30日(火)のドル円相場、かなりトリッキーな値動きでした。
まず、30~31日は月末であるため
リバランスの日本株売りや円買いの特殊フローが出るリスクがある、
というカレンダー的要素もあったかと思われますが、
要人発言が相次ぎました。
■植田日銀総裁
「デフレ状況ではなくなった」
このコメントでドル円下落一時139.96円まで下落。
ただし、物価上昇率について
「23年度半ば以降にかけてかなりはっきり下がっていく」とも述べており、
緩和継続のスタンスも改めて表明したこともあり、
ドル円は再び大きく上昇していきました。。。
物価見通し、今年度後半や来年度以降「かなり不確実」=日銀総裁
https://jp.reuters.com/article/boj-ueda-idJPKBN2XL031
■鈴木財務相
「為替、引き続きウォッチしていく」
そしてやはり140円台は当局としても警戒レベルなのか
円安ドル高の牽制に動き始めました。
■「財務省、金融庁、日銀が情報交換会合を開催、午後5時半から」
この報道が出た直後に再びドル円急反落。
そして会合後のコメント、
■神田財務官
「過度な為替変動は好ましくない」
「為替市場の動向に適切に対応する」
「特定の相場のレベルには着目しない、変動幅が重要」
「為替市場の動向に適切に対応する」
「日々の為替市場の動向のコメント控えたい」
「必要とあればあらゆるオプションの用意」
為替市場への牽制発言としてはあまり強いものではなかった、
とのマーケットの解釈によって
ドル円相場は140.10円➡140.60円まで上昇。
とまあ、ドル円相場は上へ下への乱高下となりました。
為替市場の牽制コメントには段階があります。
現時点で、鈴木財務大臣、神田財務官が発言しているのは
「市場を注視している(ウォッチしている)」
「過度な変動は好ましくない」
「あらゆる手段を排除しない」
この辺の発言ですね。
あまり強い市場牽制ではありません。
もっと強いドル高円安への牽制コメントとしては
「 断固たる措置を取る」
「いつでもやる用意ある」
というものがありますが
「介入」というキーワードこそ使いませんが
当局の市場介入の可能性を具体的に示唆してきます。
今はまだそのレベルにないため
神田財務官のコメントを受けてむしろドル円は買い戻されて上昇しました。
神田財務官のコメントからは現状の為替水準で直ぐに介入して
ドル高円安を止めなくちゃならない、
という逼迫した状況にないことがうかがえますが、しかし、
当局が不快であるレベルにまでドル円が上昇したのだろう、ということは明白で、
此処から先ドル円下落を押し目と考えてロングするのはリスクが高いかと思われます。
昨年22年の介入の本気度を思い返してください。
やるときはやります、、、。
※ただし昨年最初の介入(9/22)では、
ドル円上昇は止められず、その時の145円から最終的には151円台まで
ドル高円安は継続しましたね。。。
10/21はこうしたドル円ロングを叩き潰す本気の介入でドル円相場はトップアウトしました。
さらに、今夜米金利は急反落しています。
債務上限問題への警戒が溶けてきたため、ということでしょうか
特に1ヶ月ものの急低下はそうでしょう。
2年、10年金利まで下がっているのはどういうわけか?
今夜発表の経済指標は意外と強かったんです。
にも関わらずドル金利が低下している。
・5月消費者信頼感指数:102.3(予想:99.0、4月:103.7←101.3)
・3月FHFA住宅価格指数:前月比+0.6%(予想:+0.2%、2月:+0.7%←+0.5%)
というわけで、ドル高一服となりそうな気配。
ドル円を139.91円で
キウイ円を84.84円で売り参戦。
カナダ円101.67円ロングは103.67円で手仕舞いました。
ユーロドル1.0908ドルショートは継続。
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