2010年2月8日月曜日

週末カナダ北部のイカルイトで開催されたG7は、
[金融危機への対応でかかったコストを金融機関も
負担すべきとの認識で大筋合意]して閉幕。
識者の見方がロイター記事となっていましたので
要点をまとめてみました。詳細はロイター記事でご確認ください。

■為替について
最近のG7声明の文言を変更する必要はないとの認識で一致しており、
為替市場に直接のインパクトはない。

■ギリシャ・ユーロについて
:ギリシャ問題については議論が幅広く行われたようだが
沈静化に努めるという欧州からの説明があったものの、
EUによる具体的な支援のコミットはない。

:市場の関心はすでにギリシャからポーランドやスペインなどにも広がり、
周辺国のEMU離脱の可能性すらにらんだものとなっている

:ユンケルユーログループ議長が、
欧州による何らかのギリシャ支援の可能性示唆している

:最終的には、昨年からこうした危機をにらんで融資枠拡大などの
対策を講じてきたIMFとEUが協調して救済に踏み切ると予想している。

■銀行への課税
G7が銀行への課税で合意。
銀行セクターへの課税は、いかなる形であれ、市場ではネガティブ。
資本市場の信頼回復にはつながらないだろう。
市場の混乱は当面続く可能性がある。

■金融規制について
予想した通り「総論賛成・各論反対」の展開で、規制が必要という認識では一致したが、
具体的な対応は当面国ごとに進めることになりそうだ。
6月末のG20サミットに向けて各国が具体案を詰めていくことになるだろう。
一番早く具体策を打ち出しそうなのが米国で、
年度明けあたりからドルに売り圧力がかかりそうだ。

■中国人民元
人民元に関する議論は行われなかった。これはドル安要因とみる。
人民元の上昇が始まると中国の米債投資が控えられるため米金利に上昇圧力がかかり、
ドルは買われやすくなる。

「今回のG7は結局、市場に安心感を与えるどころか、さらなる不安をもたらしただけだ。」との声も。

週明けは初めてG7に出席した菅さんの発言に注意。慎重な発言お願いします。

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