2023年12月7日木曜日

 昨日5日(火)のタカ派だったECBシュナーベル専務理事の
ハト派転換発言の影響大きく、今日も欧州金利は低下が続いています。

※主要国長期債利回り比較 世界の金利低下、特に欧州金利低下は大きい

※シュナーベル発言要旨
・インフレ率が顕著に低下しており、追加利上げを選択肢から外すことが可能だ
・来年半ばまで金利を据え置くというガイダンスを示すべきではない
~先月初めは、追加利上げの道を閉ざすことはまだできないと主張していた。

ECBは来年1.5ポイント利下げへ、トレーダーが完全に織り込む
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S58L3ODWX2PS00?srnd=cojp-v2
・市場は2024年に6回の0.25ポイントの利下げ予想を一時、完全に織り込んだ。
・1.5ポイントの利下げで中銀預金金利は2.5%に低下することになる

世界の金融緩和サイクル、ECBが先陣か-来年早々号砲との観測拡大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S57WATDWLU6800
・トレーダーの見込みが正しければ、ECBは来年、
 主要中央銀行の中で最初に利下げを実施し、
   最も積極的な緩和サイクルを実行する

上記記事には続きがあって、
オーストラリアの金利市場は、豪準備銀行(中銀)が2024年半ばまでに
あと1回利上げするとの見方から、
同時期までに75%余りの確率で利下げするという予想に転換。

先週、追加利上げが来年必要になる可能性を示したNZ準備銀行でさえ、
今では5月までに利下げに踏み切る公算が大きいとみられている。

とあります。
来年はどこもかしこも年央までに利下げ開始の見込み。
よって、株式市場はこれを織り込み堅調なわけですが
ブラックロックのストラテジストらは5日、
「こうした期待が裏切られるリスクがある」と指摘。
ゴールドマンのストラテジストらは、
過度な利下げ観測とは反対の展開に賭けるオプション取引を推奨、
と記事は続いています。そりゃ折込むの早すぎよね。

今年年初は、米国の7月の利下げを織り込んでいましたし
市場の観測なんてものはあたりません。
この株高、年末年始の急変には注意が必要かもしれませんね。

※DAX 金利低下、ユーロ安でドイツ株は大きく上昇
これは日経平均。 
円高もあって、ドイツに比べると地味ですが6日(水)急反騰。
米国だけでなく欧州、など世界が来年前半には
緩和に踏み切るとの見方が広がったことで
足元円高で上値が重かった日本株にも、楽観マネー流入といったところか。
今日の日本株の急反発基調には驚かされましたね。

これはインド株。
あまりウォッチしていませんでしたが史上最高値更新。やや加熱感も。。。
う~ん、これはちょっと強めのインフレ指標なんかがでてくると
世界の株式市場一気に崩れるリスクがありそう。
とはいえ、200SMAとの乖離を埋める調整と見るべきか。
加熱感の修正。
株が下がったら株を買いたい向きは多そうですしね…。

為替市場、欧州が先陣を切って利下げを開始し
来年には1.5%も利下げする見込み(あくまで見込み)だというなら
ユーロの下落を見込むのが自然かと思うのですが、
12月ってシーズナリティからはユーロ上昇確率が非常に高いんですよね。

※ユーロドル、過去20年のシーズナリティ
12月末締めでユーロのレパトリでもあるんでしょうか。
かなり強烈なユーロ上昇傾向がみられます。
これは2015年以降の月足チャート。黄色の矢印が12月。
2016年以外8回中7回で12月はユーロ上昇。
下落トレンドにあっても、12月だけ上がっていたという年も多い。
ドルインデックスからみても、12月は中旬以降ドル売り傾向が強い。
※ドルインデックスの過去20年シーズナリティ
これみてると、
このままユーロドルショート持ち続けるのはどうか、と思うのよね。
1.08313でユーロドル売っていましたが1.0781ドルで買い戻しました。

まだユーロを買う気にはなれませんが
12月限定での反発狙いでユーロ買いも考えたい。

そしてドル円、戻り局面に見えてなかなか上値が重い。
このまま崩れる可能性も考えて147.13円で
軽めにショートを作り直しました。
148.10円くらいまでは上がるリスクをみているのですが、
このレベルまでは2回程度の増し玉できる程度のレバで参戦です。
終値で148.10円を上回ったら撤退。
※ドル円4時間足基準線を超えられない
米ADP民間雇用、11月は10.3万人増 予想下回る
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/UGCCSUMYHBIUZHUD3TFMOAC4NE-2023-12-06/

週末の雇用統計も弱い数字となれば
これ以上戻らないまま下落開始となるかもしれません。

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今週のひろこのウィークリーゴールドは
Seahawk代表 成田博之氏解説

週初のゴールド急騰、急落について伺っています。
<COTレポートで分析するゴールド市場>
『金暴騰急落、ここから買えるのか?』
https://youtu.be/mODYBvAN3bY

NOTE

■BOC:カナダ中央銀行 12月金利据え置き決定(3会合連続)
声明
・コアインフレのさらなる持続的
・「インフレリスクが高まった」という一行は10月会合から削除されるも
 必要なら追加利上げの用意
・景気はもはや過剰需要ではない。
・一連の利上げが消費と物価上昇圧力を弱めていることを示唆。

追加利上げの用意という文言が残りややカナダ買いに反応。

■英金利、現在の水準にとどめる必要=英中銀総裁
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/WCKH6KS7O5OYJLLAD6VTQFAV74-2023-12-06/
英国のインフレは減速しているとはいえ、主要国の中では高いのよね。

主要国インフレ率比較 一番上の青いラインが英国
■マクドナルド、2027年までに5万店舗展開へ-同社史上最速の拡大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S591N1DWLU6801

■イタリア、中国の「一帯一路」離脱へ-目立つ成果なく優先ではない
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-06/S58VLLDWLU6800

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