年内最大の注目イベント、12月FOMCがいよいよ今週水曜日に迫りました。
前日13日火曜日にはCPI(消費者物価指数:インフレの指標)も発表されます。
米国だけでなく、今週は英国と欧州の金融政策会合もあって
重要イベントが集中、値動きが荒くなりそうです。
◆12日(月)
日本国内企業物価指数(11月)
◆13日(火)
ドイツZEW景況感指数(12月)
ユーロ圏ZEW景況感指数(12月)
★★米消費者物価指数(11月)
英中銀金融安定報告公表
米下院金融委員会、FTX破綻巡る公聴会
OPEC月報
◆14日(水)
日銀短観(第4四半期)
英消費者物価指数(11月)
★★米FOMC
EU東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議
◆15日(木)
NZ GDP(第3四半期)
豪雇用統計(11月)
中国中期貸出制度(MLF)1年物金利
中国新築住宅価格・小売売上高・鉱工業生産(11月)
スイス中銀政策金利
★★英中銀政策金利
★★ECB政策金利、ラガルドECB総裁 記者会見
★★米小売売上高(11月)
米NY連銀製造業景気指数(12月)
米フィラデルフィア連銀景気指数(12月)
◆16日(金)
フランス製造業PMI速報値(12月)
ドイツ製造業PMI速報値(12月)
ユーロ圏製造業PMI速報値(12月)
英製造業PMI速報値(12月)
米製造業PMI速報値(12月)
◆FOMC 日本時間15日 AM4:00
0.5%の利上げがコンセンサス
もし0.75%利上げならドル高加速。
0.25%にまで利上げ幅が縮小されればドル安加速となるでしょう。
利上げ幅0.5%がコンセンサス通りとなるなら
注目はドットプロット。「ターミナルレート」が
どの程度引き上げられるか、という点が最大の注目。
◆前回9月FOMC時点のドットプロット◆
2022年末が4.375%、23年末時点で4.625%、
ターミナルレートは「4.50-4.75%」
2023年に利下げが開始される、という見通しでした。
9月FOMC以降も強めの経済指標が出ていることや
FRB高官らがタカ派発言が繰り返されてきたことで
ターミナルレートは引き上げられるだろうという見方が強まっていますが
5.0~5.25%程度へ修正される程度なら予想の範囲内、
5.5%を超えるようだとタカ派的内容だとしてドル高が進みそうです。
現在のFED WATCHを確認すると
来年5月に政策金利は5.5~5.25%まで引き上げられるとの見込み。
これを超えてくる内容になるとドル高加速、ということです。
11月CPI 予想+7.3%、前月+7.7%
~6月の9.1%をピークに4ヶ月鈍化が続いてきたが、、、
重要なのはコア指数 予想+6.1%、前月+6.3%
~10月に低下したことでCPIショックと呼ばれる金利低下、ドル安が加速
このまま低下傾向を強めるのか、否か
市場金利は反発してきており、今週のCPI,FOMCを警戒し始めています。
※米国債利回り一覧
株も弱い。このまま反落基調を強める可能性にも備えたい。
※米主要株価インデックス一覧
137.06円でドル円ショートしていましたが
136.36円で買い戻しています。
200SMAで反発基調を強めそうな予感。
ドルの反発が来そうな気がします。
◆・15日木曜、ECB理事会
0.5%利上げがコンセンサス
政策金利は 2.0% ➡ 2.5%へ?
