2022年1月14日金曜日

 1・米PPI予想を下回りインフレ上昇はピークアウト?
2・金利上昇リスクは市場に織り込まれた?~ドル売り再開の可能性
3・次なる市場の注目は欧州のインフレとECB金融政策?

1・米PPI生産者物価指数、生鮮食品を除くコアは前年比で最大の伸びです。
  しかしながらPPIは前年比でも予想を下回り、
  前月比では+0.2%と11月の+1.0%から大きく減速したようにも見えます。

12月生産者物価指数(PPI)
     :前月比+0.2%(予想:+0.4%、11月:⁺1.0%←+0.8%)
   前年比+9.7%(予想:+9.8%、11月:+9.8%←+9.6%)
12月生産者物価コア指数
  :前月比+0.5%(予想:+0.5%、11月:+0.9%←+0.7%)
   前年比+8.3%(予想:+8.0%、11月:+7.9%←+7.7%)
※コア指数 天候に左右されて変動の大きい「生鮮食品」を除く総合指数

米PPIは予想下回る前月比0.2%上昇、インフレ沈静化の兆しか
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-13/R5NHMGT0AFB401?srnd=cojp-v2

生産者の卸売り価格を指数化した生産者物価指数の上昇は
企業のコストが上昇していることをあらわしますが
そのコストを消費者に転嫁すれば消費者物価指数も上がります。
これに鈍化の傾向があるなら、CPIも落ち着いてくるだろうという予測が成り立つわけね。

単月の鈍化でインフレがピークアウト下とは断定できませんが
これが今夜長期債の利回り上昇を抑えているようです。
よって、ドル売り気味。

こんな声も出てきました。

2・ドルの売り時だ、トレーダーらが大合唱-新興国市場や欧州を有望視
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-13/R5N1CCT0AFB901
・ドル相場がピークに達したとの見方が広がっている
・ドルを売り新興国市場株や金に資産を移すべきだ
・昨年のドル上昇はただFRBが日銀とECBより引き締めで先行したことだけが理由
・米利上げと景気回復を十分に織り込んでいる

私も短期的にはドルショートなので、この見方に同意ですが
中長期でトレンド化するのかどうかはまだ確信が持てません。
オミクロン拡大が警戒される中、新興国市場に資産を移すべきなのか。。。
究極の逆張り的発想ですが、もし本当にこれがワークしていくなら
金が上がり、新興国投資が再開されることで
南アフリカが元気になるわけで、
プラチナへの投資もそろそろ実を結ぶかな。(妄想)
※貴金属 金、銀、プラチナ、パラジウム日足

自動車株も随分持ち直してきました。
特にトヨタは強い。世界販売台数で2年連続の首位。
戦略として半導体を確保できていることが強みかと思いますが
世界の自動車販売が加速すればPGM市況にも活気が出てくると期待。

トヨタの世界販売台数、2年連続首位 半導体確保の強さでVW上回る
https://www.asahi.com/articles/ASQ1F4143Q1FOIPE003.html

ただ、これから米国が利上げとバランスシート縮小を始めるというのに
今からリスク資産をドカンと増やしていいものかは悩むところ。。。
下値不安は小さいですが、リスクを抑えめに、ですね。
今夜の米国株は軒並み安ですしね💦

3・次の注目はECBの金融政策?ユーロが上がり始めた

ユーロ圏のインフレ高進、一時的なものでない=ECB副総裁
https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-deguindos-idJPKBN2JN1C0
今年のインフレ率は予想を上回るリスクがある
インフレは想定よりも一時的ではない可能性
エネルギー価格は高止まりする公算

「気候変動でエネルギー高騰長期化」 ECBシュナーベル専務理事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB113N10R10C22A1000000/
・気候変動対策によりエネルギー価格の高騰は長期化する公算
・ECBは景気刺激策縮小の前倒しを余儀なくされかねない

米国と一緒です。インフレ上昇を甘く見ていたかも、、、ってことで
突然豹変するかもしれません。
そして脱炭素政策はエネルギー価格の高止まりをもたらすことに気づいた?
気づくの遅くないですか・・・?

というわけで、ユーロは思わぬ高値を示現するかもしれません。
(ポジショントーク)

しかし、ドル円の下落もなかなかのスピード

※ドル円


流石にクロス円も耐えかねて下がり始めましたね。

円とスイスフランが高いって、これリスクオフの時の値動きなんですよね。
ドル売りであるだけでなく、円高でもあるんですが、
単純に円ショートの巻き返しなのか、
3月本決算までの間に整理しなくてはいけない輸出の売りでもでているのか。
トヨタがの販売台数は世界一ですし。
輸出企業が好調ってことは円高要因でもあるんですよね。
ただ、今回の場合フランも強いのが気になります、、、、これはわからない。

ポジションは
ポンドドル1.3613ドルL
ユーロドル1.1408ドルL






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