2023年12月19日火曜日

 原油が3%を超える上昇となっています。
背景にあるのは供給障害リスク。
※WTI原油 70ドル割れは買いだったか。

このニュースに反応したものと見られます。
■英BP、紅海での石油輸送を全面停止 フーシ派の商船攻撃受け
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023121801024&g=int
BP(旧ブリティッシュ・ペトロリアム)は国際石油資本。オイルメジャーです。
紅海の石油輸送を停止との報道で原油価格が上昇していますが、
こうしたリスクが石油だけにとどまればいいですが、、、

■海運大手が紅海通航を見合わせ、フーシ派の攻撃活発化で-物流に影響
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-15/S5PRM9T0G1KW00
・マースクとハパックロイドなど海運大手、紅海通航の一時停止を発表
・サプライチェーンへの打撃、ドミノ効果は甚大-専門家

イエメン沖で親イラン武装組織フーシ派が船舶への攻撃を活発化。
過去2日間で3度目となる紅海でのコンテナ船攻撃。

世界貿易の約12%は、紅海と地中海を結ぶスエズ運河に依存。
世界貿易の5%が通過するパナマ運河は干ばつの影響で通航船舶数を制限中。

世界貿易の寸断となれば株が落ちるリスクも。
現在のところ米国株は小幅高で、このニュースを警戒するムードはないようですが。

あちらこちらで紛争の火種が今にも燃え上がりそうなのが不気味です。
コトによっては、インフレ再燃のリスクでもありますね。--------------------------------------------------------------------------

■シカゴ連銀総裁、利下げに関する市場の先走りに困惑-物価目標は未達
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5V8H6DWX2PS00

3月利下げ開始、24年中に6回の利下げを折込むマーケットに
牽制が相次ぎます。

何故ウォラー理事はじめパウエル議長が急にハト派転換したか、
ですが、どうもインフレ指標が想定以上に低下しそうなのだとか。

今日、エコノミストの村上尚己氏に伺ったのですが
今週21日(木)発表されるPCE価格指数ですが
前期比年率+2.3%予想で前月と同じなのですが
2.0%近くまで下がっている可能性もあり、
なんと前月比では+0.1%程度まで低下している可能性がある、と。

ウォラー理事はこう述べていました。
「~インフレ率が本当に低下方向に向かっていると確信が持てれば、
 景気回復などとは無関係に、インフレ率が低下したという理由のみで
 政策金利を引き下げ始めることができる」

景気指標とは無関係にインフレ率の低下という理由だけで
利下げを開始できる、と述べていましたが、そういうことです。
インフレが急低下している、ということね。

そういえば11/17、ウォルマートCEOが
無効数ヶ月に米穀でデフレの可能性がある、と指摘していましたね。

ウォルマートCEO、向こう数カ月に米国で「デフレ」の可能性指摘
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-17/S48SKVT1UM0W01

デフレ?!まさか、と思ったのですが
FRBのスタンス急転の背景に
デフレ化するリスクへの警戒が出始めたのかもしれません。

日本も油断できないんですよ。
イオンがすでに9月.12月と値下げを実施しています。

イオン「値下げ」第2弾を発表 9月に続き、必需品や季節品など29品目が対象
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2312/15/news052.html

流通ニュース、値下げで検索するとこれだけのニュースが出てきます。
https://www.ryutsuu.biz/tag/%E5%80%A4%E4%B8%8B%E3%81%92

明日は日銀ですが、やはり早期のマイナス金利解除を急ぐとは思えません。
むしろ「粘り強く緩和を継続」が強調されそうな予感。

ドル円も週明けは反発上昇基調が続いています。
というわけで145.24円と143.90円のドル円ショートは
142.62円ですべて買い戻しました。
146円くらいまで上がりそうな気もしますので
143.007ドルで軽めロング。

他方、1.0889ドルのユーロドルロングは反発してくれて現在1.0920

今日はナーゲル独連銀総裁が
「利下げを検討するのは時期尚早」

カジミール・スロバキア中銀総裁が
「性急な利下げは長すぎる引き締めのリスクよりも重大」
「過去数ヵ月に見られたインフレ率の好転は、
 勝利を宣言して次の段階に進むには十分ではない」などと
ECBの早期利下げ観測に牽制発言を行っています。

そもそも12月下旬のシーズナリティにかけたポジションなので
あまり材料は関係ないのですが、ユーロ高援護となったことには違いありません。
今日は経済指標は悪かったし。

ドイツIfo期待指数が低下、来年の景気回復期待しぼむ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5UUMYT0G1KW00

明日は日銀。ドル円乱高下リスクがありますので要注意。

NOTE
日本製鉄、USスチールを1株55ドルで買収-買収総額約2兆円
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-18/S5V04DT0G1KW00
・2024年第2四半期または第3四半期の実行を予定
2兆円のドル買いがでるのだろうか。

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