週末G7は外相会合や環境相会合が話題をさらいましたが
財務相・中央銀行総裁会議では植田新総裁が国際デビュー!
金融システムの安定と強じんさを維持するためG7が結束し
適切な行動をとる用意があるとする共同声明を採択しました。
日本が議長国を務めたんですね。
植田総裁が国際デビュー、「物価目標実現目指し金融緩和継続」-G7
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-12/RSZRNAT1UM0Z01
12日、財務相・中央銀行総裁会議にて
~物価が目標の2%を大きく上回って問題を引き起こすリスクよりも、
「2%を下回ってしまって物価目標の達成が遠のいてしまうリスクに
焦点を当てるのが適切だ」と緩和継続のオーバーシュート型コミット。
先週10日の就任会見でも緩和継続が適切と話していましたので
サプライズはありませんが、日銀が拙速に動くことはないとの認識が
改めて確認されました。
一方で、先週末は米国の要人がタカ派発言を行ったことで
米金利が上昇して週末を終えています。
ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事
「インフレはまだ高すぎる、我々の仕事はまだ終わっていない」
「コアインフレはあまり改善されていない」
「金利をさらに引き上げる必要」
要人発言で、
日本=緩和継続
米国=利上げ継続 ➡日米金利差拡大でドル円上昇となりました。
※米国債利回り一覧
■米消費者の1年先インフレ期待、4.6%に大幅上昇-ミシガン大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-14/RT3YXWDWX2PT01
・1年先のインフレ期待 3月時点3.6% ➡ 4月4.6%に上昇
・マインド指数 3月時点 62 ➡ 4月 63.5
先週は3月分のCPI,小売売上高などは弱かったのですが、
インフレ期待が上昇で、複雑な動き・・・・。
■米小売売上高、2カ月連続で減少-燃料や自動車が落ち込む (2)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-14/RT3UT2DWX2PS01
・米小売売上高は前月比1%減(予想0.5%減)
・2月は0.2%減(速報値0.4%減)に上方修正
・ガソリンと自動車を除いたベースでは0.3%減(予想0.6%減)
ここからの焦点は、
3月の金融危機で下がりすぎた米金利がどこまで反発するか、です。
市場の折込みは5月FOMCでもう1回の利上げがあって
現在の5.0%➡5.25%になる、というものですが
2年もの金利が現在4.1%、10年金利が3.5%台と言うのはやや低すぎる。
ただ、7月以降のFOMCでの利下げに踏み切るとの折込みであるため
2年後、10年後の金利がどのレベルにあるのが適正なのか、
市場が模索しているということですね。
先々の期待インフレ率が上昇すれば、長期金利はもっと回復するでしょうし、
期待インフレ率が上がらなければ、金利はなかなか上がらない。
それによってドルの動向が決まる、ということですが
週末、イエレン財務長官がこんな発言をしています。
■米追加利上げ、銀行融資引き締めで不要になる可能性=イエレン氏
https://jp.reuters.com/article/global-banks-yellen-idJPKBN2WD00L?il=0
これは1ヶ月前の番組で岡崎良介氏が指摘していたことそのままですね。
【今回の銀行破綻を債券市場はどう織り込んだのか】
もはや利上げに頼る必要はない 3月16日放送
https://youtu.be/_PYgRUVap9M?list=PLPahQJUvkK8HUtDoBLBloviXXxNBs97xl
銀行破綻を受けて金融機関が慎重になり、融資を一段と引き締める可能性を指摘、
FRBの追加利上げが不要になる可能性がある、というもの。
それでも現在の金利先物市場の金利折込は
5月FOMCで0.25%の利上げあり、ですけどね。
利上げがあっても後1回というのが現在のマーケットのコンセンサスです。
金利は下げすぎた分のリバウンドはあっても
大きく上昇するとは思えず、ドル高は続かぬような気がします。
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それから先週末から本格化する米企業決算において
まずは銀行セクター、大手銀行は地銀からのマネーシフトもあって良好。
■JPモルガンなど大手行決算、金利上昇で好調-小規模行から預金流入も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-14/RT4AATT1UM0X01
金融システム不安から引き起こされた中小銀行から大手銀行への資金シフト、
いつまで続くかは不透明であることと、逃避性の高い資金であるため
安定した預金ではないとも思われますが、
米決算、出だしはまずまずです。
ただし、
米主要500社の第1四半期、4.8%減益見込み=リフィニティブ
https://is.gd/seeFIw
3月の銀行破綻からの流れの中で、
リーマンショックのような金融危機への発展は避けられたように見えますが
米株がここからさらに上る可能性があるでしょうか・・・。
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ただ、日本株・日経平均はテクニカル的にとてもいい形状。
※日経平均 三角持ち合いを上にブレイク
「バフェット相場」でしょうか。
バフェット来日で日本株追加投資の意向が流れたことが支援材料なのか、
日経平均は6営業日連騰です。
ファーストリテイリング<9983>が好決算&業績上方修正を発表し急伸
したことも日経平均を支えました。
さらに、4月の日銀会合でも政策修正リスクが低いことも
安心感につながっていると思われます。
先週、日銀、植田新総裁の就任会見では早期のYCC解除の可能性が
高くないことが示されました。
GWに入るまで、意外と日経平均主導で日本株市場が湧きそうです。
米株が大きく崩れることがなければ。
マクロにプラスの要因としてこの週末に発表された中国指標も。
■中国新築住宅価格、3月は前月比+0.5% 21年6月以来の高い伸び
https://jp.reuters.com/article/china-economy-houseprices-idJPKBN2WD04K?il=0
・中国3月の新築住宅価格 前月比+0.5%(21年6月以来の高い伸び)
・前年比▼0.8%(22年6月以降で最小の低下率)
「安定化と回復の傾向が見られ、不動産市場全体が昨年の低迷から
抜け出したことがはっきりした。」
中国経済の正常化、回復は日本だけでなく世界経済にとってプラス。
日本株の支えにもなるでしょう。
為替ポジションは
ユーロドル1.0977ドルロング➡1.1016ドル手仕舞い
ポンドドル1.2449ドルロング➡1.2476ドル手仕舞い
変わって
豪ドルドル0.6770ドルショート
キウイドル0.6280ドルショートになりました。
米ドル反発基調ですが、それも長くは続かないと思います。
再度ユーロ、ポンドの押し目を狙うかも。
オセアニア通貨は中国が好調となり、世界のマーケットが
リスクオンセンチメントとなれば上がる可能性もありますが、
そうはならずにやはり景気があまり良くないということで売られるのでは・・・?
