クレディ・スイスのCoCo債が急落しています。
Yuji氏Tweetから
https://twitter.com/yar1_/status/1635998410229645312
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-15/RRIXXZT0AFB401
・複数通貨の指数によればcoco債の年初来リターンはドル換算でマイナス0.6%に悪化
・最大のリスクは欧州の預金者も弱体化した銀行から逃げ始めること
・欧州の銀行も証券や債券のポートフォリオに隠れた損失を抱える可能性がある
※coco債= 銀行などの金融機関が発行する銀行債で高リスク商品。
銀行資本が劣化すると強制的に株式転換される偶発転換社債。
要するに株価が一定の水準を下回ると株に転換され、
発行銀行の資本とされちゃいます。
買い手はリスクが大きいですが
発行銀行は株主が増え増資されるという仕組みなので破綻しにくくなる?
まあ、それを承知の上でも高利回りは魅力だということか。
ドイツ銀行が破綻の危機と騒がれた頃にも
ドイツ銀行が発行したcoco債が話題となりましたが、また出てきました。。
高リスク商品であるがゆえに利回りが高いのが特徴で
投信などに組み込まれ、マイナス金利下の日本でも
地銀などが保有している可能性も。
日本国債は金利面に魅力がないだけでなく
日銀が日本国債の半分を保有するまでに購入しており流動性がない。
日本の銀行は外モノ投資、いわゆる外債で運用してきたわけですが
去年の金利急上昇=債券価格下落で損失を抱える銀行も多いと考えられますが
高利回りであるcoco債にどの程度手を出していたか、、、。
この点が不安ですね。
SVB破綻の問題は、米当局がBTFPというスキームを打ち出し
預金の全額保護を発表したことで、信用不安が拡大するのを防ぎました。
まだSVBの買い手はまだ見つかっておらず不透明要因は残されていますが、
昨日14日火曜のNY市場は買い戻しが優勢で
クレジットリスクは沈静化していました。
ところが、今日15日はクレディ・スイスリスクで
全面リスクオフ相場再開です。
米国発のSVB,シグネチャーバンク、シルバーゲートバンク倒産とは
問題が異なります。全くの別の問題。
そもそもクレディ・スイスから資金流出が続いていることは
今日に始まった話ではないですし、
株価が売られまくっていることも周知の事実でした。
なぜ今日これほどヒステリックに騒がれだしたのか
首を傾げる向きもあるのですが、きっかけはこのニュース。
●クレディS筆頭株主が追加支援否定-株価急落、CDSは危機水準
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-15/RRK168DWLU6801
筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンク(SNB)は同行に追加投資をすることはない。
SNBって、スイス中央銀行?
スイス中銀が見捨てたのか、と勘違いした向きがあったとかなかったとか。
この誤解による下落なら誤解が解けたから反発するはずですが、
そうはなっていませんね。CDSは史上最高値更新で危機的レベルへ上昇。
●クレディSのドル建て2026年償還債が急落、ディストレス水準に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-15/RRKBLYDWLU6T01
●クレディS 社債保証コストが1000bp接近-政府支援議題でないと会長
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-15/RRJZWXDWRGG001
そしてクレディ・スイス発行のcoco債も暴落しているというわけ。
クレディ・スイスの危機、とあってリスクオフでもスイスが売られています。
※通貨インデックス一覧
リスクオフ時にはドル高、円高、そしてスイスフラン高となるのが定石ですが
フランが売られている!!そしてユーロも。
そして米金利、再下降。
リスクオフの様相ですが、米株はそれほど崩れていません。
SOX指数などほとんどレンジですし、NASDAQも今日はプラス圏に。
というのも市場はこの夏の利下げを本格的に折り込み始めました。
Fedウォッチ、3月FOMCで0.25%利上げして利上げは打ち止め。
6月、7月ち0.25%づつの利下げがあるとの折込になっています。
テック系があまり下げていないのは利下げ期待からか。
日経平均ロングは損切りました。。。
三空叩き込みでも反発力が弱かった。
夜間の日経平均先物は26190円まで売られました。トホホ。
スイス円を146.052円で売り参戦。
明日はECB理事会ですが利上げするでしょうか?
ユーロドルの売りも狙ってみたいと考えています。
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