米4月雇用統計が予想より悪かったため
米株ダウ平均は史上最高値更新です。
変な話ですが金融緩和相場ではよくあること。
利食いが旺盛になりますが
数字が悪ければ緩和は続くよどこまでも。の安心感から
緩和マネーはリスク資産にとどまり、
さらに積み上がっていくというわけね。
てか、予想が外しすぎじゃない?
NFP +100万人予想だったのよ。結果は+26.6万人
予想に対しての下ブレ率は過去最大だそうで。
◆4月雇用統計
非農業部門雇用者数(NFP):+26.6万人(季節調整済)
(予想:+100万人、3月:+77万人←+91.6万人)
平均時給:前年比+0.3%(予想:-0.4%、3月:4.2%)
季節調整の影響ではないかとの指摘もありますね。
クリスマスやサマーバケーションなどのイベント時期特有の
雇用増は一時的です。こうした特殊要因を除外した実力での数字を
算出するのが季節調整なのですが、
昨年20年4月の雇用統計ではNFPは▼2000万人(桁が違う・・・)
だったりしたものだから、そのリバウンドも含めて統計の算出が
難しくなっているって話もありますね。
これ、季節調整前なら +108.9万だそうです。
だとしたらめっちゃいいじゃない。予想も外れてない。
また、給付金が入ったため、労働意欲が低下しているためとの指摘も。
働かなくてもいいや、ってくらい給付があるのは羨ましいですね💦
ともかく、結果がネガティブサプライズとなったために
債券買いが強まり金利は低下(緩和の長期化思惑)
米金利低下を受けてドルが急落となりました。
通貨インデックスを見るとドル独歩安ですね。
緩和継続でゴルディロックス(ぬるま湯)相場思惑なので
円も売られていますね、ドル安円安です。
円安ドル安ってのが典型的なリスクオン相場の値動きです。
※円はファンディング通貨=低金利の通貨で資金を調達し、
高金利通貨等で運用を行うキャリートレードにおいて、
資金を調達する側の通貨。
リーマンショック前までのような
円キャリートレードが始まっているかも。
でも円よりドルのほうが安かったのでドル円は下落。
そしてクロス円は上昇って形ですね。
ユーロドルが再びレジスタンスを超えてきたこともあり
ユーロドルロング参戦中です。1.2082ドル
テーパリングを決定した
カナダ円87.07円L継続です。
そうそう、スコットランド議会選挙の結果が出ました。
◆英分裂リスクじわり スコットランド議会選、独立派過半数
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0900N0Z00C21A5000000/
・独立を目指す与党スコットランド民族党(SNP)129議席中64議席獲得
・過半数に1議席届かなかったが、改選前議席を3上回る
・「緑の党」と合わせて独立派は6議席増加
・ジョンソン首相率いる保守党は第2党も獲得議席はSNPの半分以下31議席
・SNP党首のスタージョン氏、住民投票の実施姿勢
おっと、独立派が議席を伸ばしました。
これをうけてジョンソン首相は
スコットランド、ウェールズ、北アイルランドのリーダーに
同盟に関する危機管理会議に招待、協議の呼びかけを行っています。
Johnson calls for UK talks after Scottish Nationalists win
https://apnews.com/article/europe-health-coronavirus-pandemic-brexit-government-and-politics-cc570002a3b094c73c1d1a9e6f19f72a
正当な住民投票には中有王政府の承認が必要ですし、
週明け月曜からポンドが売り込まれるような結果でもないと思いますが
念の為、ポンドには手を出さずにおりました。
気になるのは原油市場です。
◆米最大石油パイプライン停止 、東海岸動脈-ランサムウエア攻撃か
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-08/QST5R9DWLU6L01?srnd=cojp-v2
・サイバー攻撃による操業停止
・ガソリンやディーゼル燃料、ジェット燃料を輸送する重要な動脈
・輸送能力は日量約250万バレル
・さらにニューヨーク州にも日量90万バレルを供給
原油というだけでなく、NYに日量90万バレルも供給するパイプラインが
停止しちゃったわけなので、米経済への悪影響ともなりかねません。
WSJは月曜までに復旧する見込みと報じているようですが
復旧が遅れればその影響は甚大です・・・。
十分な在庫はあるようですので、すぐに原油が急騰することもないと
思いますが、サイバー攻撃でライフラインが止められてしまう時代なんですね。
それって、すごく怖いことじゃない?
暗号資産の取引所なども狙われてきましたが
原油などのコモディティ市場はパイプラインの爆破とか
リアルの攻撃はままあることなんですが、サイバー攻撃で止まるんだ・・・
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今週の主な予定
10日(月)
シカゴ連銀総裁、講演
11日(火)
中国消費者物価指数(4月)
中国生産者物価指数(4月)
独ZEW景況感指数(5月)
米求人件数(3月)
ベイリー英中銀総裁、討論会参加
ブレイナードFRB理事、質疑応答
NY連銀総裁、講演
サンフランシスコ連銀総裁、講演
OPEC月報
12日(水)
日本景気動向指数(3月)
英GDP速報値(第1四半期)
米消費者物価指数(4月)
欧州委員会経済見通し公表
ベイリー英中銀総裁、講演
クラリダFRB副議長、講演
13日(木)
日本景気ウォッチャー調査(4月)
米生産者物価指数(4月)
米新規失業保険申請件数(8日終了週)
ベイリー英中銀総裁、講演
セントルイス連銀総裁、講演
14日(金)
米小売売上高(4月)
米鉱工業生産(4月)
先週のひろこのWeeklyGOLDは高騰するコモディティにフォーカス。
GOLDは動きが小さい中で、木材、穀物、植物油などが高騰しています。
【ひろこのウィークリーゴールド】
貴金属スペシャリスト 池水雄一氏
<原材料商品市場を俯瞰する>
『コモディティ騰勢とゴールド』
https://youtu.be/vOTiWIMs6iM