2022年5月30日月曜日

 1・米株大きく反発、底入れか、ベアマーケットラリーか
2・米賃金上昇に頭打ちの兆候
3・上海当局、経済支援策50項目発表
4・中国、証券取引所債券市場を外国人投資家に開放
◆黒田日銀総裁、円滑な緩和出口「十分可能」 発言受け円高進行
◆今夏猛暑予想と電力逼迫問題
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1・5月第4週、S&P500とナスダックは8週ぶり反発、ダウ平均は9週ぶり反発。

トレーダー、7週連続下落から脱却-ほぼ全ての相場が上昇する急旋回
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-29/RCKAREDWRGG401?srnd=cojp-v2
・週間ベースで2020年以来の大幅上昇

・強気派/これほど広範な上昇は底入れの特徴、十分なダメージが既に織り込まれた
 ~トレーダーは当局が年内に引き締めペースを緩めるか
     一時停止する可能性に賭けている
 
・懐疑派/弱気相場においてはショートカバーが一時的に優位になり
 全面的に相場を押し上げるのは全く普通のこと
  
強気派も出てきましたね。
「当局が年内に引き締めペースを緩めるか一時停止する可能性に賭けている」
ということですが、このところの経済指標の悪化、インフレのピークアウトの
兆候がトレーダーを強気にさせているようです。

賃金上昇も一服の兆候が出ているとか。

ほくそ笑むパウエル議長、肩落とす労働者-米賃金上昇に頭打ちの兆候
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-27/RCJQFWDWX2Q301
・人材紹介会社や企業経営者、各種調査「これ以上の増額は利益を圧迫すると警戒」
・5月雇用統計では、平均時給の伸びが前年比5.2%と、4月の5.5%からは減速予想

私はこの米株底入れ懐疑派ですが、
短中期的な戻り相場を予想していましたので足下の株価上昇は想定内。

まだ上がる可能性は十分にあるかと思いますが、今年の高値は超えずに
レンジ入りするのではないかとみています。

というのもFRBの金融引締めは始まったばかり。
今から当局の引き締めのペースが減速する方向にポジションをとるのは
やや前のめり過ぎるでしょう。
そうやって株価が回復してしまえば結局はインフレが沈静化せず
Fedがインフレ抑制の手綱を緩めるわけにはいかなくなってしまうだけです。

今週6月1日からはQT(バランスシート縮小)が始まります。
6~8月までの3ヶ月は小規模にスタートしますが9月から縮小規模が倍増します。
【6月1日~8月】
国債月額$300億、MBS同$175億削減
【9月~】
国債月額$600億、MBS同$350億削減
ということで、9月から再び流動性が下がることで不安定化しそう。


2・上海市、コロナで打撃受けた経済の支援策50項目発表-検査要件も緩和
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-29/RCNCAET0G1KW01
全ての製造業者に生産再開容認、不動産プロジェクト承認手続き加速
公共の場所に入る人に課すコロナ検査要件を6月1日から緩和

3・中国、証券取引所債券市場を外国人投資家に開放-人民銀
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-27/RCJHKFDWX2Q501
・外国人投資家による中国資産の売却が過去最大となる中
 資本をさらに呼び込む新たな対策
 
中国はゼロコロナ政策の方針転換をするわけにはいかないにしても
経済の失速と資本流出は困るわけで、経済テコ入れに動いています。となると資本流出が止まり人民元安も止まるか?

※ドル/人民元 
人民元が反発しドル安となればこの基調が市場全般に広がる可能性も。
要するにドル安のターンになるということ。
すでにユーロやオセアニア通貨は大きく反発しておりドル安基調ですが
注目はドルインデックス(DXY)

※DXY 月足です
2015.6年からの長いレンジ相場を上に抜けるかに見えましたが
上抜けは騙しとなりレンジ内に叩き込まれました。

2011年からは下値を切り上げるドル高のトレンドに入って入るのですが
104を明確に超えてこないことにはレンジが続きそうです。
といことは月足レベルではそこそこの下落がありそう、ということで
これは人民元やユーロ、など他通貨の巻き返しも大きくなりそう
ということでもあります。ドル円上昇も一服していますね。
ドル円も125円方向じゃないかなぁと思っているのですが、、、

