2024年6月2日日曜日

週末のNY市場は、複雑な動きとなりました。
ダウは大きく上昇、ナスダックは大きく下落(その後下げ幅縮小)
ドル金利は低下するもドル円は上昇となっています。
まずは注目されたPCEから。

■米PCE価格指数、4月2.7%上昇と伸び横ばい 個人消費が鈍化
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/BJJ2QXXZQBLR5IRN4MRSONJYME-2024-05-31/
4月コアPCE価格指数:前年比+2.8%(予想:+2.8%、3月:+2.8%)⇒横ばい
4月スーパーコア指数:(エネルギー住宅除く)+0.3%、3月+0.4%)⇒鈍化
4月個人所得:前月比+0.3%(予想:+0.3%、3月:+0.5%)⇒ 鈍化
4月個人消費支出(PCE):前月比+0.2%(予想:+0.3%、3月:+0.7%)⇒大きく鈍化

価格指数は横ばいでしたがやはり個人消費は鈍っていますね。
利下げを正当化するとの見方に金利が低下、
再び9月利下げ折込が上昇してきました。
※CMEの FED WATCH

ただ年内1回のみの利下げ折込のままですね。

シカゴ購買部協会景気指数の低下も金利低下の一因か。
・米・5月シカゴ購買部協会景気指数:35.4(予想:41.1、4月:37.9)

※米国債利回り
金利低下でダウ平均は大きく反発。
利下げ期待が少しでも高まると株が上がっていく、、、
米株市場はホントわかりやすいというか、楽観的というか。

しかし、SOX指数とナスダックが大きく下げました。
テック企業の決算が投資家の期待を超えられず
大幅に下落したことが背景のようです。

デル・テクノロジーズ(DELL)-17.87%

マーベル・テクノロジー(MRVL)-10.43%
ソフトウェア関連株も同様にさえない決算。
モンゴDB(MDB)-23.85%

ヴィーヴァ・システムズ(VEEV)-10.27%
※米主要株価インデックス ダウ反発もナスダック大きく下落
ナスダック下落も下ヒゲが長いため、このまま戻っていくかもしれません。
結局、バッドニュース イズ グッドニュースで
米景気減速の知らせは利下げ期待を高めるということに尽きるのですが。。

米金利が低下しているならドル円も低下したか、というと
何故かドル円は金曜23:30くらいから急上昇。
21:30発表のPCEでは売られていたのですが、、、

金曜は31日月末とあって、
月末のリバランスでドル需要が強かったのかもしれません。
つまりカレンダー的特殊要因であって、ノイズと考えていいと思われます。

※ドル円15分足
日銀の早期引き締め観測もあり円金利も上昇しており、
先週末にかけては米金利低下で日米金利差が縮小方向に舵を切っています。

※日本国債利回り


※日米金利差とドル円
日米金利差縮小がこのままトレンドとなっていけば
ドル円相場も円高方向に動きやすくなると思うのですが
何しろ米金利は指標に要人発言に一喜一憂。
なかなか居場所が定まらないですね。。。
ただし、米国はブラックアウト期間入りとなりますので
今週からFed高官らの発言は自粛され出てこなくなります。

今週はなんといっても前回弱かった雇用統計。
労働市場の減速が一段とはっきりしてくれば
年内利下げ観測が1回から2️回へと変化しドル金利が低下すると思われますが
現状の予想は以下の通り。

NFP非農業部門雇用者数 予想+17.5万(前回+18.0)
       失業率 予想3.9% (前回3.9%) 
       平均時給 前年比予想3.9%(前回4.0%)
            前月比予想0.2%(前回0.3%)

前回の数字よりやや弱い予想となっています。

明日6/3月曜にはISM製造業景況指数にも注目ですね。
22年12月から50を割り込んでの推移が続き
今年24年4月に50.3と久しぶりに50を回復したのですが
5月に再び49.2と50割れ水準に沈んでいます。
前回49.2でしたが、今回は49.8へと改善予想。

そしてもっと注目が高いのがISMの非製造業景況指数。
こちらは前回50を割り込んでしまいました。
50を割り込むのは23年1月以来。
前回49.4 今回予想が51.1で50を回復する予想。

これで50を回復できなければ再び米金利は低下、株高となるかも。

先週はリスクオフが続けばクロス円がさらに下がるとみて
豪ドル円を再ショートしたのですが失敗。
金曜日、クロス円は大きく上昇しました、、、損切り撤退です。

クロス円は前回高値を更新していくのでしょうか。
ドル円で介入でもあれば崩れるのはわかっているのですが
介入がいつ、どのタイミングでくるかわからない中で
介入待ちでショートは作りたくありません。
リスクオフ相場にかけたのですが、バッドニュースイズグッドニュースで
米国の利下げ期待が高まるとリスクオフ相場に発展しませんので
やはりこのままクロス円は高値超えしていくのかもしれません、、、

※ドル円 クロス円
ノーポジです。

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今週はECB理事会。
0.25%の利下げが予想されていますが、市場の焦点は今回の利下げではなく
その次の利下げはいつになるか?です。
つまり、政策金利発表より声明とラガルド総裁の会見に注目ということね。

ユーロは上昇トレンドラインがサポートされているので
利下げ実施で意外と上昇を加速させるのではないか、と思います。
押し目を狙ってみようかな。

※ユーロドル
NOTE

政府・日銀の為替介入、過去最大の9.8兆円-29日までの1カ月間
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-31/SDXEBWT1UM0W00?srnd=cojp-v2

結構な規模でしたね、介入。

色々と思惑が広がり、円売り材料にもされたようです。

************今週の主な予定*************

6/3(月)

●1-3月期法人企業統計(8:50)
●中国 5月 Caixin 製造業 PMI(10:45)
●米 5月 ISM 製造業景況指数(23:00)

4(火)
●5月マネタリーベース(8:50)
●インド下院総選挙開票
●米 4月 JOLTS 求人件数(23:00)
●米 4月製造業受注(23:00)

5(水)
●4月毎月勤労統計調査(8:30)
●米 5月 ADP雇用統計(21:15)
●米 5月 ISM非製造業景況指数(23:00)

6(木)
●5月都心オフィス空室率(11:00)
●ECB 定例理事会(ラガルド総裁会見)
●欧州議会選(〜9日)
●米 4月貿易収支(21:30)

7(金)
●4月家計調査(8:30)
●4月景気動向指数(14:00)
●中国 5月貿易収支
●インド準備銀行金融政策決定会合
●米 5月雇用統計(21:30)
●米 4月消費者信用残高(8日 4:00)

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