2024年5月27日月曜日

 ドル円相場は結局小動き、レンジが続きます。
週明け月曜は英国市場がスプリングバンクホリデー祝日、
米国市場はメモリアルデー祝日で両市場とも休場となりますので
3連休、連休前の金曜は大きな動きはありませんでした。

※ドル円日足 

先週はFRB要人らのタカ派発言が目立ち
5月FOMC議事録も予想よりタカ派的だったことで
米金利の反発上昇がドル円を押し上げましたが
157円には届かず。

日本の量的緩和縮小の思惑台頭で円金利も上昇する中
(22日長期金利は1%大台へ)
米国利下げ時期が遅くなる可能性を警戒した
ドル金利上昇の方にドル円は引っ張られています。
それとも、金利差と関係のないところでの需給によるものか。

※日本国債利回り
※米国債利回り

ここからさらにドル金利の反発が続くのか?

今週はドル金利上昇に歯止めが掛かりそうです。

■FRB重視の基調的インフレ指標、4月は鈍化か-進展幾分示唆も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-26/SE2FKGT1UM0W00
・PCEコア価格指数、前月比0.2%上昇見通し-今年最も小さな伸び
・今年のインフレ鈍化、非常に緩やかなものにとどまるとの指摘も

4月PCEコア価格指数が前月比+0.2% 予想(今年に入り最も小さな伸び)
PCE総合価格指数 前年同月比+2.7% 予想
コア価格指数 同+2.8% 予想

ドル金利上昇が抑制されればドル円上昇も抑制されると思われますが
今週は月末週ですね、リバランスなど月末の特殊玉がどの程度でるか、
って話も気になりますが、こうした動きは一時的なテクニカルなもの
ですので、トレンドを形成するものではありません。
ノイズが多い週である、という点に注意ということです。

また、今週31日も日銀の定例買入オペがあります。
(3年超5年以下、5年超10年以下、10年超25年以下、25年超)の通告がありますが
減額されるか、需要はあるか、など注目は大きいでしょう。

今月は13日のオペで突如、500億円減額されたことで
日銀の早期量的緩和縮小の思惑が台頭し始めました。

13日 500億円減額
17日 減額なし
23日 減額なしも1-3年物が札割れ

31日 10:10定例買入オペ、さて?

減額され、ドル金利上昇が抑制的なら円高に触れる可能性も。

予想外に今週もドル金利上昇が止まらず
ドル円相場が157円台へと上昇すれば介入警戒が強まります。
160円超えなければ次の介入はないと見る向きも出始めましたが
4/29と5/2の2回の介入で9兆円近くも使って円安進行を阻止しておいて
やすやすとこれが無駄になるようなことはないだろうと思うのですが・・・

そもそも介入することが正しいかどうか議論がわかれるところですが、
あくまで神田財務官視点で、という話です。

介入があったこと前提でブログを書いていますが
今週は31日(19:00)に財務省から外国為替平衡操作実施状況
(4月26日-5月29日)が公表されます。
いよいよ介入があったとされる期間の介入規模が公表されます。
これまでの数字は日銀の当座預金残高からの推計でしたが
これがあっているかどうか確認できます。
ただし、◯月◯日にいくら、というような日時ベースでの公表は
8月になる模様。今回は4/26-5/29の介入規模のみ確認できます。

■先週は日本のCPI4月の消費者物価指数が発表されました。
消費者物価(全国24年4月)
-コアCPIの伸びは2ヵ月連続で鈍化したが、
電気代の値上げで5月に上昇率が急拡大する見込み
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=78584?site=nli
コアCPIは+2.2%前回+2.6%から減速。
コアコアは+2.4% 前回+2.9%ですのでこちらも減速しています。
総合CPIは+2.5%前回+2.7% 
サービスの前年同月比は+1.7%で10ヶ月ぶりに2%を下回っています。

日本のインフレは低下傾向を強めています。
これでは緩和縮小、利上げはまだ先ということになりますね。

しかし、5月で電気代の政府補助が切れます。
さらに太陽光発電など「再生可能エネルギー」を普及を目的に電気料金に
上乗せされている「再エネ賦課金」が4月から引き上げられているため
次回はインフレが上昇する可能性があります。

