1・FOMC/日銀会合こなして日米金利差、更に拡大
2・米金利は20年と30年、10年と7年が逆転
3・ロシア債、16日期日の「ドル」で利払い実施
4・米株戻りも強いが、、、ナスダックITバブル崩壊時パターン
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1・2022年3月FOMCレビュー
https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2022/03/irepo220317/
・予想通り0.25%ポイントの利上げへ、今後の会合で保有資産の縮小開始も示唆。
・今年0.25%の利上げ回数は7回、物価見通しも今年は大幅上方修正。
・パウエル議長発言もタカ派的だったが米国株は上昇して取引を終了
FOMCで材料出尽くしとはなることなく、米金利の上昇基調は続きます。
2月の米国CPI(インフレ率)が+7.9%であることを考えると
今回の利上げでやっと米FF金利が+0.5%になったに過ぎません。
23年末時点のFF金利目標は2.75-3.00%。
中立金利は2.%→2.4%へやや引き下げられたましたが
この中立金利を若干上回る水準へのタカ派的利上げ見通しが示されており
また、今年は年内残り6回のFOMC全てで利上げを実施する見通し。
バランスシートの縮小も次回5月会合で決定する見込みです。
さらにFRB高官らからタカ派発言の追い打ち。
ウォラーFRB理事、今後数カ月での0.5ポイント利上げ検討支持
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-20/R9178GT0G1KX01
データは0.5ポイントの利上げを「強く要求」、「利上げの前倒しを強く支持」
セントルイス連銀総裁、年内3%超への政策金利引き上げを支持
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-18/R8XX6UDWLU6D01
ブラード総裁は今週のFOMC会合で0.5ポイントの利上げを主張
年内に政策金利が3%超の水準に達するよう提言した
こうした流れを受けて米2年債利回りは1.9%台へ
10年債は2.1%台にへ上昇しています。
そして日本はというと~
日銀、景気判断を下方修正 大規模緩和は維持
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB180ZZ0Y2A310C2000000/
従来の超金融緩和政策を維持を決定。
黒田総裁は金融政策変更の必要性を完全否定し
「円安は総じて日本経済にプラス」との従来の見方を表明しました。
こうなると「日米金利差」のさらなる拡大が意識されますよね。
決して金利差が常に為替を動かす要因ではないのですが
このところはこの金利差拡大が市場のHOTなテーマになっています。
※日米金利差 2年債
というわけでドル円相場は119円台へ。
そして、日銀が長期金利を固定する政策を軽奥するわけですから
米国だけでなく、金利が上昇基調にあるカナダやNZドル、豪ドルなどにも
反応してカナダ円、NZ円、豪ドル円などのクロス円が軒並み急上昇中。
※世界の2年債回り一覧
※ドル円、クロス円日足チャート
円独歩安の展開です。
このトレンドがとこで止まるのか?
日銀が一切円安に懸念を示さなかったことで
円売りに安心感が広がっているようです。
※通貨インデックス一覧
2・20年30年、7年10年など金利差逆転現象も
一般的に景気後退のシグナルとされる
長短金利差逆転「逆イールド」現象は「2年と10年」
しかもそれが1年~1年半後に景気後退入局面を迎えるとされています。
20年と30年、7年と10年債券利回りがひっくり返ったところで
すぐにリスク許容度が下がるというものではありませんが
金利差がフラットニングしているという現象については常にウォッチが必要。
ある時突然これを嫌気して相場がリスク回避ムードを高めることもあります。
ゴールドマン、米長短金利逆転が投資家不意打ちも-インフレ期待示唆
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-09/R8G8CADWRGG001
3・英中銀、政策金利を0.75%に上げ-インフレは4~6月に約8%へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-17/R8W1RVDWX2PY01
・3会合連続の利上げ0.75%へ(8対1カンリフ副総裁が据え置きを主張)
・インフレ率は4-6月(第2四半期)に8%前後になるとの見通しを示す
(7.25%から引き上げた)
しかし一段の行動を先送りするべきかが論点のMPCとなった。
・将来の利上げに関する表現を和らげる
→今後数カ月に追加引き締めが適切になる「可能性がある」(2月「可能性が高い」)
BOEややハト派化。
ロシアウクライナ有事の不確実性を警戒しているようです。
これでやや英金利上昇が鈍っていますね。
ポンドは足元で大きく戻りを入れてきましたが
そろそろ戻りが売られる展開となるか。
3・ロシア債保有者の一部、ドルでクーポン支払い受けたと報告-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-18/R8XO3MT0G1KW01
ひとまずデフォルトは逃れた格好?
