米株強い。
19日(金)S&P500、ダウ平均が史上最高値更新です。
というわけで、日経平均先物も36300円まで上昇して引けています。
週明けの日本株市場も上昇スタートで36000円台を終値で抜けてくるでしょう。
幻のSQとなっていた1月SQ値36025円を超えることが見込まれます。
米株の動力はやはり半導体。
※米国主要株価インデックス SOXぶっとび~
①米メタ、AI製品化の取り組み加速へ 半導体大量調達
https://jp.reuters.com/business/technology/LXTS5EZ3YFIJ3FGZ5AT3OGSLUQ-2024-01-19/
・年末までにエヌビディアからGPU「H100」を約35万枚を調達
・他のサプライヤーからの調達分も含めると、年末までに約60万枚のGPUを確保
メタは週末、史上最高値を更新。マイクロソフトもですね。
※MAG8日足 (MAG7+ブロードコム)テスラのみ調子が悪い②スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)好決算!
業績ガイダンスの大幅引き上げ
Super Micro shares soar 36% to record on uplifting preliminary results
https://www.cnbc.com/2024/01/19/super-micro-smci-jumps-on-q2-preliminary-earnings.html
※SMCI日足
やはり今年は半導体上昇に逆らうべからず。
しかし、20日土曜のブラックアウト期間入り直前まで
FRB要人らからは早期利下げ期待への牽制(タカ派)発言が相次ぎ、
3月FOMCでの利下げ折込みはとうとう50%を割り込み週末には46.2%まで低下。
つまり急速に「3月利下げはない」との予想が台頭している。
※CME FEDウォッチ 年内利下げ折込回数がこれまでの6回から5回に減っている!
19日(金)はシカゴ連銀のグールズビー総裁が、
「インフレ低下が進めば利下げの可能性があるが、
現時点でタイミングを決定するのは時期尚早」と述べ、早期の利下げ期待を牽制。
これがドル金利反発基調が続いている理由であり、
ドル円相場が148.80円台まで上昇してきた背景にあります。
にもかかわらず。米株はお構いなしに強い。
これは逆にいうと、早期に利下げする必要がないほどに米国経済が強い、
ということでもあり、ここからは利下げ開始時期や24年の利下げ折込回数が
減少することはマイナス要因ではなく、プラス要因なのかもしれません。
過去の経験則から利下げ後に株価が大きく崩れるケースが多かったのも
利下げ=米経済の失速であるためで、
利下げの必要なし=米経済が強い=安心ということでしょうか。
このところ経済指標は良かったり悪かったりとまちまちですが
週末に発表された1月ミシガン大学消費者センチメント速報値は78.8と
予想を上回り前月から上昇。現状指数も期待指数もともに大幅に上振れました。
米1月ミシガン大消費者信頼感21年7月以来の高水準、予想も上回る
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/SWFUIJTE7RNLNL4COBKXMUBYAY-2024-01-19/
「米経済は後退しているわけではなく、24年初の時点で前進している」
消費者信頼感指数 78.8 前月 69.7から上昇
現況指数 83.3 前月 73.3から上昇
期待指数 75.9 前月 67.4から上昇
1年先のインフレ期待 12月 3.1%から2.9%に低下
5年先のインフレ期待 12月 2.9%から2.8%に低下
消費者センチメントは強いながらもインフレ期待は低下で
ディスインフレ動向が伺えますので株価にはプラスかな。
ディスインフレとはインフレ進行の中で、
金融引き締め政策などで物価上昇ペースが鈍化する経済状態を指します。
これはFRBが目指す結果でもありますが、勝利宣言にはまだ早い、というのが
このところの要人発言から伺えますね。
インフレが落ち着いてきたとはいえ、あまりに消費者センチメントが強い。
ここで早期に利下げしようものなら、再びインフレとなる可能性も否定できません。
やはりコロナ禍、財政出しすぎちゃったんですけねぇ、
先週の小売売上高の強さもそうですが消費者マインドは全く減退していないようです。
というわけで、株が好調となってくると、
投資からは再び円キャリー・トレードを活発化させる可能性が。
11月半ばに13万枚にまで膨らんでいたIMM通貨先物市場の円ショートポジションですが
12月30日に6万枚を割り込むまで整理されました。
この過程でドル高円安の大きな修正が起きたのですが
ここ1ヶ月はポジションは大きく動いていません。
投機筋は積極的に円を売ってもいないし、買ってもいない。
※IMM通貨先物ポジション
それなのに、1月から大きくドル円相場が反発上昇しているのは
