2022年3月28日月曜日

1・5月FOMCは0.5%利上げ、年内2.0~2.5%まで利上げを織込みに~
2・IMM通貨先物ポジションから見える通貨トレンド
3・3月決算期末から新年度へ
4・原油一段高、サウジ石油施設へのドローン攻撃
5・上海もロックダウンへ
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1・ドル金利上昇加速、利上げ織り込み更に進む

短期金融市場、米当局の年内2ポイント追加利上げを完全に織り込む

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-25/R9BCRKT0G1L001
NY連銀総裁、1会合で0.5ポイント利上げが適切ならそうすべきだ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-25/R9B458T0G1KY01

今週は雇用統計ですが、もはや労働市場を確認するまでもない。
インフレ退治が優先です。そりゃドル円あがりますよね、、、
日銀は緩和継続スタンスを示しています。
日米金利差は年内にも2%程度まで拡大する思惑がドル円を押し上げています。

ということで、ドル円150円予想も出てきた。

1ドル150円まで円下落も、円安乗る動き-ソシエテGエドワーズ氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-25/R99TH3DWRGG001?srnd=cojp-v2
・この数年の為替相場のボラティリティー不足を背景に退屈してトレーダーらが
 現在の円安を取引機会とみて乗じている~ということで
 投機玉がトレンドを作り上げる可能性が大きいことを指摘する声。
 
 というわけで
2・IMM通貨先物ポジションを見てみましょう。

ドル円相場の過去最高ネット円ショートは07年6/26▼18万8,077枚
現在の円ショートは7万8482枚。
まだ投機筋らの円売りが膨らんでいるというわけではありませんので
彼らがトレードチャンスと見て円売りでどんどん参戦してきたら
150円とまではいかなくても早晩125円超えはありそう・・・。

※ドル円COTポジション 2007年比でみればまだまだ円売りへの偏りは小さい。

ちなみに、足元南半球、資源国通貨として資金の受け皿となっている豪ドル。
昨年までは中国の景気減速や習政権の共同富裕政策への懸念から
豪ドルが過去最高水準にまで売り込まれていたのですが、
そのショートポジションが急速に買い戻されているのが確認できます。

※豪ドルCOTポジション
これを見ているだけでも豪ドルがまだまだこれから上がりそう、、、
って気になってくるな💦
というわけで、ユーロオージーショートは継続。(豪ドル買い、ユーロ売りポジ)

ついでにユーロの投機筋ポジションを確認しておくと
これだけロシアとの貿易依存が強く制裁の影響が懸念されている割には
まだユーロってネットロングなんですよね。
ちょっと前まで欧州圏のインフレ加速からECBのタカ派転換が
ユーロを押し上げるという見方が台頭していましたが、
まだそのシナリオを捨てきれない向きがロングのままになっているようです。

※ユーロCOTポジション
ユーロはまだまだ売られると思っています。。。

3・今週で今年度が終わり、4月に入ります。

今週から来週にかけては日経平均、ドル円上昇が一服するかも。
そのタイミングが押し目買いの好機かな。。。

というのも、ドル円がこれだけ上がってくると
日本株の割安修正はまだまだ進むという見方が広がってきます。

ニッセイ基礎研究所 井出氏は
上場企業の想定為替レートの平均は110.6円、
日経平均は円安ほどEPSが増加し、今後5%ほどの増加が想定できる。
EPSが5%増加した場合、日経平均30300円でもPERは14倍で
年内の3万円回復を想定、としています。

円安効果で株高、ということですね。
4月1日に日銀短観が出てきますが、企業の景況感、
そして想定為替レートなどに注目です。

今週の配当権利落ち~新年度入りでどの程度調整があるか・・・。
何しろ先週金曜まで日経平均は9連騰です。

ロシア/ウクライナ有事はマーケットの主軸のテーマでは
なくなってしまいました。
生物兵器や核の使用などステージが変われば再び材料視されるリスクは
十分に考えられますので、ゴールドを持つなどヘッジををしつつ。。。

4・原油が下がらない、、、今度はサウジの石油施設への攻撃

サウジ石油施設をフーシ派が攻撃「市場に影響必至」
https://news.yahoo.co.jp/articles/a45afb1543775a22bc7b512f6ca3591b530c9ce2

隣国イエメンの反政府勢力フーシ派の攻撃を受け、石油タンク2カ所から出火

何もこんな時に、、、、
産油国にとっては原油が高いほうがいいというロジックはありますが。

原油が急落するリスクがあるとすればイラン核合意の再合意と
米国が制裁中のベネズエラへの制裁解除での生産再開の可能性。

米はベネズエラ原油輸入探る ロシア産代替

https://news.yahoo.co.jp/articles/b25f26b6d0948ef1900619ca49d9c252c9004ea1
・反米左派マドゥロ大統領は7日、
協議が「敬意にあふれて友好的、非常に外交的だった」と評価。

・米石油大手シェブロンは禁輸緩和に向け現地合弁企業での準備をスタート。
4月にも自社製油所にベネズエラ産原油を出荷する目算だという。

・ベネズエラの原油生産量は1990年代には日量約320万バレルだったが、
 今年2月は日量約75万5千バレルにとどまる。
 ~技術者が不足し、制裁の影響で設備の老朽化に整備が追いついていない。
 ~制裁解除でも急速な増産は難しいか?
 
おそらくベネズエラ制裁解除が正式に決定すれば一時的に原油が
急落する局面があって、その安値が再び買われるという展開に。

5・上海がロックダウン、市の半分ずつ28日から-大規模コロナ検査実施へ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-27/R9EOSET0G1L201
これが足元の豪ドルの調整のきっかけとなるかどうかに注目。

ポジション
ユーロオージー1.5002ドルS継続。
カナダ円95.63円L継続

今週の主な予定

28日(月)
ベイリー英中銀総裁、講演
バイデン米大統領、2023年度予算教書発表

29日(火)
日本雇用統計(2月)
日銀金融政策会合における主な意見(3月17日-18日開催分)
豪州小売売上高(2月)
豪州2023年度予算案発表
米消費者信頼感指数(3月)
ケースシラー住宅価格指数(1月)
アトランタ連銀総裁、講演
フィラデルフィア連銀総裁、講演

30日(水)
米ADP雇用者数(3月)
米GDP確報値(第4四半期)
リッチモンド連銀総裁、講演

31日(木)
中国製造業PMI・非製造業PMI(3月)
米個人所得支出(2月)
シカゴ購買部協会景気指数(3月)
NY連銀総裁、講演
OPECプラス閣僚級会合

1日(金)
日銀短観(第1四半期)
中国財新製造業PMI(3月)
米雇用統計(3月)予想+45万(前月+67.8万)失業率予想3.7%(前月3.8%)
米自動車販売(3月)
米ISM製造業景気指数(3月)
EU・中国首脳会議
(フォンデアライエン欧州委員長、ミシェルEU大統領、中国李克強首相が出席)

【ひろこのウィークリーゴールド】
貴金属スペシャリスト 池水雄一氏

<WPICプラチナ2021年4Qレポートより>
『プラチナ需給と展望』
https://youtu.be/Bp0dcPeiOgA

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