ECB利上げはあと2回、QTは来年初めに開始へ-エコノミスト予想
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-09/RMM97TDWRGG001
ECBは市場金利の上限・中心・下限となる3つの政策金利を設定。
中心は「主要政策金利」
民間銀行が国債などを担保に中銀から資金供給を受ける際に適用される金利ですが
上記記事では銀行が余剰資金を中銀に預ける際の「中銀預金金利」が
2.5%まで引き上げられて2.5%でピークをつけるだろうという予想。
中銀預金金利は、ECBが採用する3つの金利のうちの「下限」金利ではありますが
FRBが5%に達するかどうかという議論をしていることと比べれば
その半分の金利水準でピーク論が出ているわけで
金利面からみればユーロ上昇は本流ではない、ということになりますが、、、
足元のユーロ上昇はカレンダー的な需給か、
あるいはポジションの偏りの修正か。
◆・BOE MPC理事会
Bank of England is set to spoil the festive mood with another interest rate hike
https://biz.crast.net/bank-of-england-is-set-to-spoil-the-festive-mood-with-another-interest-rate-hike/
(イングランド銀行は、再度の利上げで祝祭ムードを台無しにしそうだ)
・0.5%利上げがコンセンサス
・10月の消費者物価指数(CPI)は11.1%と、41年間で最も高いインフレ率を記録、
昨年5月以来、インフレ率は銀行の目標値である2%を上回っている。
ポンドは正直どう動くか予想できません。
今週はポンド主導というよりCPI,FOMCで米ドル主導で動くと思っていますが・・・。
※キウイドルを0.6324ドルLは継続しています。
今週はドルが大きく動きそうですので、コストより上に逆指値をおいて
損にならないようにしながら放置します。
◆・ゼロコロナ解除はうまくいくのか
サマーズ氏が予見、中国医療制度「壊滅的」影響も-コロナ政策転換で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-09/RMMTYUDWLU6801
「6カ月後に中国が現在とは極めて異なる国になっている可能性は大きい」
“ゼロコロナ”大幅緩和の中国 発熱など訴える人が病院に長蛇の列
https://news.yahoo.co.jp/articles/e37f14ec1a2dee3b58ea08e8dba2a28b8b28a282
◆これは本当に暗澹たる気持ちとなる腹立たしい報道。
岸田首相、防衛費財源で増税に理解求める 国債は否定
https://jp.reuters.com/article/japan-prime-minister-idJPKBN2SU05H
この先の日本は大丈夫なのか。
日本の税収は過去3年、過去最高額を更新し続けています。
コロナ禍、民から資金が吸い上げられてきたのです。
これは2018年の消費増税の影響が大きい。
コロナ禍直前の増税を減税することなく税収は増えているというのに、
岸田政権になってからは増税の話題ばかりです・・・
自民党内からも懸念の声が上がっていると報じられていますが
本気で岸田さんを止めないと本当に日本は世界から取り残されてしまいますよ。
すでに30年成長が止まったままですが、景気が上向きそうになる度に
増税を繰り返してきたからです。何故本格的な賃金上昇を伴うインフレの実現を
目前にして、法人税増税などと口にできるのか全く理解できません。
安倍元首相は防衛費拡大には国債発行で、とおっしゃっていましたが
岸田首相はそれを明確に否定し、増税を明言。
岸田首相の「防衛増税」表明に身内から猛反発 自民会合で「怒号」、閣僚から異例の注文も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/219036
防衛増税、自民で反対論噴出 「唐突」「雑だ」、年内決定危ぶむ声
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022120900989&g=pol
おまけに来年は黒田日銀総裁の任期満了にて、
仮に後任総裁による金融緩和の修正があるなら円高となるリスクも。
緩和終了に増税では日本株が上がるとは思えませんが、
岸田政権とともに日本は沈んでしまうのでしょうか。
◆中国アラブ関係「新局面」、元建て取引推進で米揺さぶり 習氏
https://jp.reuters.com/article/china-saudi-arabs-idJPKBN2ST1VQ
・習氏、石油・ガス貿易の人民元建て決済を推進する姿勢を表明。
~世界貿易における米ドルの支配的地位に揺さぶりをかけた格好。
・サウジ皇太子は「中国との関係が歴史的な新局面」入りすると表明
~サウジは国内都市でのクラウドコンピューティングおよびハイテク複合施設の
建設についてファーウェイと合意
米国はこれを黙認するのか?
イラクのフセイン政権が倒れる事となった背景には
原油の決済通貨をドルからユーロにスイッチすることを
イラクが決めたことが背景にあるとも言われています。
イラク:原油決済通貨のユーロへの変更、シリア・ヨルダン向けパイプラインの再開等国連経済制裁解除へ向けた動きを活発化(過去記事)
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1002635/1002682.html
イラク戦争の原因
http://www2.odn.ne.jp/~cdj80950/column/n293.html
ドル覇権というのはペトロダラーのことです。
貿易(エネルギー)決済通貨がドルであるということが
世界の基軸通貨としての覇権を揺るがぬものにしているのです。
これを他通貨に切り替えるなど米国に取って許せることではないのです。
イラクはそれを行おうとして米国の逆鱗に触れたと囁かれていますが
中国とサウジはどちらも大国であり、米国にとっても大きな存在ですが
バイデン政権はどうでるでしょうか。
共和党政権時代はサウジとはうまくやっていたんですが、、、。
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