高インフレで景気はあまり思わしくありません。
NOTE
MUFG、クレディSのAT1債950億円を富裕層に販売ー無価値
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-14/RT3DW6T0G1L601
この記事、14日金曜日の18時ですが
週明けの日本市場、どう反応するかには留意しておきたい。
一部の富裕層だけに限定される話ですが、
MUFJモルガン・スタンレー証券が950億円
みずほ証券が40億円、というのが明らかになっています。
******今週の主な予定********
4/17(月)
●米 4月 NY 連銀製造業景気指数(21:30)
●米 4月 NAHB 住宅市場指数(23:00)
●米 2月対米証券投資(18日 5:00)
18(火)
●3月首都圏新規マンション発売(14:00)
●新規上場:ジェノバ(5570 グロース)
●中国 1-3月期 GDP、3月工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資(11:00)
●上海モーターショー(〜27日)
●独 4月 ZEW 景況感指数(18:00)
●米 3月住宅着工件数、
米 4月 NY 連銀ビジネスリーダーズサーベイ、
米 3月建設許可件数(21:30)
19(水)
●新規上場:エキサイトホールディングス(5571 スタンダード)
●3月訪日外客数
●英消費者物価指数・生産者物価指数(3月)
●ベージュブック(米地区連銀経済報告)(20日 3:00)
20(木)
●3月貿易収支(8:50)
●2月第三次産業活動指数(13:30)
●日銀地域経済報告(さくらリポート、4月)
●NZ消費者物価指数(第1四半期)
●イスラム世界ラマダン明け(この頃)
●米 4月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
●米 3月中古住宅販売件数(23:00)
●ウォラーFRB理事、アトランタ連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、講演
21(金)
●3月消費者物価(8:30)
●新規上場:楽天銀行(5838 プライム)
●ドイツ製造業PMI・非製造業PMI速報値(4月)
●ユーロ圏製造業PMI・非製造業PMI速報値(4月)
●英製造業PMI・非製造業PMI速報値(4月)
●米 4月製造業PMI:非製造業PMI(22:45)
22(土)
●G7 労働雇用相会合(〜23日倉敷)
●G7 農相会合(〜23日宮崎)
23(日)
●統一地方選挙投開票(一般市、特別区、町村議会の議員および長)・衆参補選投開票
【米企業、主な決算発表スケジュール】
■04/18(Tue)
バンク オブ アメリカ [Q1 2023 Earnings Release]
バンク オブ ニューヨーク [Q1 2023 Earnings Release]
ロッキード・マーチン [Q1 2023 Earnings Call]
オムニコム・グループ [Q1 2023 Earnings Release]
ゴールドマン サックス [Q1 2023 Earnings Release]
ネットフリックス [Q1 2023 Earnings Release]
ジョンソン エンド ジョンソン [Q1 2023 Earnings Release]
■04/19(Wed)
USバンコープ [Q1 2023 Earnings Release]
IBM [Q1 2023 Earnings Call]
ベーカー・ヒューズ [Q1 2023 Earnings Call]
ラスベガス サンド [Q1 2023 Earnings Call]
Dow Inc [Q1 2023 Earnings Release]
テスラ [Q1 2023 Earnings Release]
ナスダック OMX グループ [Q1 2023 Earnings Call]
モルガンスタンレー [Q1 2023 Earnings Release]
■04/20(Thu)
AT&T [Q1 2023 Earnings Release]
アメリカン・エキスプレス [Q1 2023 Earnings Release]
フィリップモリス インターナショナル [Q1 2023 Earnings Call]
■04/21(Fri)
プロクター・アンド・ギャンブル [Q3 2023 Earnings Call]
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