2024年4月1日月曜日

 イースター休暇で米株市場、米債券市場が休場となる中で
29日(金)注目のPCEデフレーターが発表されました。

■FRBが重視するインフレ指数、前月から伸び鈍化-消費は回復
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-29/SB406ZT1UM0W00
・2月PCEコア価格指数 前月比+0.3%
            :予想+0.3% 1月+0.5%←+0.4%)

~予想通り、1月分は上方修正、1月からは鈍化
~前月比での伸び率は1月0.5%、2月0.3%、2カ月での伸びとしてはここ1年で最大            

・実質PCE(インフレ調整)前月比+0.4%:前月▼0.2%)1月から下方修正

■米PCE統計「強弱混在」、慎重なFOMCを変えず-市場関係者の見方
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-29/SB46OJT1UM0W00
■パウエル議長、「利下げを急ぐ必要はない」-慎重姿勢繰り返す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-29/SB48OOT1UM0W00

6月FOMCでの利下げ、あるんでしょうか。
FEDウォッチを確認すると6月利下げ織り込みは61%
まだ6月利下げの可能性を織り込んでいるものの
織り込み度合いが低下しているのは気になりますね。
6月利下げはなくなるかも・・・

PCEをはそもそも強い数字が出るという予想と警戒が強かったため
ほぼ予想通りでサプライズのない結果に為替市場の反応は鈍く、
ドル円相場は膠着したまま1週間の取引を終えました。

しかしドル円相場のこの膠着、いつまで続くの・・・
※ドル円 日足
3月の日銀、FOMCをこなして151円台まで急反騰したが
日本の通貨当局の介入牽制もあって上値は限定的。

■今の円安の動きは「反対方向という意味で強い違和感」-神田財務官
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-29/SB18RNT0AFB400

しかし、先週26日火曜日時点(これが最新データー)の
IMMUNE通貨先物ポジションを確認すると
投機筋は円ショートポジションをさらに積み上げていますね。
先々週の11.6万枚から12.9万枚へとネットショートが増加。
このポジションが一気に逆回転すれば円高の圧力となりますが
投機筋の過去最大のネットの円ショートポジションは18万枚。
まだ円売りポジションを積み上げる余力がないわけではありません。

今週から4月入り。まずは今週金曜の雇用統計でしょうか。

3月米雇用統計 NFP 予想+20.3万人(前回+27.5万人)
       失業率 予想3.9% (前回3.9%) 
       平均時給 前年比 予想4.1% (前回4.3%)
       平均時給 前月比 予想0.3%(前回0.1%)

前回NFPが27.5万とあまりに強くてびっくりしたのですが
内容を精査するとあまり良くなかったんですよね。
失業率は1月3.7%から3.9%へと悪化。
NFPは1月分が 22.9万人に下方修正(35.3万人から)
前々回12月も4.3万人下方修正、2ヶ月で16.7万人の下方修正。
といった塩梅でしたが、今回はどうでしょうか。

また、4月新たな月に入りますがNISAのドル買いが
ドル円相場を押し上げるでしょうか?

積み立て設定日(NISA口座以外も含む)は毎月1日が15%で最も多く、
その次が10日の13%。15日も10%となっている⬇️
➽新NISAが招く円安圧力 海外投資加速、円売り2兆円増も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB111PN0R10C24A1000000/

➽新NISA1カ月、オルカン3400億円流入 海外熱は為替材料
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL01097TR00C24A2000000/

明日1日はドル需要が強い可能性。
これは介入牽制は効きませんね。
152円を超えてくればストップロスを巻き込んで踏み上がる可能性も。。。

とはいえ、ドル円が上昇してくれば日本当局からは牽制発言があるでしょう。
やりにくい相場となりそうです。
ただ、155円くらいまでは実弾介入はないだろうと見る向きが多いですね。

また、今週はFRB要人発言が相次ぎます。
どちらかと言うとタカ派トーンの発言が増えていますが
もう市場にインパクトはないといいのですが・・・・
スケジュールは下記に。

現在の市場のドル金利
短期金利は上昇しそうなムードも、、、
---------------------------------
一方で欧州の利下げは6月でコンセンサスが醸成されており、
利下げ幅は年内0.75~1%の予想。

米国FOMCは年内3回0.75%の利下げ見通しを示していますが
年内1回でもいい、というアトランタ連銀総裁、
ウォラー理事も回数減が適切と発言しており、6月利下げ開始も定かではない。

となると、ドル買いユーロ売り戦略は悪くない選択のような気がしますね。

■ECB利下げ開始「6月」で年内引き下げ幅は0.75~1%が有力、賃上げ鈍化のデータが焦点
https://diamond.jp/articles/-/341220
■ECB、年内4回の利下げ可能-ギリシャ中銀総裁が地元紙に語る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-30/SB6LGQT0AFB400
■ECBの利下げ、FRBより早い可能性=オーストリア中銀総裁
https://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2024/03/491719.php

ユーロドル日足 ゴールド上昇には全くついていく気配がないし・・・
昨年10月からの下値サポートラインを下抜ければ加速しないか?
今週はドイツとユーロ圏の3月消費者物価指数が発表されます。

ユーロ安で欧州株に注目?
■ヘッジファンド、欧州株に賭ける-次の世界株高けん引役と期待
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-31/SB6U2HT0G1KW00

*********来週の主な予定************

1日(月)
★日銀短観(第1四半期)大企業製造業は4期ぶりに悪化の見込み
中国財新製造業PMI(3月)
米ISM製造業景気指数(3月)
イースターマンデー祝日で英国、欧州、香港、オセアニア市場は休場

2日(火)
豪中銀議事録(3月19日開催分)
ECB消費者インフレ期待(1年先、3年先)
ドイツ消費者物価指数(3月)
米求人件数(2月)
セントルイス連銀総裁にアルベルト・ムサレム氏が就任
ウィリアムズNY連銀総裁、NYエコノミッククラブで講演
メスター・クリーブランド連銀総裁、経済見通しについて講演
デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、討論会参加
米大統領選挙予備選
(コネティカット、ニューヨーク、ロードアイランド、ウィスコンシン州)

3日(水)
日銀「需給ギャップと潜在成長率」
中国財新非製造業PMI(3月)
ユーロ圏消費者物価指数(3月)
米ADP雇用者数(3月)
米ISM非製造業景気指数(3月)
パウエルFRB議長、スタンフォード大学「ビジネス、政治、社会」講演
グールズビー・シカゴ連銀総裁、イベント「高齢者の金融搾取防止」開会挨拶

4日(木)
日銀支店長会議、地域経済報告(さくらリポート)
日本労働組合総連合会(連合)24年春闘第3回回答集計結果公表
スイス消費者物価指数(3月)
ジョーンズ豪中銀総裁補(金融システム担当)、講演
ECB議事録(3月7日開催分)
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、雇用に関する討論会参加
バーキン・リッチモンド連銀総裁、経済見通しについて講演
グールズビー・シカゴ連銀総裁、経済見通しについて講演
メスター・クリーブランド連銀総裁、経済見通しについて講演

5日(金)
米雇用統計(3月)
ムサレル・セントルイス連銀総裁、経済シンポジウムで挨拶
バーキン・リッチモンド連銀総裁、経済見通しについて講演

NOTE
■電気・ガス補助、5月で終了 ガソリンは一定期間延長―斎藤経産相
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024032900418&g=eco
・東京電力の標準家庭(使用量260キロワット時)では、
終了により現在と比べて月910円負担が増す

まだ先ですが6月から電気ガス代が上がります。
これが日本のCPIをどれだけ押し上げるか。
日本の金利動向にも注目。

ひろこのX

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