※ドル円
仮にドル安が来る、ということになれば国際商品は上昇します。
インフレが沈静化しないことに繋がりますので良くないんですけど。

※WTI原油 上昇を伺う気配
明日30日(月)は米国は「メモリアルデー」
この日を堺に米国はドライブシーズン入りすると言われています。
つまりガソリンの需要期にはいるとううわけ。
それなのにガソリン販売価格は過去最高を更新中。

※米ガソリン販売価格 棒上げで初の4ドル大台へ
ドル安が来れば原油が一段高となる可能性があり
ガソリン価格も更に上昇する可能性が・・・
先週の米エネルギー情報局(EIA)発表の週間石油在庫統計では、
原油在庫も市場予想より減少が大きかったですが
ガソリンなどの石油製品もロシアから輸入を禁じてしまったために
ガソリン在庫も低水準なんですよね。
製油所の能力の問題もあり製品への精製が追いつかない状況。

ドル安となれば金も上がるでしょうか。

ポジションはドル円130.38円S 
ユーロドル 1.05843ドルL 継続

NOTE 
◆政府、電気使用制限を検討 今冬、違反した企業は罰金
 https://news.yahoo.co.jp/articles/06430a9d50d8bc234ce1e51a4db9fd236afda952
 ・経済産業省、電力需給の逼迫が見込まれる今冬に大規模停電の恐れが高まった場合、
 ・大企業などを対象に「電気使用制限」の発令を検討~違反すれば罰金
 
電気を使いすぎたら罰金って・・・・先進国とは思えません。
それほどに電力逼迫が深刻なら安定供給を考えるのが政府の仕事では?
経済成長を停滞させかねない重大なリスクを孕んでいるのですが

◆「テレビ1つの部屋でまとまって見て」萩生田経産相 停電危機回避策を提案
https://www.fnn.jp/articles/-/366221
テレビは一つの部屋で見るように、とかいつの時代の話をしているのか・・・。

岸田政権は経済界や国民にお願い、要請をするだけでなく
電力の安定供給に向けて真剣に動いているのでしょうか。

◆コラム:日本経済に「ダブルパンチ」の夏か、猛暑・物価高が重なる可能性
 https://jp.reuters.com/article/column-kazuhiko-tamaki-idJPKCN2NB0F3
3年目のラニーニャ。天候は味方してくれそうにありません。 
 
先週26日、日銀の黒田総裁が衆院予算委員会で答弁。

◆米利上げ「どんどん円安になるということではない」-日銀総裁
  https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-26/RCGTIBDWX2PV01
  ・消費者物価は「2%がずっと来年も再来年も続いていく状況ではない」
  ・当面は金融緩和を続けていくべきだとの考え

私もそう思っています・・・のでポジション継続中。  
  
◆黒田日銀総裁、円滑な緩和出口「十分可能」 発言受け円高進行
  https://news.yahoo.co.jp/articles/4823512c5a9ac4f5bd5960d324cad3306738916f
  
今週の予定

◆30日(月)米国市場はメモリアルデー祝日のため休場
ドイツ消費者物価指数(5月)
EU首脳特別会合(31日まで)

◆31日(火)
日本雇用統計(4月)
日銀国債買い入れ日程(6月)
中国製造業PMI・非製造業PMI(5月)
ユーロ圏消費者物価指数(5月)
カナダGDP(第1四半期)
米消費者信頼感指数(5月)
国際決済銀行(BIS)主催「グリーンスワン2022」(1日まで)

◆1日(水)FRBによるQTスタート
豪州GDP(第1四半期)
中国財新製造業PMI(5月)
カナダ中銀政策金利
米自動車販売(5月)
米求人件数(4月)
米ISM製造業景気指数(5月)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
NY連銀総裁、セントルイス連銀総裁、講演
ラガルドECB総裁、中国人民銀行総裁「グリーンスワン2022」パネル討論会参加

◆2日(木)
ユーロ圏生産者物価指数(4月)
米ADP雇用者数(5月)
クリーブランド連銀総裁、講演
OPECプラス閣僚級会合
スプリング・バンク・ホリデー祝日英国市場は休場

◆3日(金)
米雇用統計(5月)
米ISM非製造業景気指数(5月)
EU外相理事会
端午節祝日のため香港・中国市場は休場
プラチナ・ジュビリー・バンク・ホリデー祝日英国市場は休場

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