FOMCは、予想通り利上げ見送り。
ただしドットチャートの年末中央値は5.6%(これまでは5.1%)
ターミナルレート(利上げの最終着地点)が0.5%引き上げられました。
0.25%の利上げを年内あと2回やる可能性がある、という
タカ派メッセージが打ち出されたため、
FOMC前にはPPI(21:30発表)の数字でインフレの鈍化が確認され
売りが優勢だったドル円相場(139.28円まで売られていた)が、
一気に吹き上がりました。
■FOMC金利据え置き、ほぼ全員が利上げ再開予想とパウエル議長
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-14/RW98OMT1UM0W01
ところが。
東京時間には141.50円までドル円が上昇したのですが、
今夜、急速にドル円相場売りが優勢となっています。
※ドル円日足 レンジ上方ブレイクかと思われたが上ひげ?
あるいはECB理事会がタカ派的結果となったことで
ユーロ高(ドル安)が効いているのか。
まずは今夜発表あれた主な米指標。
・先週分新規失業保険申請件数:26.2万件(予想:24.5万件、前回:26.2万件←26.1万件)
⬇先週と変わらずだが予想より悪い 失業保険申請は多い
・失業保険継続受給者数:177.5万人(予想:176.8万人、前回:175.5万人←175.7万人)
⬇保険継続受給者が増えている
・5月小売売上高:前月比+0.3%(予想:-0.2%、4月:+0.4%)
⬇予想より良かったが、前月より低下
・5月小売売上高(自動車除く):前月比+0.1%(予想:+0.1%、4月:+0.4%)
⬇予想どおりだが、前月より低下
・5月輸入物価指数:前月比▼0.6%(予想:▼0.5%、4月:+0.3%←+0.4%)
⬇輸入物価急低下、マイナスへ。予想も下回る
・6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:▼13.7(予想:▼14.0、5月:▼10.4)
⬇予想よりマシだが、前月よりマイナス幅拡大
・6月NY連銀製造業景気指数:+6.6(予想:▼15.1、5月:▼31.8)
⬆前月のマイナスからジャンプアップ!!
NY連銀製造業景気指数だけがものすごく良い数字でしたが、
他の指標が総じて冴えない数字だったことでドル金利、低下しています。
FOMC、あと2回の利上げの可能性を示唆しましたが、
だったら今回上げればよかったじゃない。
なぜ一旦利上げを停止したのか?
それはこの後出てくる経済指標を十分に見極めたいということですね。
強い数字が出てくれば再利上げも辞さないということでもありますが
弱い数字ばかりになってくるようだと、
このまま利上げしない=できない可能性もある。
と市場は考えているのだと思います。
ということで、一見タカ派的内容にみえたFOMCですが
ドル金利も低下、ドルインデクスも大きく低下しています。
※通貨インデックス一覧 ドル独歩安
【ECB理事会】
米国FRBよりタカ派スタンスを示したのが今夜のECB理事会。
政策金利を予想通り0.25%引き上げ4.00%に。
8会合連続利上げと同時に、7月に資産購入プログラム(APP)の
資産再投資を中止すると発表しました。
さらに、インフレ、コアインフレ見通しも引き上げています。
23年インフレ見通し 5.4%(前回3月見通し5.3%)
コアインフレ見通し 5.1%(前回4.6%)
24年インフレ見通し +3.0%(+2.9%)
コアインフレ見通し +3.0%(+2.5%)
2025年末まで目標の2%を上回ると予測。
=利上げが継続され、高金利が持続されるとの観測強まる。
23年GDP見通し 0.9%(前回見通し+1.0%)引き下げ
24年GDP見通し +1.5%(+1.6%)
ラガルド総裁会見
「我々はまだやるべきことがある」
「利上げ見送りや休止は考えもせず、協議もしなかった」
「インフレが過剰に長期にわたり高過ぎる」
「7月も利上げする可能性が極めて高」
7月に加え、9月の追加利上げの思惑も強まっているようで
ユーロが急騰していますね。
FRB,ECBとタカ派メッセージを市場に送ったわけですが
明日の日銀は緩和継続なのか?
クロス円の上昇を見ていると市場は日銀は動かないと見ているわけですが
サプライズがあれば円高のリスク。
ですが、豪ドル円ロング(92.81円L)は継続しています。
今日の安値を割り込んだところで手仕舞うこととします。
今日ポンドドルを1.2675ドルでロング参戦しました。
(ユーロはECB理事会控えていたので避けた)
このニュースで英国もタカ派に転じる可能性があるのが買いの理由。
⬇
英労働市場、予想外のタイト化-賃金の伸び加速、失業率は低下
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-13/RW6M2RT0G1KW01
英雇用統計:2-4月の失業率 3.8%(予想4%)
;平均所得伸び 7.2%に加速、パンデミック以外で過去最高
英国債利回り25bp急伸、2008年以来の高水準-ピーク金利6%視野に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-13/RW6ZBYT0G1KW01
英国の金利は6%まで折り込みが進んでいます。
年内に合計1.25ポイントの追加利上げがあり、5.75%に。
さらに来年2月に0.25ポイントの追加利上げがある確率も約50%。
これが足元ポンドが強い理由ね。
主要国短期金利比較 ポンド円でもいいんだけど明日日銀だし・・・
ポンド円も狙ってみます。押してくれれば、、ですが。
日本株強いですが、こんな時個別銘柄物色はどうすればいいの?
今週のマーケットディーパーは
元ゴールドマン・サックスで
巨額資金を運用していた株式会社パフィン代表取締役 斎藤岳氏に
機関投資家の日本株個別銘柄選別法をお伺いしています。
今話題のPBR1倍割れ企業を選ぶ基準について。
大変わかりやすく勉強になりますので、是非動画を。
<市場環境に左右されない銘柄はないのか?>
『日本株・個別株物色の思考法』
https://youtu.be/Y9Kxl4t5e50
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