1・米9月雇用統計受け、11月FOMC0.75%利上げ確率上昇
~S&P500アイランドリバーサル?!
~世界の金利再上昇もやはりドる独歩高
2・原油急伸、ワイルドカードはベネズエラ
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1・米9月雇用統計受け、11月FOMC0.75%利上げ確率上昇
◆米雇用者数26.3万人増、失業率は予想外に低下-FRBへ圧力続く
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-07/RJDUT4DWLU6801
失業率は3.5%-約50年ぶり低水準に並ぶ
平均時給は前月比0.3%増-前年同月比では5%増にやや鈍化
9月非農業部門雇用者数(NFP):+26.3万人(予想:+25.5万人、8月:+31.5万人)
平均時給:前年比+5.0%(予想:+5.0%、8月:+5.2%)
前月比+0.3%
失業率:3.5%(予想:3.7%、8月:3.7%)
失業率が1969年以降53年ぶり低水準に低下し
労働市場が引き締まっていることを確認。
11月FOMCで4会合連続での0.75%の利上げ観測が強まりました。
(労働参加率は62.3%と前回62.4%から予想外に低下、
これはネガティブ要因ではありますが…)
NY連銀総裁から大幅利上げにコミットする発言が。
◆NY連銀総裁、政策金利はいずれ4.5%付近に上昇へ-インフレ抑制で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-07/RJE05TT0AFB501
ということで、CME FED WATCHの利上げ織り込み 11月は0.75%利上げが80%超え。
12月FOMCでは 0.5%利上げ織り込みが63%。
年内4.25~4.50%まで金利が引き上げられる見込み。
60%を超えてきています。
来年第1四半期に金利上限が5%に届くという予想も出てきていますね。
今年22年3月に1回目の利上げを実施したわけで、
23年3月までに5%の可能性が織り込まれているということは
1年で5%近い利上げという前代未聞のスピードですから
本当に株式市場はまだまだ下がるリスクがあるのかもしれません。
元財務長官はマーケットを壊しても構わない趣旨の発言を繰り返しています。
◆サマーズ氏、金融引き締めの継続を主張-金融リスクに直面しようとも
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-07/RJEDXZT0AFB401?srnd=cojp-v2
株式市場には逆風ですね。
S&P500日足
金曜の下落はギャップダウン。窓を開けて下げました。
ロウソク足が2本、島のように取り残された格好での下落で
アイランドリバーサルに見えないでもない、、、、
このパターン、下落が大きくなることを示唆するものです。
S&P500 月足
コロナショックの底値から22年1月の高値の半値下落まであと少し。
(黄色の点線)
100SMAまで下がるのかもしれません。(緑のライン)
コロナショックの急落では100SMAPでピタリと止まりました。
現在まだまだ下方に位置しています。
やはりコロナ後の大緩和で上がりすぎていたように見えますね。
※ITバブル崩壊やリーマンショックでは
100SMAを割り込んでなお下落していました。
また、米金利が上がる時は
主要国の金利が一斉に上がりだします。(日本と中国以外)
※主要国長期債利回り一覧
しかし、通貨市場で上がるのはドルだけ。
※通貨インデックス一覧
株や債券価格が更に下がるようだと
ますますキャッシュイズキング=基軸通貨ドルに
資金回帰する動きが強まる可能性がありそう。要するにドル独歩高継続です。
ユーロドル0.9899ドルS
キウイドル0.5782ドルS 継続。
※ドル円145円台に乗せてきました
明日10日は日本市場祝日休場で薄商いですので
投機筋が買い上げてくる可能性もあるかも、です。
急激なボラ上昇に注意。
さすがに147円台まで上がれば祝日でも介入もでてくるかも、、、。
2・原油下落トレンド完了?上昇トレンド入りか
WTI原油 景気後退懸念からの下落トレンドは終焉したようなチャート
先週のOPECプラス会合で日量200万バレルの減産で合意があったことや
