ユーロが上昇しています。
1.3500水準では長らく下値固めをしましたので
相応の戻りを期待したいところですが、
1.3800あたりをこのまま超えてくれない事には
日足的にはまだ底練りのレンジを超えたとは断言しにくいかな。
それでも昨日のユーロドルロングはいいタイミングでした。
この上昇の背景に現在のところ大きな材料が出たというニュースはありません。
強いて言えばファンド勢が断続的にユーロ買いに出ているとの観測記事程度。
ただしこれまで史上最大規模にまでユーロを売っていたファンド筋が
掌を変えしそうな予兆は思い返せばいろいろと出ていました。
まず今週はギリシャの問題に進展は期待は出来ないにしても
期待の思惑が広がりそうだということ。
まずは今夜のギリシャ政府の緊縮財政策発表、
そして5日のギリシャとドイツの首相会談。
期待するほどの内容にはならないとの見方のほうが多いのですが、
(だってドイツは5日の首脳会談でもギリシャを助けないと明言しています)
それでも先月のユーロ崩落の際、EU財務相の
ギリシャ支援の緊急会合が開催されただけでも(中味はほとんどない)
ユーロは下げ止まりを見せたことを思い返せば、
何か特別なウルトラC策などなくたって、思惑先行での
巻き戻しがあると考えるのもひとつの戦略。
そして今日の昼ごろWSJの記事として飛び出したのが「米司法省が
ヘッジファンドのユーロ売りに関する調査を開始」とのニュース。
ヘッジファンドが集団で共謀してユーロを売り仕掛けたかどうかを調べるそうですが、
このニュースも気持ちが悪い・・・・。
ヘッジファンドの間での情報共有が共謀罪になるのかどうか、
これが実際今後どんな問題になる可能性を秘めたニュースなのかは
良くわからないのですが、こうしたニュースを嫌気すると
ユーロは売りにくくなることが考えられます。
あるいはショートポジションが手仕舞われる。。。。?!
面白いのはこのヘッジファンドらの中に
ソロス・ファンド・マネジメントLLCが入っていること。
ソロスといえば最近「ユーロの破綻」を繰り返しアナウンスしていましたよね。
ポジショントーク?!
ソロスほどの著名投資家がユーロネガティブ発言を繰り返すことの
インパクトは大きいのですよね。提灯つけて追いかけたくなる。
しかし自分のファンドが利益を上げることが
大前提での発言でしょうから、こうした有名人の発言にはバイアスがかかっていると
みたほうがいい。今回アメリカ司法当局が調査するユーロ売りの共謀があった可能性の
ある期間というのがいつからいつまでなのか分かりませんが、
ユーロ売り発言がメディアに踊る頃は、ポジションを手仕舞っていると
考えたほういいんじゃないかな。と思ったりもします。
だから一旦は大きく巻き返しが入るような気が・・・・。
ただし、中長期的にはまだまだユーロは売られるとみています。
だってやっぱりソロスが言うようにユーロの仕組みは破綻していると思うもの。
問題は何処まで巻き返されたら再度下落に転じるのかってことですが、
1.400ドルを見る前には力つきるんじゃないか、なんてなんとなく思ってます。
なんとなく。。。です。はい。
目先は1.3800ドル台の前回高値水準を超えられるか否か。
ここ超えたら1.400を目指す流れ・・・・も、到達前に売り多々かれる。って感じ?!
昨日作ったユーロドルロングはこのシナリオでもう少し保有してみますね。
さて、今週はギリシャ問題でユーロ、イギリスの財政懸念でポンドが崩れるなど
欧州通貨が派手に動いていますが、ドルを柱に材料を見てみると、週末の雇用統計の
前哨戦ADPが先ほどでましたが大きな波乱はなかったみたい。
でもアテにはしないほうがいい。
オオトリの雇用統計は先月の記録的な大雪の影響が
どのように数字に反映されるかに注目。
新規失業保険申請件数は2週続けて悪いものが出ているし
(寒波のせいなのかな)
予想も悪い。失業率が前回9.7%から9.8%悪化するとの予想。
非農業部門雇用者数は前回▲2万人でしたが、今回は▲5万人との予想。
これを先に織り込んでドル売りが進むようなら発表後には
それほど売られない可能性もありますがこのままあまり動かないまま
悪い数字がでればドル売り加速となるでしょうね。
1996年の大雪の時には1月の▲1.9万人だったものが
2月▲43.4万人に悪化した記録があるんだとか!!
サマーズ国家経済会議委員長は1日にCNBCで、
今回の雇用統計の評価は(次回以降に)持ち越すべき、と話したそうです。
「先月米国の多くの地域に悪影響を及ぼ した猛吹雪が、
雇用指標にゆがみを生じさせる可能性が強い」との認識を明らかにしたとのこと、
今度の雇用統計は荒れそうですよ・・・・。
正確な数字が出るのかどうかすらわからない。
さらに今日、フィッシャ-・ダラス連銀総裁
「失業率、再び10%を上回るかもしれない」ですって。
それがいつなのかについての具体的な言及はなかったそうですが。
しかしこんな発言、半年先を読める訳がないし、
目先の数字を見ての発言に決まってる!!
つまりこれらの要人発言は、今週末の雇用統計が物凄い悪いことを
事前に織り込ませようとの発言かも。なーんて。
明日の新規失業保険申請件数には注目しておきましょ。
ちなみに2月17日のFOMC議事録では
「2010年の失業率は9.5~9.7%」との経済見通しがされていましたので
これを翻しての悲観発言。やはり何かを知っているとしか思えないっ。
とかなんとか興奮して書いていたらドル円88.50円割ってるんですね。
これは次はどこが支えになるの?87.50円あたりかな。
するとやはり85円は現実的な射程圏内であり、
底割れの可能性がジワジワ高まってきたりしないかな・・・。
※メモ書きとして今晩出たギリシャの緊縮財政案の中味箇条書き
「緊縮財政措置、GDPの2%に相当する48億ユーロの効果」
公共セクター報酬30%削減
VAT(付加価値税)を2%引上げ21%へ引き上げ
燃料税を3-8セント/リットル引上げ
タバコ特別税を63%から65%へ引上げ
アルコール税を引き上げ
教会資産、収入にも課税する
贅沢品への新たな課税
年金凍結
昨年10万ユーロ以上の収入該当者に追加での1%の課税
(こんなん突然課税されるの?!こわーい)
IMFが「ギリシャの緊縮財政措置は力強いプログラムで歓迎する。
これを支援する準備がある」と表明した模様。
これでユーロが買われだしたのかもしれませんね。
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