16日期日のクーポンは支払われたようです。
でも、2日期日のルーブル建てのクーポンは支払われていなかったみたいなのよね。
ロシアのデフォルト危機、今後の注目点
https://www.dlri.co.jp/report/macro/184069.html
2日に期限を迎えたルーブル建て国債の支払いを履行しなかったとされる。
30日の猶予期間中に支払いが行われなかった場合、
格付け会社はロシア国債をデフォルトと認定することを示唆。
となると4/2に格付会社はデフォルト認定するということか?
また、21日と28日に期限を迎える1億6800万ドルのドル建て国債の利払いは、
約款上、ルーブル建てでの支払いが認められているものとされる。
次にデフォルトのリスクが高まるのは、金額が大きくルーブル建ての支払いが
認められていない31日に期限を迎える4億4700万ドルのドル建て国債の元利払いと、
4月4日に期限を迎える21億2900万ドルのドル建て国債の元利払いとなろう。
格付会社がどの時点でデフォルト認定するか、というだけの話のような気もしますし
すでに金融機関らはデフォルトを想定して動いているでしょうから
ロシアがデフォルトしたところで市場が慌てることもなさそうですが
戻り売りの理由になる可能性はあるのかもしれません。
4・先週NYダウは1週間で1,800ドルの大幅上昇、米株軒並み高
有事下のFOMC、そして18日のトリプルウィッチング(メジャーSQ)を経過し、
やや売り飽きた株式相場、戻りも大きく入っていますね。
ダウやS&P500は2番天井をつける勢いで戻りが入るのかもしれません。
しかし、これだけ金利先高感が強い中でナスダック総合指数がどこまで上がるのか?
※ナスダック総合日足
先週のリバウンドでおおよそ38.2%戻りました。
50日移動平均線にタッチ。
200日と50日移動平均線はデッドクロスしていますので
戻り売りかと思うのですが、さらに戻っても50%戻りの14392P近辺では?
あるいは50日移動平均線がリバウンドし200日に限りなく接近するまで
しばらく戻り高値を試す強い相場が続いて売り方が諦めるような相場展開もあるか
というのもITにバブルのときの崩れ方というのか、、、
※ITバブル崩壊時のナスダック総合
戻りもそこそこ強くて、この上昇過程で売りをやめて買い戻した投資家も
いただろうなぁ、、、というチャート形状。
ただ、50日と200日移動平均線はゴールデンクロスすることなく
結局反落していきました。今回はどうなるでしょうね・・・
■ポジション
カナダ円92.18円L継続。
ユーロオージー1.5002ドルS参戦
ユーロクロス、戻り相場は終わったかな?
NOTE
サウジアラムコ、22年の設備投資見通し400億-500億ドル-原油高で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-20/R9178GT0G1KX01
・サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ
22年の設備投資が400億-500億ドル(約4兆7700億-5兆9600億円)へ
21年は320億ドル
サウジアラムコ利益倍増13兆円 原油高騰、投資も拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR201JT0Q2A320C2000000/
石油の生産能力を27年までに現状の日量1200万バレルから同1300万バレルへ
引き上げることを柱とする成長戦略発表
■21日(月)
東京市場は休場
パウエルFRB議長、全米企業エコノミスト協会(NABE)年次会合で講演
EU外相理事会
■22日(火)
クリーブランド連銀総裁、講演
サンフランシスコ連銀総裁、講演
国際決済銀行(BIS)イノベーションサミット(23日まで)
■23日(水)
英消費者物価指数・生産者物価指数(2月)
スナク英財務相、予算案公表
パウエルFRB議長、国際決済銀行(BIS)イノベーションサミット参加
サンフランシスコ連銀総裁、ブルームバーグ主催イベント参加
G7貿易相会合
■24日(木)
スイス中銀政策金利
ノルウェー中銀政策金利
メキシコ中銀政策金利
南アフリカ中銀政策金利
ドイツ製造業PMI速報値(3月)
ユーロ圏製造業PMI速報値(3月)
米製造業PMI速報値(3月)
ECB経済報告
アトランタ連銀総裁、講演
EU首脳会議、バイデン米大統領出席
北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議、バイデン米大統領出席
■25日(金)
ドイツIFO企業景況感指数(3月)
NY連銀総裁、講演
サンフランシスコ連銀総裁、講演
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2022年3月21日月曜日
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