2022年11月7日月曜日

1・10月雇用統計受けてドル安へ
2・カナダ雇用統計、予想の10倍の雇用
3・今週8日(火)米中間選挙
4・原油やゴールド大幅高
*****************************************
1・10月米雇用者数は予想上回る増加、失業率は上昇-強弱入り交じる

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-04/RKTPHUDWLU6801

非農業部門雇用者数(NFP)前月比 +26.1万人(予想+19.3:前月+31.5←+26.3)
失業率 3.7%(予想3.6%:前月3.5%)前月より悪化
平均時給 前月比 0.4%(前月0.3%)
     前年同月比 +4.7%
     
失業率は悪化しており強弱入り交じる結果だったのですが
12月FOMCでの利上げ幅は?

米雇用統計は大幅利上げ正当化、50bp予想変わらずとも-市場の見方
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-04/RKTUE3DWX2QA01

今週は米10月CPIが発表されますので、
現時点の予想にあまり意味はありません。
次回12月FOMCは 12月14日。
その前にもう一度、11月分の雇用統計の発表があります。

投資家にとっては市場の値動きがすべてですが
雇用統計を受けての市場の反応は「ドル安」
これは意外でしたね。

上記ブルームバーグ記事にあるように
12月の「大幅利上げを正当化」する内容だったと
受け止めた向きも多かったはずですが、金利もあまり上がらず。

※米国債利回り一覧


※通貨インデックス一覧 ドル独歩安でした


ドル安で米株は堅調、5日ぶり反発です。
やはり米株はアノマリー通りに年末に向けて株高でしょうか。
まずは今週の10月CPI。
これがあまりにも強すぎれば、金利高となり
米株上昇シナリオは腰折れのリスク。
しかし、インフレ鈍化の兆候が見られれば株は一段高?
ダウが200SMAをしっかり超えてきたら上値は一気に軽くなると思います。

2・カナダ10月雇用増、市場予想の10倍 失業率横ばい

カナダは0.25%だった政策金利を3月から会合連続で引上げ、
10月会合で3.75%まで引き上げたのですが、
10月は利上げ幅を前回の0.75%から0.5%に縮小しています。

BOCマックレム総裁は、利上げの幅を縮小したことについて
「金融の引き締めを過度に行えば景気は減速していく」と述べ、
景気への配慮を示していましたが、雇用が強すぎてびっくり(゚ロ゚)w

カナダ10月雇用増、市場予想の10倍 失業率横ばい
https://jp.reuters.com/article/canada-economy-employment-idJPKBN2RU1HR

雇用者数予想は +5000~2万人のところ +10.83万人。
平均賃金は 前年同月比+5.5% 上げ幅は9月の5.2%から拡大

次回12月の会合でも0.5%の利上げが見込まれます。
となると、12月会合で4.25%まで金利が上がることになりますね。

米国は現在すでに政策金利が4%、
12月FOMCで少なくとも4.5%、強ければ4.75%になるわけで
ドルのほうが強い展開が続きそうなものではありますが、
ドルカナダのチャートを見ると、三尊天井に見えなくもない。

先週は雇用統計のあと全般ドル安でしたが
カナダの雇用統計が強かったこともあってカナダドルが強かった。

※ドルストレート通貨一覧 ドルカナダ ヘッド&ショルダーか
それを指摘するならドル円相場。
日銀の緩和は続き、米国の利上げサイクルも続いているわけで
金利差拡大という側面から見れば
まだまだドル円上昇は続くはずですが、どうも上値が重くなってきた。

ドル円 日足
ドルはトップアウトしたのかもしれません。

3・8日(火)中間選挙、アノマリー的には

1942年以降20回の中間選挙において
「中間選挙後は株高となる」という強いアノマリーが存在します。

米中間選挙と株式市場のアノマリーを確認
https://www.smd-am.co.jp/market/daily/marketreport/2022/10/news221021us/
◆中間選挙前日から翌年末までの平均上昇率 18.4%、勝率は100%

結果がどうなるか、というより
過去の経験則に従ったほうがうまく行きそうな気もしますね。
米株は今週10日(木)発表の米10月CPIが強すぎて
崩れたところを拾うというのもありかな?

今週はドル売り方向でポジションを作りたいと考えていますが
CPIなどでドル高となった時が好機となるか?

4・原油、ゴールド大幅高

※WTI原油


※COMEXゴールド
シンプルにドル高だからだと思いますが、こんな記事も。

米原油先物5%上昇、EUのロシア産石油禁輸迫る
https://jp.reuters.com/article/global-oil-idJPKBN2RU1VJ
EUのロシア産禁輸は12月からなので材料としては弱い。
中国のゼロコロナ政策緩和期待なら、中国政府が否定しています。
この噂というのはこちら⬇

◆真偽不明のスクリーンショット、中国株の急騰を演出-投資家飛びつく
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-02/RKPRY3T1UM0W01

◆中国ゼロコロナ政策、堅持揺るがないと衛生当局者-緩和の期待くじく
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-06/RKWMDADWLU680

もし中国緩和期待で原油高だったということなら週明けから原油は急落
するリスクですが、ゴールドも強かったことから考えると
ドル安という金融要因が大きかったのでは?と思います。

ゴールド先物市場では
大口投機家ポジションがネットショート状態でしたので
ショートカバーが入ったものと考えられます。
ネットショートになるというのは過去20年にたった3回しか起こっていません。
つまり、投機家らは極度のゴールド弱気に傾いていたというわけですが
その割にはゴールド市場って大きく崩れていませんよね。
                              ひろこのWeeklyゴールドから

それもそのはず。中国、インドといった実需は旺盛に金を買っているのと
世界の中央銀行が7-9月期、四半期ベースで過去最大の金買いを行っています。
どこが買っているのかは憶測でしかありませんが、
西側投資家のゴールド売りを東側が拾っているという構図かと。

中銀の金購入量、第3四半期は過去最多を記録
https://jp.reuters.com/article/gold-demand-wgc-idJPKBN2RR276


NOTE
◆サマーズ氏、6%以上への米利上げが必要となる恐れ-インフレ抑制で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-05/RKV6NGT0AFB401
サマーズ氏が指摘するように
金利が6%まで上がるようなら株高シナリオは消滅か。。。

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**********今週の主な予定*************
7日(月)
中国貿易統計(10月)
ラガルドECB総裁、講演
ボストン連銀総裁、リッチモンド連銀総裁、講演
ユーロ圏財務相会合

8日(火)
ドイツ2年債入札
日本外貨準備高(10月末)
外国為替平衡操作実施状況(7-9月、日次ベース)
★★米中間選挙

9日(水)
日本景気ウォッチャー調査(10月)
中国消費者物価指数・生産者物価指数(10月)

NY連銀総裁、リッチモンド連銀総裁、講演

10日(木)
ECB経済報告
★★米消費者物価指数(10月)
ダラス連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、カンザスシティ連銀総裁、講演

11日(金)
英国GDP速報値(第3四半期)
欧州委員会秋季経済見通し
ベテランズデー祝日のため米債券市場は休場

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