タリバンがカザフスタンの首都カブールを制圧。
この件に関してはここでは詳しく書きませんが
バイデン政権への批判が高まるだろうことがここからのリスク。
また、タリバン政権を中国がいち早く容認したと報じられており
中国の存在が今後この事態をどう展開させるのかにも関心が高まります。
米国が20年かけても手中に収めることが出来なかったアフガニスタン統治を
中国なら易易とできるとも思えません。
無秩序なテロ行為が米国ではなく中国に向かうとの見方もあるようです。
バイデン政権のアフガン政策への糾弾が支持率の低下へと繋がり
これが政争の具とされることで他の重要な、例えば財政の崖問題などが
なかなか決まらない混乱に陥るような事態へと発展すれば
マーケットへの影響も大きくなるでしょうけれど、
果たして今夜のNY市場がどのような反応をみせるのか。
週明けの東京市場で日本株市場があまりに売られて
皆この下落の要因はなんだ?と犯人探しに奔走していましたが
この件で日本株を売るというのもピンと来ない話ですよね。
日本の4-6月期GDPは予想よりややマシでしたし、
■日本GDP1次速報値(2021年第2四半期)
前期比 +0.3% 予想+0.1% 前回▼0.9%
前年比 +1.3% 予想+0.5% 前回▼3.7%
他にリスクがあるとすれば中国。
アフガン情勢にも介入していますが、
何よりデルタ株感染拡大による経済停滞が最大の懸念。
今日発表された中国の経済指標も弱い。
■中国 小売売上高(7月) 8.5% 予想 10.9% 前回 12.1%(前年比)
■中国鉱工業生産指数(7月)6.4% 予想 7.9% 前回 8.3%(前年比)
先週でてきたIEA国際エネルギー機関の月報では
21年の世界原油需要見通しが下方修正されたことで原油価格が下落していますが
最大の懸念は中国の景気回復からの旺盛な原油需要が鈍ることです。
どうも原油市場も7月にトップアウトしてしまったようです。
※WTI原油
そして東京時間から米長期債利回りは低下圧力にさらされ
1.24%まで低下。
また先程発表された米指標も振るわず、これも金利低下要因かな。
■NY連銀製造業景気指数(8月)18.3 予想 28.5 前回 43.0
※米長期債利回り
VIXも反発してきました。ほんのちょっと・・・
というわけで、リスクオフの様相を呈してきたわけですが
為替市場では教科書どおり円高になっています。
※通貨インデックス一覧 ~円とスイスが強い、典型的なリスク回避相場
豪ドル円ショートは継続ですが、
今日はユーロ円も129.11円で売り参戦しています。
ユーロ円にしたのは、金融政策面から。
ECBは米国より緩和解除が遅いだろうことを示唆しています。
そしてそれはすでにショートしている豪州も同じく。
キウイは今週の利上げでむしろ材料出尽くしで下がるんじゃないかと
見ているのですが、イベントリスクは取らない方針。
為替市場は割にわかりやすいリスクオフ=円高となっていますが
問題は米国株市場。今夜下げなかったら
米株市場はリスクオフじゃないってことです。
米経済指標が悪ければ、テーパリング開始時期が遅れるという楽観が
株を押し上げてしまうのね。
まあ、米経済指標に単月でブレがあっても
米経済が本質的に弱いということではありませんので
株式市場は多くずれするような材料ではありません。
バイデン政権が揺らぐ方向に事態が悪化すれば株式市場も調整がありそうですが
どうも現在のところそのような嫌なムードではありませんね。
クロス円ショートのみ、です。
ドル円ショートでもいいと思います。
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