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先週のNVIDIA決算後、NVIDIA株は上昇していますが
他のマグニフィセント7銘柄は伸び悩んでいます。
米金利上昇が上値を抑制したものと思われますが、
決算発表が一巡したところで米株市場、
ここから一段の上昇のエネルギーはあるでしょうか。

※マグニフィセント・セブンとブロードコム

気になるのはダウ平均ですね。
ダウはもう、米国を代表するインデックスではないので
無視してよい、という声すら聞かれるようになってきましたが、、、
米国はテック銘柄だけ見てればいいのでしょうか^^;

※米国主要株価インデックス
しかし、岡元氏によると
1928年以降大統領選挙の年の6、7、8月の3カ月間は
75%の確率で米株は上昇してきた、とのデータがあります。
平均リターン+7.27%だそうで、
アノマリー的には毛部下が強い時期に突入します。

ということは足元の株価下落は押し目なのでしょうか。。。
やはり、指標などで米金利が低下すれば株は上がるのか?

今週は日経平均が90SMAを支えられるか否かに注目。
雲の下限でもありますね、また一目均衡表の遅行線がロウソク足実体と
ぶつかっています。ここを突き抜けて上方向を目指すことができなければ
チャート形状は弱いと言わざるを得ません。
その意味ではTOPIXのチャートは強気をかろうじて保っている。

といいますか、旧マザーズ指数~東証グロース250は底なしです。

ダウの下落を見てリスクオフ相場が来るかと思って
クロス円ショートを狙っていましたが
(金曜は実際クロス円ショート参戦してみたのですが、すぐ損切り)
リスクオフというような相場展開には発展しませんでしたね。
結局クロス円は押し目となって、高値を取りに行く展開に見えます。
つまり、円安は止まらない。

ここからのアイディアがありません。
レンジで消耗したくないのでエッジが立つまでは様子見。

NOTE

ナーゲル独連銀総裁
「ECBはおそらく6月に利下げする可能性」
「次の動きは9月まで待たなければならないだろう」

独連銀総裁まで6月利下げに言及、ECBは6月に利下げするのでしょう。
ただし、当面その1回だけで、継続利下げの可能性は低い模様。
市場は6月利下げは織り込んでしまって、その先の利下げが焦点のようです。
先進国で最も早い利下げとなりそうですがユーロは簡単には下がりません。

********今週の主な予定************

27日(月)
月例経済報告(5月)
中国工業企業利益(4月)
植田日銀総裁、日銀金融研究所主催国際コンファランス開会挨拶
内田日銀副総裁、日銀金融研究所主催国際コンファランスで講演
レーンECBチーフエコノミスト、ユーロ圏のインフレについて講演
EU外相理事会
4年半ぶりとなる日中韓首脳会談(韓国ソウル)
英国市場はスプリングバンクホリデー祝日で休場
米国市場はメモリアルデー祝日で休場

28日(火)
日銀「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」
豪小売売上高(4月)
ECB消費者インフレ期待(4月)
米消費者信頼感指数(5月)
EU国防相理事会
メスター・クリーブランド連銀総裁講演
クックFRB理事講演(
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、国際金融政策フォーラム出席

29日(水)
安達日銀審議委員、金融経済懇談会で講演
豪消費者物価指数(4月)
ドイツ消費者物価指数(5月)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)

30日(木)
日本2年利付国債入札
国内自動車各社4月世界販売生産実績
スイスGDP(第1四半期)
米GDP改定値(第1四半期)

ウィリアムズNY連銀総裁、NYエコノミッククラブで講演
ローガン・ダラス連銀総裁経済見通しについて講演(質疑応答あり)

31日(金)
日本雇用統計(4月)
東京都消費者物価指数(5月)
日銀国債買い入れ日程(6月)
日銀国債買い入れオペ(3-5年、5-10年、10-25年、25年超)
外国為替平衡操作実施状況 (4月26日-5月29日)
中国製造業PMI・非製造業PMI(5月)
ユーロ圏消費者物価指数(5月)
米個人所得支出(4月)
米PCE価格指数(4月)
ボスティック・アトランタ連銀総裁、オーガスタ大学卒業式で挨拶

1日(土)
OPECプラス閣僚級会合

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