ロシアがG7のロシア産石油のプライスキャップに抵抗し
G7への輸出を停止すると発表したことなども材料ですが、
原油先物市場の鞘を改めてみてみると「逆ザヤ」
バックワーデーションと呼びますが
スポット~期近限月が最も高く先に行くほど安くなっています。
これは需給がタイトであるということの証左。
これを無視して下がり続けていたほうが不思議だったわけね。
まあ、サウジの石油相はずっとそれを指摘していましたけどね。
「先物価格が基礎的な需給ファンダメンタルズを反映していない」と。
これは8月26日の記事⬇
◆エネルギー相が原油市場の動向に不満を表明
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/08/4768918fc4a4202b.html
さて、こうなってくると中間選挙前のバイデン大統領は困りますね。
ガソリン先物価格も上昇を始めました。
ということで米国は自らが制裁を課したベネズエラに接近。
制裁を解除する可能性がでてきました。
◆米国、原油高緩和でベネズエラ産輸入協議か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0706E0X01C22A0000000/
2019年に当時のトランプ政権が反米左派のマドゥロ政権に経済制裁を発動し、
外貨獲得手段である原油の輸入を制限~
ベネズエラの22年1月の原油生産量は日量 69 万バレルとOPECがから公表されています。
制裁前の生産量は日量250万バレル程度ありました。
※ベネズエラ産油量推移|米制裁の影響で急減もし、ベネズエラの生産が制裁前まで戻れば
OPECプラスの減産分を補うことができるか。
◆参考~ベネズエラ原油生産の状況と増産の可能性~JOGMEC
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/356/2205_l_ve_production.pdf
原油の上昇トレンドを抑え込むサプライズニュースがあるとすれば
ベネズエラ。あるいはイラン核合意進展でしょうけれど
中間選挙前にミラクルはあるでしょうか・・・・
原油、ガソリン上昇は米国のインフレを再び押し上げるリスクです。
つまり、米国の金利が更に引き上げられる可能性を高めるもので
金融市場にとってはバッドニュース。
今週はその米国の重要なインフレ指標が発表されますので
マーケットのボラティリティは上昇するでしょう。。。
*****************今週の主な予定***********************
10日(月)
東京市場休場
コロンブスデー祝日:米債券市場休場
ブレイナードFRB副議長、講演
シカゴ連銀総裁、講演
全米企業エコノミスト協会(NABE)年次会合
IMF世銀年次総会(16日まで)
国際金融協会(IIF)年次会合(14日まで)
11日(火)
日本、入国者数上限撤廃などの水際対策緩和
日本景気ウォッチャー調査(9月)
ベイリー英中銀総裁、講演
クリーブランド連銀総裁、講演
IMF世界経済見通し
12日(水)
米生産者物価指数(9月)予想+8.4%(前月+8.7%)前年同月比
ラガルドECB総裁、講演
ボウマンFRB理事、講演
ミネアポリス連銀総裁、講演
米FOMC議事録(9月20日-21日開催分)
G20財務相中銀総裁会議(13日まで)
13日(木)
日本国内企業物価指数(9月)
日銀生活意識に関するアンケート調査
★米消費者物価指数(9月)予想 +8.1%(前月+8.3%)前年同月比
コア指数:予想 +6.5%(前月+6.3%)
国際エネルギー機関(IEA)石油市場リポート(10月)
14日(金)
中国貿易統計(9月)
中国消費者物価指数・生産者物価指数(9月)
米小売売上高(9月 予想+0.2%(前月+0.3%)前月比
米ミシガン大学消費者信頼感指数(10月)予想59.0(前月58.6)
_ 同期待インフレ率(1年 前月4.7%:5~10年 2.7%)
英中銀、緊急長期国債買い入れ終了
15日(土)
ベイリー英中銀総裁、講演
セントルイス連銀総裁、講演
米財務省、半期に1度の為替報告書の議会提出期限
16日(日)
中国共産党大会開幕(北京)
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