2010年3月25日木曜日

ユーロドル崩落。
きっかけはフィッチ?

格付け機関フィッチ・レーティングス、

ポルトガルの格付けを「AA」から「AAマイナス」へ引き下げ。
見通しは「ネガティブ」。「AA」→「AAマイナス」格下げっていうのは
長期外貨および現地通貨建て
発行体デフォルト格付けなんだとか。
こんなに地合いがもろいところにギリシャに続く
爆弾ネタ投下ではひとたまりもないです。

EUの要人が何度会合を持っても一向にギリシャへの
具体的支援策が見えてこない中、もうEU内での解決は
無理なんじゃないの?なんて話になってきて
さっさとIMFに頼ってしまえばいいのに!という見方も出てきました。
でも今日の日経朝刊の記事などを読むに
「EUのプライドがそれを決められないでいる」みたいなことになっていて
それがまたマーケットを呆れさせているようです。

今週25日-26日にはEU首脳会議が開催されますが、
ドイツは「この会合で解決策がまとまるわけではない」と繰り返し主張。
あらあら、そんな事を言ってしまってはますますユーロが売られてしまう。

さらにオーストリア財務相にいたっては
「ギリシャがユーロ圏から離脱する可能性、排除しない」とまでコメント。

これをお荷物がなくなればユーロの買要因となる、と見る向きもあるようですが、
ほら、ユーロの問題はギリシャだけじゃないでしょ。
今日のポルトガルの格下げに続いて他のPIIGS諸国も・・・・。
となると次々に駄目なところは脱退させればいいわけ?
それってユーロはすでに破綻しているってことじゃないの。
なんて思考のほうが勝ると思ってます。

ユーロは日足でサポートされていた1.3450ラインを守れずズルッと落ちちゃった。
罫線的には誰が見ても弱い。
2009年4月の1.2900ラインまでサポートが見当たらず
このあと1.3000割れの公算が飛躍的に高まってきました。
リーマンショック直後には1.2300台まで落ちたわけですから
まだまだ下値余地は存分にあるとみていいでしょう。
そもそも2002年には0.8000台だったんですものね。
ここからの売りでも充分に妙味あり!
と読み、今日の日足のサポート割れの水準でユーロドルをショートしました。
コストは1.3448ドル。これ、ちょっと長く育てるつもり。

リスクは今週のEU首脳会議。現在のところマーケットはこれを
全く期待していないという動きですが、IMFの支援が決まるなどの
ニュースが飛び出せば目先は大きく巻き戻され
コスト割れも充分考えられます。
でも、その後再度売りなおされるとは思うのですけれど。

ユーロがサポート割れの下落となったことをきっかけに
揉み合いが続いていたドル円が久しぶりに急騰!!
水を得た魚のように飛び跳ねて泳ぎ出しましたねぇ。
ドル円Lも、耐えて保有したかいがありました。
すぐに今年の高値93.75円まで到達できるのかどうかは疑問ですが、
時間をかけてトレンドを作るのではないでしょうか。
年度跨ぎで今日のトレンドは継続、結構な水準到達となりそう・・・
と感じています。

今日のロイターにユーロ安についての識者のコメントが掲載されていましたが、
「参加者の投資スタイルが、いいものを買うという形から
悪いものを売るという形に変化している。
世界的に金融市場がリーマン・ショック前後の水準まで戻ったことで、
さらにここからリスクを取れるか確信が持てないためだろう。
悪材料をみつけやすいユーロは、投資スタイルの変化で
売りのターゲットになっている面もある。」
というコメントがまさに現在のマーケットをズバリ言い当てているような気がします。

※ドル材料メモ

米2月新築住宅販売件数 30.8万件 過去最低の数字。
事前予想31.5万件を下回る。
月末在庫合計は23.6万件へ増加。

米2月中古住宅販売件数 502万件
事前予想500万件とほぼ同じだが、前回505万件からは
0.6%の減少。前月比での減少は3ヶ月連続。

ドル売りの材料もあるんですが、ユーロがさらに弱いということでしょうか?
ドルインデックスも上昇し、ドル買いとなっていますが・・・・。
ダウの上昇も不思議です。
何か不自然な動きな気がしていますので
株の崩落など大きなショックが近づいているのでは?と警戒を強めているところ。

チャートは上海株価指数、デッドクロスです。

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