投機ではないということになるのでしょうか。
投機筋が株の堅調と利下げ折込修正を材料に
再びドルロング、円ショートを積み上げてくるかどうかは気をつけたいところ。
※ドル円、クロス円日足 なんだかんだクロス円は上昇トレンドを継続しています。
とはいえ、今週は注目度は高くないとはいえ
23日日銀の金融政策決定会合がありますし、
週末には、PCEを価格指数が発表されます。
今回のコアPCEは注目度が高いので
数字によってはドル金利上昇が一服、あるいは反落する可能性も。
詳しくは木曜に書いたブログを参照ください。
アトランタ連銀総裁、利下げ開始はQ3以降?~TSMC決算受けSOXギャップアップ
http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2024/01/q3tsmcsox.html
ドル円ロング継続していますが、今週はどうするか。
一旦手仕舞うかもしれません。
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先週、英国のCPIが予想外に加速し金融緩和期待が大きく後退し
ポンドが急伸する局面がありましたが
1/17のNEWS 英インフレ、昨年12月に予想外の加速-金融緩和期待が大きく後退
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-17/S7EC7KT0G1KW00?srnd=cojp-v2
・12月消費者物価指数:前年比+4.0%(予想:+3.8%、11月:+3.9%)
コア指数:前年比+5.1%(予想:+4.9%、11月:+5.1%)
英国、10カ月ぶりのインフレ加速.
1/19週末は英小売売上高の悪化が話題に。
英小売売上高、12月は前月比-3.2% 景気後退リスク
https://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2024/01/481380.php
・12月の小売売上高、前月比3.2%減少。過去3年近くで最大の減少。
・2020年5月以来の低水準。21年1月以来の大幅減となった。
・第4・四半期に景気後退(リセッション)入りしたリスクが高まった。
・第3・四半期は▼0.1%
小売売り上げが急減速しているのにインフレが加速しているって
めちゃ英経済弱いですね。米国と逆です。
こうなると、ポンドは買えないと思うんですが、ポンドはそれほど売られていません。
と言いますか、ポンドドルはレンジ。取引妙味なし。
※ポンドドル
ただ、前述しましたがクロス円となるとチャートが異なる。
※ポンド円
コロナショックの安値を起点にして19日週末金曜、
最高値を更新しているんですよね。上ヒゲに終わっていますが。
ドル円が強ければ、ポンドドルが弱くても、このまま高値追いの可能性はある。
というわけで、株高でのクロス円上昇がトレンド加速となるかに注目ですが
今週の日銀とべうPCEイベントのノイズには注意が必要です。
************今週の予定************
FRBブラックアウト期間入り(要人発言が出てこない期間~2/1まで)
22(月)
●日銀金融政策決定会合(〜23日)
●中国ローンプライムレート(10:15)
23(火)
●植田日銀総裁会見
●日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)
●ユーロ圏消費者信頼感指数(1月)
●米大統領選ニューハンプシャー州予備選
24(水)
◯第127回「経団連労使フォーラム」※春闘が事実上スタート
●NZ消費者物価指数(第4四半期)
●日本12月貿易統計(8:50)
●ドイツ製造業PMI・非製造業PMI速報値(1月)
●ユーロ圏製造業PMI・非製造業PMI速報値(1月)
●英製造業PMI・非製造業PMI速報値(1月)
●米製造業PMI・非製造業PMI速報値(1月)
●カナダ中銀政策金利
●1月 HCOB ユーロ圏製造業 PMI(18:00)
●米 1月 S&P グローバル米国製造業 PMI(23:45)
25(木)
●12月首都圏新規マンション発売(14:00)
●12月全国百貨店売上高(14:30)
●ECB 定例理事会(ラガルド総裁会見)
●独 1月 Ifo 景況感指数(18:00)
●米 10-12月期 GDP(22:30)
●米 12月耐久財受注(22:30)
●米 12月新築住宅販売件数(26日 0:00)
26(金)
●1月東京都区部消費者物価指数(8:30)
●12月企業向けサービス価格指数(8:50)
●通常国会召集(与党方針)
●米PCE 12月個人所得・個人支出(22:30)
●米 12月中古住宅販売仮契約(27日 0:00)
●休場:インド
●中国春節休暇入り(※2月10日から17日まで)
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