2022年10月4日火曜日

 またしても英国に振り回される金融市場。
やっぱり減税政策見直すって。
最高税率の引き下げ撤回を表明しました。

これを受けて英金利が急落、世界の金利もこれに連れて下げています。

1・英国、最高所得税率引き下げ撤回
2・主要国金利軒並み低下へ
3・米ISM悪化も米下部上昇、Bad news is good news
4・日銀短観と岸田首相の所信表明演説
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1・英首相、最高所得税率の引き下げ撤回-与党反発に屈し政権に打撃

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-02/RIYPHWDWRGG401
・所得税の最高税率を45%から40%に引き下げる案を撤回
・方針転換は、発足してわずか1カ月の新政権にとって大きな痛手

最高所得税率引き下げは低所得層より高額所得者を優遇するもので
批判が高まっていましたが、こんなにあっさり撤回するとは。
これを受けて英国金利だけでなく主要国の金利が低下に転じました。

2・主要国金利軒並み低下へ
※10年債利回り



※2年債利回り
金利上昇が株式市場のネガティブ材料でしたので
金利低下で株式市場が反発に転じています。
クレディ・スイス問題など今日のマーケットには全く材料となっていませんね。

※米株主要インデックス一覧
この程度の上昇だと下落相場における短期反発局面にしか見えませんが。
現時点では金利低下で株のショートカバーが入っただけかと思いますが、
時期的にはこれをきっかけに年末に向けてのラリー期待も出てくる頃。
金利が再上昇しなければ、意外とここからの反発上昇は魅力かもしれません。

というのも、どうも金融市場にとって悪いニュースが
逆にリスク資産にとって良いニュースになってきたとの指摘も。

3・米ISM悪化も米下部上昇、Bad news is good news

9月米製造業景況感が悪化 受注低迷、採用停止の動きも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03C9H0T01C22A0000000/
・9月の米製造業景況感指数 50.9(前月52.8)▼1.9
・新規受注悪化 47.1(▼4.2)家具製品、木材製品などの受注悪化目立つ
・雇用指数悪化:48.7(▼5.5)採用活動凍結(いよいよ労働市場にも暗雲?)
景況感の分かれ目である50が近づいてきました。
要するに米景気悪化が顕著となってきた。
しかし、今夜はこのISMの悪化にも米株が上がっているのです。
そして米金利もほぼすべての年限で低下。

※米国債利回り一覧 これでドル安に
何度FRBがインフレ退治のために利上げを継続するというスタンスを
繰り返し表明しても、マーケットというのは
引き締めの緩和を期待するものなのね。(特に株)

ただし、今夜はテスラが弱い。

テスラ株が急落、時間外で一時6.5%安-四半期出荷台数が予想下回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-03/RJ6B4ZDWLU6801
テスラ日足
4・日銀短観と岸田首相の所信表明演説

日銀短観
https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2209.pdf

大企業・製造業DI +8(前回+9)1ポイント悪化:先行き +9に改善見込み
非製造業DI    +14(前回+13)1ポイント改善:先行き +11に悪化見込み

22年度設備投資計画 前年度比 +21.5%(前回+18.6%)
22年度想定為替レート1ドル=125円71銭(前回118円96銭)円安方向に修正

景況感がいいとは決して言えないまでも
設備投資計画が伸びていることや
想定為替レートが円安方向に修正されているものの現在の水準とは乖離があり
今後の業績上方修正期待が高まると考えれれる点は好材料。
中小企業は苦しい。

岸田文雄首相は所信表明演説
学び直しに1兆円、具体策・スピード不可欠 首相所信表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA030VR0T01C22A0000000/

リスキリングへの支援について「5年間で1兆円」ですか、、、
日本こそ、減税が効く状況にあるんですけどね。
減税は絶対にやらないのが日本。

円安については
「円安のメリットを最大限引き出して、国民に還元する政策対応を力強く進める」
としているため、介入で円高に持っていこうという意志がないのはわかります。
この点は安心ですが、どのような形で国民に還元するのか具体的な話はない。

電気料金について
「家計・企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する、
 前例のない、思い切った対策を講じる」
これも具体策は述べられていませんので、どんな思い切った対策が出るのか注目。

日経平均はかなり重要な下値支持線に支えられて今日反発しました。
このトレンドライン割れを防ぎ上昇トレンド継続となるなら
今は日本株の絶好の買い場、という見方もできますね。

※日経平均 月足 2013年からのトレンドライン

ポジションですが、英国の減税撤回の報道で
ポンドが急反騰。これに連れてユーロも急反騰しちゃって
0.9792ドルショートは損切りしました(T_T)

今しがた 0.9814ドルで改めて売り直しましたが、、、、。

ポンドは売り狙いではあるのですが
政権と中央銀行がサプライズを連発するためボラティリティが高く
怖くてさわれません。

9月末のドル高の修正が10月入の今日も続いているようです。
ドルはピークアウトしたのか?いや、まだ修正だと思っています、

※通貨インデックス一覧



ドル金利低下、ドル安でゴールドが高値圏で形成していた
レンジ圏に回帰。

OPECプラスの閣僚級会合が開催されないようだ、とのニュースが
飛び込んできましtが詳細不明。
日量100万バレルの減産を検討しているとは広く報じられているため
足元原油も反発しています。

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