2022年3月9日水曜日

1・停戦交渉3度目も合意なし 
2・日経平均25000円大台割れ
3・欧州株からの資金流出、データを遡れる2000年以降で最大
4・EU大規模共同債起債へ
5・ニッケル250%急騰、青山控股集団ショートスクィーズ
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1・停戦交渉3度目も合意なし 民間攻撃増加、危機深まる
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6420299
戦況激化でリスクオフ加速のリスクを孕む相場が続きます。

2・日経平均25000円大台割れ

底が見えない・・・。
今日はこれまで堅調だった資源関連株銘柄まで大きく下落。
昨日7日のダウが700ドルを超える今年最大の下落でしたので
仕方がありませんが、東証1部の売買代金4兆円超えの大商いでも
コツンが聞こえない(底入れしたムードではありません)
今夜のダウ、ナスダックも弱いです。

3・マネー欧州離れ 独仏株1割超安、対ロ制裁で景気懸念

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB076820X00C22A3000000/
・2月24日~3月2日欧州株ファンドから66億ドル(約7600億円)の資金が流出
~データを遡れる2000年以降で最大の規模

エネルギーのロシア依存が高いのでロシア制裁には痛みを伴いますね。
これでユーロ売りが進んでいたのですが、このニュースでユーロが反発中⬇

4・EU、大規模な債券共同発行を計画-エネルギーや防衛向け資金を調達
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-08/R8F2VMT1UM1401
・EU,エネルギー安保と防衛費の予算確保のために大規模な共同債起債計画、
 11日EU首脳会議の終了後に発表
 
欧州の債券価格下落(金利上昇)圧力となるため
このニュースを受けてユーロが一時吹き上がる局面がありましたが
戻りは売られるんじゃないかなぁ、と思っていますが・・・・。
ユーロ円Sはは買い戻してあるので気が楽。
ユーロドル1.1076ドルSは継続。
豪ドル円83.94円Lはコストまで落ちてきちゃってポジション消滅。
今日は豪ドル弱いですね。。。

これは欧州共同債のニュースでユーロが急反発し
ユーロオージーが上昇(豪ドル売り)になった影響もありそうです。。。

※ユーロオージー日足
ただ、月足がこんな感じなのでユーロオージーはまだ下がると思うんだけどな。


5・中国商品業界の「大物」、ニッケル相場急騰で巨額損失に直面-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-08/R8FHRET0G1KX01
・世界最大のニッケル生産会社である青山控股集団の創業者のショートポジション10万トン
 ~1日に20億ドル(約2310億円)を大きく上回る損失
 

青山控股集団のニッケル年間生産量は30万トン、世界シェア12%。

生産者は生産するコモディティ価格の下落をヘッジするために
先物市場で売りヘッジをするものなので、
巨大な売りポジションを抱えていても何ら不思議はないのですが、
どうやら創業者Xiang氏は、
生産量の増加をヘッジするためだけでなく、
ニッケル価格の上昇も今年は衰えるだろうと考え
生産量(在庫量)を上回るショートポジションを構築していた模様。

Chinese Tycoon Behind Big Nickel Short Faces Billions in Losses
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-03-08/chinese-tycoon-behind-big-nickel-short-faces-billions-in-losses

生産者ですから、買い手が現れれば現物を渡すわけですが
先物の売りに見合う現物が用意できなかった、ということね。
納会(先物の決済期日)に現物引き渡しができずに売り玉が締め上げられた。
買い手はどうやらスイスのグレンコアの模様。
このショートポジションを狙っていたっぽい。
青山が踏まされることもわかっていてスクイーズ仕掛けたんだろうな・・・。

これでニッケル相場、取引停止になっています。

こういう形で示現した高値は需給によるフェアバリューとは乖離していますので
早晩ニッケル相場は崩れてくると思いますが、
昨今、天然ガスや小麦、原油なども急騰しており
こんな形で追証がかかり、支払うために他の資産を換金売りしなくては、
というような売りが今の相場ではあちこちにあるんだと思います。

ようするに、損失補てんのための売りはまだ終わっていない
と思われるということです、リスク資産の買い出動はまだ早いでしょう。

※ニッケルは需要の7割がステンレスの原料となりますが
電気自動車(EV)動力源のリチウムイオン電池の正極材に使用されます。
正極材でニッケルの割合が増えると電池の高容量化につながるため
走行距離を伸ばすことができるということで需要の伸びが見込まれています。

~ニッケルの世界の消費は2020年で約240万トン。
そのうち車載電池は10万トンで、30年にはこの分野の需要が
100万トン程度まで拡大するとの見方もある~日経新聞

ただ、こういう騒動が象徴的な事象となって
コモディティ市況の騒乱が一服するなんて展開もありそう。
流石にロシア関連コモディティは投機色が強い値動きです。
一回祭りは一旦終わったかも。。。
今日の東京市場の資源関連銘柄の下落もそんな感じよね。。

NOTE とかなんとか言いますが、原油は高止まりのまま。。。

※WTI原油

原油、供給不安で140ドル目前 世界需要の4%不足も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB22BOD0S2A220C2000000/
・ロシアからの原油が途絶えれば世界需要の4%に相当する規模の不足に陥りかねない
・IEA推計、西側諸国向け輸出が3月からすべて途絶えた場合、
 2022年の平均で日量400万バレル程度の不足:
 ~20年の日本の石油消費(同330万バレル)を上回る規模

OPEC事務局長「ロシア産代替する余剰ない」 禁輸巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN07DIS0X00C22A3000000/
・エネルギー業界の会合「CERAWEEK」でOPECのバルキンド事務局長、
「世界に(ロシア産の不足分を)埋め合わせる余剰能力はない」
・~経済制裁などでロシアが輸出する日量約700万バレルの石油が市場に供給されなくなる

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