FRBが18日公表した4月26~27日のFOMC議事要旨。
これを受けてちょっと市場は安心したのでしょうか。
目先の調整からダウが戻りを入れてきました。
10年物国債利回りは議事録要旨を受けて上昇、
最近の低下基調に歯止めがかかっています。
ドラスティックな下落の前の騙し的上昇・・・?!
なんて目で見ています。ユーロの上昇もね。
4月FOMC議事録はちょっと驚きの内容でした。
記者会見があったものだからあまり注目はしていなかったんですけれど
FRBが超緩和的な金融政策からの「出口」を模索する具体的な議論に入ったことが
明確になったことは大倉キャプテンも驚いたとおっしゃってました。
要旨では緩和解除の第1段階としてMBS住宅ローン担保証券の再投資を終え、
その後米国債への再投資も停止することを示唆。
具体的に「再投資の停止→利上げ→保有証券の売却」
とのスキームで出口を模索していることが明らかに。
予想以上に正常化の議論が進んでいることから
長期債が売られ、ダウが買い戻されているようです。
しかしながら、16日には連邦政府の債務額が法律上限である
14.3兆ドルを突破してます。
~財務省は債務をこれ以上増やさないよう、国庫の資金繰りを工夫してしのぐ。
財務省はこうした異例の措置も8月2日までが限界としているが、
野党共和党は大幅な歳出カットを確約しない限り
上限引き上げに応じない姿勢を変えていない。
なんて報道されていますが、YMTVでおなじみ荻野金男さんや大倉さんは8月2日までは
なんとかなる(する)のでこの問題を上げてアメリカがデフォルト?!などと
心配することは全くないそうです。これまでもよくあったこと、だとか。
しかしながら、こんな状態にあるアメリカが「具体的に」出口模索にはいっている
というのはやはり驚きですよね。
市場では昨年と同じ構図になって来ているという懸念も出ているという話も。
FOMCの議事録受けて債券利回り低下には歯止めがかかりましたが
先般債券市場で長期債利回りは一時3.09%まで低下しました。
米景気の先行きに対する不透明感が増しているということでしょうか。
あるニュースでは
「投資家の脳裏に1年前の記憶がよぎり、
安全資産である米国債への選好が強まっている」と。
昨年4月は長期金利が4%程度でしたが、米景気の二番底懸念の台頭に伴い
5月ごろから低下基調が加速。5月6日に株価が謎の急落を見せてから回復出来ずに
いましたよね。8月のFOMCで追加緩和策を発表、11月からQE2スタートとなりました。
景気減速への警戒感が利回り低下を促す構図が1年前とそっくりだというわけ。
株価が堅調なウチはいいですが…。
ということで、この先、債券利回りとダウの動向には要注意ですね。
4月のFOMC議事録は5月からの調整前での議論。
マーケットに変調をきたせば軌道修正せざるを得ません。
此のまま順調にシナリオ通りに軟着陸できるとは思えないのは
住宅系指標の回復が見られないから。
昨日の4月の中古住宅販売件数も
前月の改定値に比べて0.8%減少の年率505万、
市場予測の平均523万戸を下回ってます。
前年同月比では12.9%減。
本当に米景気回復しているなら
手ごろな住宅価格の中古住宅販売はもっと好調でもいいはずですが…。
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