2024年7月11日木曜日

 明日のオプションSQを前に踏み上げ相場の様相を呈していますね。
日経平均、今日の終値は 41831.99円
先物夜間取引で42400円台まで更に上がっています。

※日経平均先物

ファストリや東エレクなど値がさ株が買われているところを見ると
海外勢の日本株買い、先物主導と言った印象です。
今月の日銀の金融政策では、QTと利上げのセットで引き締め的になる期待も
一部に根強いのですが、そうした観測をバックに日本株を売っていた向きが
あるとしたら買い戻しを強いられているわけです。

それと7/8と7/10のETF分配金捻出売り、1.3兆円レベルで出てくるという話も
短期ショートが積み上がる一因となっていたかもしれません。

海外勢はこれらをお構いなしに猛烈に買い上げているのですが
明日SQ通過でひとまず踏み上げは一服するでしょうか。
あっという間に42000円台です。

こうしたリスクオン相場となるとドル円が下がりにくいというのは
昨日のブログで書きましたが、
ドル円再びじわり反発基調にはいっていますね。

※ドル円日足

注目された半期に1度のパウエル議長の議会証言は
ハト派的な印象でしたが、それでも事前の思惑があったせいか
あまりドル安には触れませんでした。

FRB議長「もはや過熱していない」 9月利下げに布石
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0907M0Z00C24A7000000/

9月利下げは75%程度織り込まれていますが、
本当に利下げするだろうか・・・・。この株高で?という声もあります。

※米主要株価インデックス 利下げ期待でますます堅調
ナスダックもS&P500も史上最高値です。

さらに、今日発表された、アトランタ連銀の予測モデルGDPNOW、
2024年第2四半期の実質GDP成長率は、
7月3日発表の1.5%から2.0%に引き上げられました。
雇用統計と今朝発表された米国勢調査局の卸売業報告の後、
第2四半期の実質個人消費支出成長率と
第2四半期の実質民間総投資成長率のナウキャストは、
それぞれ1.1%と6.5%から1.5%と7.6%に上昇しています。
インフレ率の鈍化、失業率の悪化など気がかり材料はありますが
早期の利下げはインフレの再上昇を招くリスクでもありますね。
米国家計は余剰資金が枯渇しており、インフレに耐えられなくなっていると
みられますが、とはいえ、株高の資産効果が景気を支えているとも言えます。

しかし、ドル金利がなかなか下がらないと
ドル円相場はなかなか下がらないということでもあります。
日本の通貨当局としても頭が痛いところですね。

介入警戒はあるのですが、リスクオン相場ですのでクロス円が強い。
今日はポンド円206.85円でエイヤッと飛び乗りましたがもう207.60円台。
介入期待で売り方が出てくるため、
それを燃料に上がりやすくなっているのかもしれません。
本当に介入が入っても困らないように逆指値を必ずセットして。

※ポンド円日足


※ポンド/ドル日足 1.2741ドルロング継続。



今日のサプライズはNZドル。急落しました。

※NZドル/ドル日足


※NZドル円日足
今日はRBNZ(N準備銀行)の金融政策委員会。
政策金利は5.5%で据え置かれたものの、声明がハト派でした。
  
声明「景気抑制的な政策がCPIを大きく鈍化させた」
「インフレ率は今年後半に1-3%の目標範囲内に戻ると予想」

NZの現在のインフレ率は前年比4.0%ですが
これが急速に低下しインフレターゲット範囲内に収まると見られるということ。

※NZ CPI推移 確かに順調にインフレは鈍化していますが・・・


他方、豪州はインフレ期待がなかなか低下せず(CPIは3.6%まで低下しているが)
5月RBA会合では利上げが検討されていたことがサプライズでした。
6月RBA会合でも利上げの是非が議論されています。
豪州の利下げは来年2025年の4~5月以降と目されており、豪ドルは強い。

ということで AUD/NZが大きく上昇しましたね。

※AUD/NZ日足

AUD/NZって基本レンジで推移していることが多いのですが
レンジ上限まで上昇するかもしれません。

※AUD/NZ週足

NOTE
■TSMC4-6月売上高は40%増、予想上回る-AIインフラ需要寄与
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-10/SGE7ZYT1UM0W00
6月の売上高が2079億台湾ドル(約1兆300億円)に達したと発表した。
これは4-6月の売上高が40%増の6735億台湾ドルとなったことを意味する。
予想平均は35.5%増だった。

AI関連データセンター・機器への投資の流れを受け、
8日の米ニューヨーク市場でTSMCの時価総額は一時1兆ドルに達していた。

半導体、AIセクターはまだまだいきそう・・・
このセクターが弾けない限り、リスクオン相場は続きそうということで
株高、円キャリー相場は今しばらく続くのかもしれません。
少なくとも7月中は高いかな。。。

ひろこのX

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