ドル円は下落トレンドに入ったと見られるものの
今日12月5日は下げ渋っています。
※ドル円日足 むしろ反発基調に。
※日経平均
ドル円はもっと下げ幅を拡大してもいいはずですが
何故、ドル円が下げ渋っているかというと、
ドル以外の通貨に下落材料が出て、
今日は豪ドルやユーロ、人民元が下がったことが影響しているでしょう。
豪ドルやユーロや人民元が下がるということはドルストレート通貨では
米ドル高となっていた、ということです。
※通貨インデックス ドル高となっている
1・人民元の下落
ムーディーズ、中国の格付け見通し「ネガティブ」に下げ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM059XJ0V01C23A2000000/
・ムーディーズ、中国の「A1」の長期格付けは据え置くも
信用格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更
中国の格付け見通しが引き下げされました。
格下げではありませんが、中国売りの材料ですね。
上記日経新聞記事の「Thaink!」コメント欄に
滝田編集委員が中国の抱える問題をわかりやすくまとめていらっしゃいます。
下記引用⬇
①まずDebt、債務。不動産バブルの崩壊で地方政府の債務が膨らんでいます。
②次にDeflation。成長モデルが行き詰まるなか、需要低迷によるデフレです。
③そしてDemography。本格化している人口減少です。
④差し迫った問題を加えるならば、Defalt。不動産業界を中心とした債務不履行です。
⑤根っこにはDictatorship。独裁体制が経済の足かせになっていることが見逃せません。
これを受けてか、人民元の再下落が始まりました。
つまり、ドル高基調が強まったというわけね。
※ドル人民元 日足 きれいに200SMAで反発!
ドル人民元のチャートですので、上昇しているということは
今日はドル高、人民元安だった、ということです。
※香港ハンセン指数 株も下げ止まりません
2・豪ドルの下落
今日12月5はRBA豪州中央銀行の会合で
RBAは政策金利を4.35%に据え置きました。
RBAは7月から10月会合まで4会合連続で金利を据え置いていましたが
前回11月会合で 0.25%の再利上げを決定していました。
RBA、政策金利を据え置き―市場予想通り
https://kabushiki.jp/news/618572
今回会合の据え置きは予想通りではあったものの
為替市場では豪ドル売りが加速する結果に。
※豪ドル/ドル日足
綺麗にレジスタンスラインで反落していますね。
こういうラインは事前に引いておくべきですねぇ。
豪ドルドルで豪ドル安が進行ということは、
米ドル高となったということ。
3・ユーロの下落
ECB追加利上げの可能性低下、タカ派のシュナーベル専務理事が言及
https://jp.reuters.com/economy/federal-reserve-board/5UVQQ252ABLPLHBTRHASAPYVFI-2023-12-05/
・インフレ率が顕著に低下しており、追加利上げを選択肢から外すことが可能だ
・来年半ばまで金利を据え置くというガイダンスを示すべきではない
~先月初めは、追加利上げの道を閉ざすことはまだできないと主張していた。
タカからハトへと急転換。
「現実が変われば、考え方も変える」としています。
これを受けて市場では
来年3月までの0.25%利下げをほぼ織り込んだほか、
来年末までに1.5%の利下げを見込むまでに。
えーっと、先週はウォラーFRB理事がハト派転換したことから
FRBの利下げ開始が3月FOMCに前倒しされ、
米国は来年末までに1.25%の利下げを折込んだことから
ドル金利が低下、ドル売りが加速したのですが、
ほぼ同じことがシュナーベルの発言でユーロ圏でも起こっているということね。
※ユーロ/ドル日足
というわけで、ユーロ下落はトレンドとなってしまいました。
つまり、ユーロに対してもドル高なのです。
よって、今夜は経済指標があまり良くなくて、
米金利が下落しているのにドルが下がらない、
という相場になっているようです。
※米国2年10年30年利回り
米金利だけを見ているともっとドル安が加速してもいいように見えますが、
世界の長期金利を比較してみると、ドイツ・フランスなど欧州金利の
低下スピードのほうが大きいのです。
※主要国長期債利回り(10年債)
というわけで、全般ドル高となり、ドル円が反発基調にあるというわけ。
今夜の米指標
米ISM非製造業指数、11月は拡大ペース加速-業況・雇用が改善
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-05/S578DCDWLU6900
米・11月ISM非製造業景況指数:52.7(予想:52.3、10月:51.8)
米・10月JOLT求人件数:873.3万件(予想:930.0万件、9月:935万件←955.3万件)
求人件数、減少していますね。
今週の雇用統計、あまり良い数字にはならなそう。。。
今週の雇用統計が悪ければ、ドル安加速となると思いますが
足元では他通貨安の影響で、ドルが巻き返しており、
戻り売りのポイント探しの相場ですね。
148円前後では売り直したいところですが、さて。
今日は1.08313でユーロドル売り参戦。
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