リスクオフ全開、というような相場になってきました。
※米国主要株価インデックス
株式市場から資金が抜けている=手仕舞いが旺盛となっていることは確か。
特にこれまで日米ともに株式市場を牽引してきた半導体セクターの下落は
政治リスクが台頭してきたことが背景。
■半導体株、世界で急ブレーキ 対中国規制強化に市場警戒
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB182CK0Y4A710C2000000/
⇒バイデン米政権、日本とオランダに半導体製造装置の対中規制の強化を求めた
・東京エレクトロンは中国向け売上高が40%を占める
~米国は22年から先端製造装置の輸出規制を始め、日本とオランダも23年から追随。
成熟した旧世代の装置の輸出は認められているが、、、
⇒トランプ氏
・台湾の半導体産業について「米国の半導体ビジネスのすべてを奪った」
・「台湾が防衛費を負担すべきだ」
※東京エレクトロン アイランドリバーサル?離れ小島示現、良くないチャート
※TSMC
トランプトレードが始まった、という指摘もありますが
確かに、パイプライン大手のキンダー・モーガンなどは強い。
■トランプ相場、資源・金融にシフト テック150兆円消失
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19DW40Z10C24A7000000/
しかし、エクソンモービル、キャタピラーといったトランプ銘柄も
週末金曜日はそこそこ大きめの下落となっていました。
トランプ相場で上昇していたダウ平均、ラッセル2000なども下落していました。
恐怖指数、VIXも続伸。
※VIX 変な下ヒゲがついたのはシステムダウンの影響でもあるのか??
19日金曜は世界的なWindowsシステム障害が発生。
これがセキュリティソフトのクラウドストライクの問題だったようで
クラウドストライクはご覧の下落。
※クラウドストライク
クラウドストライクはナスダック銘柄。
ナスダック指数の下落が大きくなっていますね。
このまま株の下落が続くと、ドル円は下落再開となるリスクが大きい。
19日、CFTCが発表したIMM通貨先物市場の投機筋の
円のネット・ショート・ポジションは15.1万枚。
投機筋の円売りにブレーキ 為替介入観測で持ち高縮小
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB189J70Y4A710C2000000/
前週の18.2万枚から急減しています。
この円ショート(ドル円ロング)ポジションが介入(とみられる)動きで
整理される過程で下落が大きくなったものと考えられます。
まだまだ円ショートポジションは残っていますので
これがどのように整理されるかが重要。
※IMM通貨先物ポジション
ストリートインサイツ安田佐和子氏POSTから
https://x.com/Street_Insights/status/1814972460871328144
リスクオフ相場なら米債が買われて米金利が下がっても良さそうなものですが
先週は週末にかけてドル金利が上昇。
米債券も売られています。
金利面からみると米国の財政悪化懸念が織り込まれる動きなのか?!
TV討論後、トランプ優位で米金利上昇した動きをなぞるものかもしれません。
しかし、9月の米利下げ確率の急上昇、
年内の利下げ回数が1回から2~3回に増えてきたことを考えると
先週末の米金利上昇は不可解です。。。
※米国債利回り
■米インフレ減速傾向の兆し、FRB利下げ観測をさらに後押しか
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-21/SGXZGDT0AFB400
PCEコア指数、2カ月連続の前月比0.1%上昇にとどまるとの予想
3カ月間の年率換算コアインフレ率は2%を下回る可能性
今週はPCE価格指数に注目ですね。
11日に発表された米6月CPIは前月比▼0.1%とまさかのマイナスでした。
インフレの鈍化が予想されています。
弱ければドル金利が低下、ドル売りとなる可能性もありますが、
予想外に強含むとそのほうがサプライズですので、
ドル金利上昇ドル高加速のリスク。
足元はただでさえ「リスクオフ」でドル高となっているため
思わぬドル高のリスクもあるといったところでしょうか。
リスクオフなら円買い圧力も強まるのですが
同時に「有事のドル買い」でもあり、
週末、為替市場ではドル高基調が強まりました。
リスク資産を売却し、キャッシュ化するためですね。
※通貨インデックス比較 ドル独歩高となった週末
ドル円相場は90SMAと一目均衡表の雲がサポートする形でリバウンドしていますが
38.2%戻り水準で上値が抑えられています。
さらに今回の下落幅に対しての半値戻しである158.60円近辺には
一目均衡表の基準線と転換線が覆いかぶさっており
この水準を抵抗が強いと考えられます。
戻りを売るなら158.60円近辺でしょうか。
そこまで戻れば、ですが。
日経平均は週末金曜の大引けでは4万円台にありましたが
※日経平均
その後の夜間取引では39600円台まで下落しています。
※日経平均先物
リスクオフ継続ならドル円相場も再下落の可能性があるかと思われますが
株式市場が落ち着きを取り戻すなら
再び円キャリー再開という可能性もありますので
株式市場を睨みながらでしょうか。
キウイ円やメキシコペソ円など円キャリー人気が強かった通貨ペアも
下落基調を強めていますので、ドル円もまだまだ整理されていない
15万枚もの投機筋ポジションが整理される可能性は
残されているように思うのですが、、、
※キウイ円 下げ止まらない…
※ペソ円 下落再開
メキシコペソ円の下落はトランプ相場の影響もあるでしょうね。
そもそもはメキシコの大統領選挙から始まった下落ですが
トランプ氏の移民政策(移民の強制送還)などがあれば
メキシコ経済には打撃となります。
*****今週の主な予定******
22日(月)
中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート)
EU外相理事会
23日(火)
トルコ中銀政策金利
24日(水)
英製造業PMI・非製造業PMI速報値(7月)
ドイツ製造業PMI・非製造業PMI速報値(7月)
ユーロ圏製造業PMI・非製造業PMI速報値(7月)
米製造業PMI・非製造業PMI速報値(7月)
カナダ中銀政策金利
25日(木)
月例経済報告(7月)
米GDP速報値(第2四半期)予想+1.9%(Q1は+1.4%←速報値2.5%から修正)
~米GDPは好調さを維持する見込み=米第2四半期GDP
https://fx.minkabu.jp/news/306291
米個人消費(第2四半期)
G20財務相中央銀行総裁会議(ブラジル、26日まで)
26日(金)
NZ小売売上高(6月)
東京都消費者物価指数(7月)
ECB調査ユーロ圏インフレ期待(6月)
米個人所得支出(6月)
米個人消費支出(PCE)物価指数 (6月)
パリ五輪開幕 (8月11日まで)
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