2023年12月8日金曜日

※最後に追記あり。

 12月日銀がマイナス金利解除するって?

日銀12月会合ライブ、正副総裁発言でマイナス金利解除観測が再燃
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-07/S59SGHT0G1KW01?srnd=cojp-v2

今日7日、参議院財政金融委員会の国会答弁で植田総裁
「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」と発言

・昨日6日の氷見野副総裁講演では
 「出口を良い結果につなげることは十分可能だろう」と語っていた
 
・OISが織り込む12月のマイナス金利解除の確率は一時40%強に上昇
 
チャレンジングな状況、というワードが
植田総裁はマイナス金利解除に挑む、とでも捉えたのだろうか。

国会答弁でこのワードが出た東京時間もやや円高に反応はしたものの
本格的に円買いが入ったのは欧州勢が参戦し始める15時台から。
個人的には12月のマイナス金利解除はやや早計ではないかと思ったのですが
思い返されるのが
9月に話題となった読売記事。

マイナス金利解除「物価上昇に確信持てれば選択肢」…植田日銀総裁インタビュー
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230908-OYT1T50416/
・「マイナス金利の解除後も物価目標の達成が可能と判断すれば(解除を)やる」

・解除のタイミングについて、来春の賃上げ動向を含め、
「年末までに十分な情報やデータがそろう可能性はゼロではない」

これで年内12月の日銀会合でのマイナス金利解除の思惑が広がったのですが
その後、植田総裁の粘り強く緩和を継続するなどの発言で
この期待と思惑は薄れていったのでした・・・

しかし、これは年内解除もありうるとした布石であった。
こうしたメッセージを見逃すべきではないと考える向きもあります。

市場環境の変化として、
「米国が早ければ来春利下げを開始する可能性」が出てきたことも重要です。

これまで日銀のマイナス金利解除は春闘の結果が見えてくる春頃、
4月の日銀会合というのがコンセンサスでした。

しかし、ついこの間までHigherforLongerなどと言って
高金利政策は長期間続けるとしていた米国の利下げが
金利先物市場では3月にも始まる、と急転換しています。
(タカ派のウォラー理事もハト派に・・・)

米国の利下げ開始時期と日銀のマイナス金利解除が同時期となると
日米金利差が急速に縮小しドル円相場はクラッシュしかねない?
(クラッシュはしないと思いますが、インパクトは大きくなりそう)
という観測もあるようで、米国が利下げに動く前に
マイナス金利解除の地ならしは済ませておきたい、
というふうに日銀が考えているのではという見方が広がっているようです。

流石に今月のマイナス金利解除はないと考える向きも
多いと思われますが、米金利環境次第ではない話ではないのかも。
10月のYCC再修正もややサプライズでしたし
すでにYCCは形骸化させています。
やること、やってるって感じもありますよね。

今日は日本の金利急反発しています。

足元で米金利は急低下中でしたので、日米金利差は急激に縮小中。
※日米金利差(10年)とドル円


22年の米利上げ開始からドル円相場は日米金利差に支配されてきました。

実は日米金利差だけでみると10/19には拡大が止まり
縮小フェーズに入っていたのですが
ドル円相場はその後も上昇が続き、トップアウトしたのが11/13でした。

この背景にあるのが投機筋の円キャリー取引でしょう。

米国の追加利上げサイクル終焉=米金利低下の過程で、
株が大きく反発上昇=リスク選好相場となる中、
特に海外投機筋が「円キャリー取引」を拡大させていました。

ドル円IMM通貨先物ポジ


・ドル円ロング(円ショート)ポジションは11/14には13万枚を超えていた

これらのリスクポジションが一気に巻き返される過程にあるのだと思います。
円ショートの巻き返しですから、円買いとなりますね。

10/19に始まっていた日米金利差縮小を無視して
ドル円を買い上げた投機筋がやられている相場です。
日銀を舐めていた、ということでしょうけれど、
これで12/19の日銀会合で、マイナス金利解除がなければ
今度はショートカバーでドル円が吹き上がるリスクがありますね。
その可能性だって十分にあります。。。
今年はクリスマス休暇どころではありませんね。

※ドル円日足

ひとまず決着がでる日銀会合がある12/19までの相場として、
200SMA(ピンクのライン)までの下落があるか。
ちょうどこのレベルは今年のドル円の上昇幅に対しての38.2%押しレベル。
142.50円近辺が最初の下落のターゲットとなるような気がしています。

もちろん、戻り局面もあるでしょうから、底値売りしないように。

ドル円ポジションは
下落過程で増し玉しています。
最初のドル円ショートコストは147.13円。

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やはりユーロが下げ止まってきました。
12月アノマリー的に強いキウイも反発しています。

というか、今日はドル安気味ですね。
※通貨インデックス比較

明日の雇用統計を控えて、米国の材料を待つ中で
日銀の政策変更期待で円買いが膨らんでしまい
ドル売りが広がっているものとみられますが
そもそもWTI原油が70ドルを割り込む下落となっており
ドル需要の縮小もドル安の思惑に繋がっていくと思われます。
※WTI原油70ドル割れ


今回ドル円、130円くらいまでやるんじゃないの・・・?
というか、そこで止まってくれればいいけど。

ユーロを1.0791ドルで買ってみました。

※追記
ブログ更新した後、ドル円更に下落し200SMAを割り込みました。
142.252円でドル円ショート一旦買い戻しました。
戻り売りだと思いますが、ここからは慎重に。




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