2024年7月2日火曜日

 今夜も米金利が上昇しています。

※米国債利回り

先週金曜は半期末のリバランスやポジション調整の可能性もあるかと
思われましたが、7月入りでもなお金利上昇が続くとは。
先週金曜のPCEも、今夜のISMは製造業景況指数も予想を下回る結果で
経済指標からは金利低下がもたらされてもいいはずです。

「ほぼトラ」相場が始まっているんでしょうか?
トランプ氏が掲げる関税強化、法人税減税、移民排斥などは
インフレをもたらす政策であり、財政拡張懸念が大きい。
よって国債が売られるというのはわからないでもないですが、
まだそれを織り込むには早すぎない?!

■米ISM製造業景気指数、6月は48.5 3カ月連続で50割れ
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/IABV4CHZUBIUHCACJ6H3D6XE7E-2024-07-01/

・6月ISM製造業景況指数:48.5(予想:49.1、5月:48.7)

これだけ勢いよくドル金利が上がってしまうと、ドル高圧力が強い。
世界の長期金利はすべからく上昇基調にあるのですが
特にドル金利上昇の勢いが強い。

※主要国長期金利
フランスなどの金利上昇の勢いが大きいのはフランス議会選挙の影響ね。

※通貨インデックス比較
今夜はドル独歩高。

ISM悪化でドル円急落する瞬間もありましたが、瞬間芸。
円高局面ではすかさず買いが入って倍返しの上昇です。

※ドル円15分足
これだけ勢いよくドル金利が上昇していては仕方ない。
米指標悪化でも金利高、、、これはやはりトランプ相場
トランプが大統領に返り咲いたらドル安政策を採るのでは?との
観測もありましたが、ドル高を加速させる可能性もありますね、これ。

日本の金融政策も7月日銀会合で国債買入額縮小と同時に利上げを
期待する向きがありますが、こうした日銀の引き締め観測には
マーケットの反応が鈍い。

今日の日銀短観、私は利上げどころではないように思いましたが
利上げが検討できる好結果と見る向きもあるようですね。

■企業のインフレ期待が一段と上昇、日銀追加利上げへ検討材料との見方
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-01/SFX7RWDWLU6800

日銀短観 https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2406.pdf
大企業製造業業況判断指数DI +13(前回3月から+2)2️⃣期ぶり改善
非製造業は+33 (+34から小幅悪化)16四半期ぶり悪化

企業の物価見通し 1年後2.4%(3月調査から横ばい)
         3年後2.3%、5年後2.2%(それぞれ3月から0.1P上回る)

日銀は金融政策運営で消費者物価の基調的な上昇率を重視しているため
物価予想上昇率は金融政策見直しの手がかり、ということのようですが
しかし、小売りは+19と、前回3月から12Pもの大幅低下となっています。

今日は株式市場では高島屋が急伸。Jフロントも買われました。
デパートが絶好調なのですが、これはインバウンド需要によるもので
外国人等による化粧品やバックなどブランド品の売れ行きが良いということであり
我々日本人の消費が強いわけではないと思われます。
つまり小売セクターは2極化、内需は決して強くありません。

ドル円相場はこのままじり高が続き、
どこかで介入で抑え込んで時間稼ぎすると思われます。

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今日TOPIXは年初来高値を更新。34年半振りの高値となりました。
このまま日本株が上昇できれば嬉しいですが、
例年7月上旬は売り圧力が強まる時期ですので注意が必要。

例年7月はETFの分配金を捻出するための売りが出ます。
3月決算企業の配当が確定、6月株主総会を経て7月にETFの決算が集中。
分配金捻出のためのキャッシュ化が日本株市場の売り圧力となります。

1308(上場TOPIX)1321(NEXT FUNDS 日経225連動)などは7月8日。
1306(NEXT FUNDS TOPIX):1305(iFreeETF TOPIX年1決算)などは7月10日。

昨年2023年は1.1兆円規模でしたが、
今年はこの2日間で1.3兆円規模の売りが出るとの情報も。

だからといって必ず株が下がるというものでもありませんが・・・。

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フランス国政選挙で投票率が1986年以来過去最高を記録。
パリでは投票率が36%から60%に上昇。

■フランス極右、下院選第1回投票で初の首位 決選投票で過半数獲得が焦点に
https://www.sankei.com/article/20240701-UUEDLZB3JRJWXLAQ6OBSGM2TUY/

事前予想通り、事実上ルペン氏が率いる国民連合(RN)が得票率首位。
仏紙ルモンドが報じた内務省の暫定最終結果では
RNの得票率は共闘勢力を含め約33%、
左派連合「新人民戦線」が約28%で続き。中道の与党連合は約21%。

マクロン大敗。

この結果、ほぼ事前に予想されていたからでしょうか。
ユーロは下がるどころか、東京時間Openで大きく上昇して始まりました。
東京時間オープンの時点ではRNが勝利するも、決定的な勝利を収められない、
とした見方が広がっていた模様。

※ユーロクロス

フランスの株も戻りは売られていますが、週明け大きく上昇して始まりました。
※フランスCAC40



ユーロドル1.0844ドルショートは1.0738ドルで一旦買い戻しましたが
再度1.0751で売り直しています。

このユーロ急伸は想定外・・・
でもイベント時ってこういうこと、よくあるんですよね。
事実売りというか、材料出尽くしでポジションの手仕舞いが入ると
逆方向に派手に飛ぶってことですが、しかし、状況として決してユーロが
買えるような事態ではないと考えていますので、再度売り直したということです。

7日の決選投票ではもっと大きな動きが出ると思われます。
マクロン大統領が信任を取り戻す展開があればユーロ上昇でしょうけど
その可能性は低そうです。

NOTE
■日銀減額後の国債購入、月2兆-3兆円が下限の可能性-宮野谷元理事
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-01/SFPQZ9T0AFB400?srnd=cojp-v2

■ECBは年内に2回追加利下げへ、予想外の事態なければ-シムカス氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-01/SFYDAWDWX2PS00?srnd=cojp-v2

ひろこのX

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