2022年10月5日水曜日

 株式市場、めちゃめちゃ強い。
なぜって、世界の金利上昇が止まり低下傾向を強めていることと
あれだけ強かったドルが売られていることが背景。

ではなぜ、金利上昇が止まりドル安となっているのか。

1・国連がFRBと各国中銀へ利上げ停止要請?!
2・RBA(豪中銀)コンセンサスより小幅利上げ決定
3・FTXグローバル、ドルインデックス先物提供開始
4・OPECプラス、日量200万バレル減産検討?
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1・国連が世界の中央銀行の利上げに警鐘


U.N. Calls On Fed, Other Central Banks to Halt Interest-Rate Increases
https://www.wsj.com/articles/u-n-calls-on-fed-other-central-banks-to-halt-interest-rate-increases-11664809202?st=65z9apt7u6d5il6
「国連、FRBや他の中央銀行に利上げの停止を要請」
国連貿易開発会議
米FF金利1%上昇で、その後3年間で他の富裕国の経済生産が0.5%、
貧困国では0.8%低下すると試算。

昨晩、私がブログをUPしたあとのニュースですが
なんと世界の利上げに国連が物申す?
こんなことってあるんですね。

国連が世界経済の悪化を理由にFRBに利上げを緩めろといったところで
FRBがそれに従うとは思えませんが、
市場はふたたび世界の中央銀行の引き締めのスローダウン期待を
高めているように見えます。
それは市場金利を見れば伺えますね。

※主要国長期金利一覧 下落傾向続く・・・・

この国連の警鐘が材料になったから、というわけではないと思いますが
今日のRBA(豪州中央銀行金融政策会合)では
市場のコンセンサスを下回る0.25%の利上げが決定されました。

2・RBA pivot sparks sharemarket rally
https://www.afr.com/policy/economy/rba-returns-to-business-as-usual-0-25pc-rate-rise-20221004-p5bmyk

0.25%利上げ決定 2.6%へ(5月以来6回連続で利上げ)

市場コンセンサスは0.5%の利上げでした。
これを受けて市場は22年末金利をこれまでの3.3%➡3%へ、
23年来年のピークの金利水準を4.1%➡3.5%へと下方修正しています。

あまりに利上げしすぎると経済に及ぼす影響が大きいとの
RBA独自の判断で利上げ幅が決定されているはずです。
国連が何を言おうと自国の経済が需要ですしね。

ただタイミング的に符合した。
これが市場の悲観を急速に後退させるのに一役買った可能性は否めません。

日本株インデックス一覧
米株主要株価インデックス
急速にショートカバーが入っていますね。。。。

加えて、こんなニュースもタイミング的には面白い。

3・FTXグローバル、ドルインデックス先物提供開始

アミンさんのツイートで知ったのですが
デリバティブ取引所FTXグローバルがDXY先物の提供を開始したとか。

Amin Azmoudeh | アミン・アズムデ
@aminimaz
https://twitter.com/aminimaz/status/1577259730300329984
FTXグローバルがFTXDXYを無期限先物で提供開始
https://www.neweconomy.jp/posts/263632
10/3~デリバティブ取引所FTXグローバル
「FTXドルスポットインデックス(FTXDXY)」 を無期限先物で提供開始

仮想通貨取引所「FTX」は現物取引量でBinanceとCoinbaseに次ぐ
世界第3位の人気の取引所です。
MLB大谷翔平さんとの長期的なパートナーシップ契約を結んだことも話題。

DXYというのはドルインデックスです。
今年はドル一強。独歩高です。
これを見るとDXYを売りたくなりますね。

※通貨インデックス一覧22年の動向 円インデックスが最弱です。。。
ドルインデックスとは、
ユーロや円、ポンドなど主要な通貨に対する米ドルの強さを示した指数。
指数化されていますが、その構成比を見てみると、、、

通貨名   比率
ユーロ      57.6%
 円      13.6%
英ポンドル11.9%
カナダドル 9.1%
スウェーデンクローナ4.2%
スイスフラン 3.6%

ユーロの構成比率が高いことがわかりますね。

このところのドルストレート通貨の値動きでは
DXY構成比率の高いユーロやポンドの戻りが大きく、
NZドルや豪ドルはあまり上がっていません。
偶然なのかもしれませんが、これはなかなか面白い現象ですね。
円に関しては例外ですが。。。

カナダも10%程度含まれていることから
ここからカナダドルの巻き返しが大きくなる可能性もあるかな、と思い
ドルカナダショートを作ってみました。

ドルカナダ1.3561ドルS ちょっと出遅れましたが、、、

そして、昨日までユーロショートで粘っていたのですが
このところの潮流からドル高の調整が大きく入りそう、と東京時間に
ユーロドルショートを損切りし、ドテンロングにスイッチしました。

ユーロドル0.9840ドルL です。

欧州が弱いというファンダメンタルズは何ら変化がないのですが
時として相場は売り方、買い方の需給で動くこともあります。
FTXのDXY無制限先物の提供開始というのが、
どれほど投資家のドルショートを誘うものかわかりませんが、
先物の提供開始というのは、
ゴールド市場や暗号資産市場でも
それまで高かった価格の大幅下落のトリガーとなってきた過去の事例がありますので
個人投資家に人気のある取引所での提供開始は興味深いニュースですね。

4・OPECプラス、日量200万バレル減産検討

これまでは日量100万バレル減産の可能性と報じられてきましたが
その倍の量の200万バレルの減産となると、マーケットへのインパクトは大きい。

原油先物相場は大きく上昇しています。
※WTI原油
しかし事前に期待値ばかりが高まって
実際に200万バレル減産で合意できなかった場合は
失望売りとなりますので注意。
どの産油国も原油を売って外貨を稼ぎたいわけですから
生産するな、と言われても安易には合意できないものです。
コロナショック時のようにあまりに価格が下がっていれば話は別ですが。

まさかの200万バレル減産で合意となれば
今年6月からの原油下落トレンドは一旦底入れとなる可能性もあり
今週のOPECプラス会合は大注目です。

原油が再び高値を取りに行く展開となれば
インフレ抑制の障害となってきますね。

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