ドル円相場157円台までじり高。
※ドル円日足
ドル円上昇の牽引役は米金利上昇、長期金利上昇が加速しています。
※米国債利回り
どうやら昨晩実施された
米2年債、5年債入札結果が不調だったことに起因しているようです。
29日米財務省は690億ドル規模の2年債入札を実施。
最高落札利回りは4.917%。テイルはプラス1BP。
テイルとは平均入札価格と落札価格との差。
これが狭ければ需要が旺盛ということですが、広かった。
応札倍率は2.41倍と過去6回入札平均の2.59倍を下回りました。
つまり需要が弱かった、ということです。
外国中銀や大手機関投資家を含む間接入札者の比率は57.9%、
過去6回入札平均の63.6%を下回っています。
この低調な入札結果を受けて米国債相場は続落。
債券価格は下落しました。
つまり金利が上昇したということですね。
たまたまこの時期の需要が少なかっただけだと思いますし
今後ずっとこれが続くということではないでしょうから
過度な心配はいらないと思いますが
米国債の需要が弱い、ということですから
あまり良い金利上昇ではありません。
日本の金利上昇も話題ですが、
日本だけでなく世界の金利は米金利上昇に連れ高となりますので
日本の金利上昇だけを抜き出して円高になるとは言えなかったりします。
※日本国債利回り
※主要国長期国債利回り 世界的な金利上昇です
日本や欧州に金利上昇の独自要因がないこともないですが。
日本は日銀のオペ減額警戒、早期量的緩和縮小、利上げ警戒。
■長期金利1.075%、上昇どこまで 市場「日銀政策読めず」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB291TK0Z20C24A5000000/
欧州は独のインフレ率が加速、6月利下げほぼ織り込まれているものの次は不透明。
■ドイツのインフレが再び加速、市場予想も上回る-国債利回り上昇
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-29/SE8XJ9T1UM0W00
・5月消費者物価指数速報値:前年比+2.8%(予想:+2.7%、4月:+2.4%)
CPI2ヶ月続けて上昇。
とはいえ、足元の金利上昇の牽引役は米国ですので
通貨市場ではドル独歩高となっています。
これがトレンドとなってしまうと、ドル円上昇もとまりません。
※通貨インデックス一覧
ドル円は介入警戒が強まると考えられますが
介入を待ってショートポジションを作ってもうまく行かない気がします。
4/29の介入時も160.20近辺まで踏み上がってからの介入でした。
にわかショートが切れないと介入は入らないかもしれませんしね。
ドル高ですので、ドルストレート通貨はすべて下落。
ユーロドルは4/16からの反発上昇のトレンドを支えられるか
重要なポイントが近づいています。
※ドルストレート通貨一覧
ドル円は上昇していますが、ドルストレート通貨で他通貨が軒並み安と
なっているため、クロス円上昇にも黄色信号。
※クロス円通貨一覧
104.22円でロングした豪ドル円ですが
風向きが怪しいので104.51円でやめました。
トレンドは崩れていないのですが、Wトップとなるリスクもありそう。
この米金利上昇を素直に嫌気しているのがダウ平均。
ハイテクセクターは上昇続くNVIDIAが牽引しているのか
金利高でも大きく崩れていません。
※米国主要株価インデックス
日本株市場も金利高が上値をおさえていますね。
しかし、米国の金利はなかなか落ち着きどころを見つけられませんね。
去年23年7月に初回利下げ予想がありましたが、あれから1年近く
利下げが実現していません。年初6~7回の利下げが織り込まれていた今年も
まだ1度も利下げがありません。現在年内1回程度しか利下げは織り込まれていない。
今年もいつか来た道、、、でドル円上昇のパターンです、やれやれ。
更にこれだけ金利高が続いても、下がらない米ハイテク市場。
すごいです・・・。
クロス円ショートが効いてきそうな局面に見えますが、
確実にトレンドが崩れたことを確認してからの売りのほうが安全かな。
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