツIFO景況感指数(1月)
ラガルドECB総裁、講演
EU外相理事会
世界経済フォーラム「ダボスアジェンダ」(オンライン、29日まで)

26日(火)
日銀議事録(昨年12月17日-18日開催分)
米消費者信頼感指数(1月)
米ケースシラー住宅価格指数(11月)
IMF世界経済見通し改定版
フューチャーインベストメントイニシアチブ
「砂漠のダボス会議」(サウジ・リヤド、28日まで)

27日(水)
豪消費者物価指数(第4四半期)
中国工業企業利益(12月)
米FOMC結果、パウエルFRB議長記者会見

28日(木)
米GDP速報値(第4四半期)
米景気先行指数(12月)
米新築住宅販売件数(12月)
米新規失業保険申請件数 (23日終了週)

29日(金)
日銀主な意見(1月20日-21日開催分)
日本雇用統計(12月)
ドイツGDP速報値(第4四半期)
米個人所得支出(12月)
ダラス連銀総裁、講演

31日(日)
中国製造業PMI・非製造業PMI(1月)

28日に発表される米第4四半期GDP(国内総生産)速報値が注目でしょうか。

2020年はQ1が▼5.0%、Q2が▼31.4%と
2四半期連続でマイナスに沈みリセッション入り。
Q3プラス33.4%とジャンプアップしていますが、
10-12月期となるQ4はどうでしょう。予想は4.1%です。

IMFの世界経済見通しでは日本のGDP成長率予想が
引き上げられる公算とのこと。これはポジティブですね。
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