2023年6月1日木曜日

 日経平均5日ぶり大幅安。
月末ということでMSCIなどのリバランスの売りもあったかと思われます。

今日プライム市場の売買代金 6兆9552億円 過去最高です。
旧東証1部の記録だった13年5月23日(5兆8376億円)を上回りましたが、
この背景には MSCIなどのリバランス取引があります。

大引け前のわずか1分間の間に約3兆5000億円の売買が成立。
半分はリバランスによる売買ですね。

東証プライムの売買代金、過去最高6.9兆円 持ち高調整
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB318C00R30C23A5000000/

リバランスによるものだから、今日の下落は気にしなくていい?
それとも、ここに別要因が加わってセンチメントが変わる可能性も?

高値波乱は相場の転換を示している可能性も否定できませんので
超長期には日本株は上昇トレンドにあると思われますが
足元は調整の下落にも備えるべきか。

1つ懸念されているのが、債務上限問題がクリアになった場合。
(可決見込みではあるものの 足元では議会合意待ち)
アメリカ債務上限の凍結法案、下院で採決へ 
「前哨戦」は僅差で可決も先行き予断を許さず
https://www.tokyo-np.co.jp/article/253690

何が懸念されているかというと、合意されれば
米政府は滞っていた資金を調達すべく、国債を発行しますね。

ゴールドマン・サックスは、米財務省は速やかに1兆ドルを調達する必要があり、
これらの国債を購入するために市場から流動性が枯渇する
=株式市場や銀行口座から資金が流出する可能性。
市場はこれに耐えられるのか?

と指摘しています。
1兆ドルって140兆円くらい?
一気にこれが債券に向かうとなると、株が下がる?
https://twitter.com/Goldriver2020/status/1663866711039438849

今夜の米株、崩れてきたようにも見えますね。。。
今夜は米経済指標も冴えなかった。

・5月シカゴ購買部協会景気指数(PMI):40.4(予想:47.3、3月:48.6)
 (昨年11月以来の低水準)

中国から出てきた指標も悪かったですね。

・中・5月製造業PMI:48.8(予想:49.5、4月:49.2)
・中・5月非製造業PMI:54.5(予想:55.2、4月:56.4)
 
中国が冴えないということは、需要が鈍いということでもあり、
世界の景気の先行きに不安が広がります。
 
しかし、米国の労働市場は相変わらずタイトです。
つまり、賃金は低下することは考えにくく、インフレは持続すると見られます。

米求人件数、4月は1010万3000件に増加-市場予想を上回る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-05-31/RVJ0EUDWX2PS01

ドル金利上昇要因ですので、為替市場ではドル買い要因ですが
他の景気指標が悪化する中で、インフレ関連指標だけが強い、というのは
最悪の展開です。それこそスタグフレーションのリスク。

その意味で今週の雇用統計の数字もとても重要。
強い数字はむしろ、株の売り材料となってくるかもしれません。

現在の予想は、前回5月雇用統計より悪化する予想ですが。
6月NFP市場予想は+19.0万人(前回+25.3万)20.0万人を下回れば、2021年1月以来。  
   失業率は、前回より0.1ポイント悪化して3.5%の予想。
平均労働賃金は、前月比+0.3%、前年比+4.2%(前回+0.3%、4.4%)予想と

現時点で6月FOMCでの利上げ折り込みは 66%にも達していますが
これがどう変化するかに注目。
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そして今日はユーロが一段安の展開。
欧州のインフレが急速に低下する気配が。

■ドイツ輸入物価(4月)予想以上に低下、インフレ鈍化の兆候
:前月比 ▼1.7%(予想▼0.5%)
:前年同月比▼7.0%(予想▼5.8%
                     
■フランスEU基準CPI(5月)22年5月以来の小幅な伸び
:前年比+6.0%(予想+6.4% 4月+6.9%)

■スペインCPI 予想以上のインフレの伸び鈍化
:前年比+3.2%(予想+3.6% 前回+4.1%)
:前月比▼0.1%
■スペインEU基準CPI
:前年比+2.9%(予想+3.6% 前回+3.8%)
:前月比▼0.2%

しかし、今日エストニア中銀総裁はまだ利上げの必要があると発言。                       
ECB、少なくともあと2回の追加利上げ公算大-ミュラー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-05-31/RVIGYWT0G1KW01?srnd=cojp-v2
政策委員会メンバーのミュラー・エストニア中銀総裁

米国も、欧州も追加利上げの公算ですが
オーバーキルとならないのだろうか?という懸念が。。。

ユーロは弱い指標を受けて売りが優勢です。
ユーロドル日足チャート
ドル円を139.91円売り
キウイ円84.84円売り
ユーロドル1.0908ドル売り継続。

 今週のひろこのウィークリーGOLDは池水雄一氏
こういう話を改めて伺うことで、GOLDは長期上昇継続だなぁと確信。

<In Gold We Trustレポート2023より>
『Showdown 対決』
https://youtu.be/sHYcOnLbh9Y
◎歴史的マクロの変化
◎増え続けてきたM2が減少
◎地政学リスクからの新興国のドル離れ=ゴールド買い

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